ショート動画をサイトに導入し成果 BtoB食品メーカー大利根漬が越境ECを見据えFireworkを活用

ECのミカタ編集部

株式会社大利根漬は、ウェブストーリー プラットフォーム「Firework」をウェブサイトに導した。BtoBの食品メーカーによるFireworkの導入は、世界初だという。

ビジュアルを基軸に利益率の高いサイトをつくる

梅製品を中心とした老舗食品メーカーである株式会社大利根漬(所在地:群馬県高崎市)は、ウェブストーリー プラットフォーム「Firework(ファイヤーワーク)」をウェブサイトに導入した。同社は、国内のみならず、海外展開を企図し、プロモーションや商談にFireworkとショート動画を活用した事業の拡大を目指すとしている。

Fireworkは、ウェブサイトにInstagramのような表現方法を安価かつ手軽に導入できるSaaS型プラットフォームで、ウェブサイトのエンゲージメントや滞在時間を高めることで顧客満足度向上を支援。サイト内での購入意欲、LTVの向上を含めた収益性を改善し、利益率の高いビジネスモデルの構築に寄与する。

すでに世界中で約700のウェブサイト、30以上のアプリ、7つのモバイル通信会社、5つのウェブブラウザがFireworkを導入。日本国内においても100以上のウェブサイトが活用している。そしてこれらのネットワークにはすでに月間2.5億の訪問数があるという。

サイト訪問者の多くが同社の動画を視聴

サイト訪問者の多くが同社の動画を視聴

創業90年を数える、群馬県発の食品メーカー「大利根漬」は、コロナ禍の厳しい市場において海外進出を目指すなど、果敢なチャレンジを続けてきた。その中で「オンライン商談で自社の魅力を十分に伝えられない」「梅という難しい食材に対して理解してもらうのが難しい」という課題を抱えていたという。そこで、Fireworkのショート動画を活用し、課題解決に乗り出したのだ。Fireworkでは、導入のサポート及び動画制作のサポートを実施し、共同でBtoB市場における動画活用の有効性を実証していく予定とのことだ。

現在ウェブサイト上には、「社長メッセージ」「品質へのこだわり」「原材料へのこだわり」「大利根漬とは?」などの、企業の信頼を高めるためのコンテンツに加え、主力製品の1つである「サムライチャージ」のプロモーション動画を掲載。まだ導入後間もないものの、すでにウェブサイト訪問者の3割以上が動画を視聴しているという成果もたたき出している。

ショート動画を通じて生産者の思いや品質へのこだわりを伝える

株式会社 大利根漬 代表取締役 社長 富澤 慎一氏のコメント

「この5年ほどの間に、首都圏を中心としたBtoBの展示会に出展する機会が増えてきました。その中で、もっと弊社の商品作りの様子を見てもらいたいと考え、動画を活用する必要性を感じていました。そこで3分程の動画を作成したところ、新型コロナウィルスの影響でウェブでの商談が増えてきました。特に1年ほど前からスタートした輸出事業においては、30-40分ほどの商談の時間の中で、通訳や意見交換の時間を差し引くと、3分の動画でも非常に長く商談向きではないと感じていました。そんなときにFireworkの存在を知り、まさに求めていたサービスだと確信しました。オンラインの商談会だけでなく、ウェブ上の商談マッチングプラットフォームでもショート動画が最適なフォーマットだと考えています。

リアルな商談会が徐々に戻ってきたとしても、気軽に見られるショート動画の有効性は変わらず、対話と動画を併用していくことにより、相手との距離が縮まると考えています。またウェブサイトに掲載できるだけでなく、グローバルに展開するアプリという側面もあるFireworkは、我々の商品を知ってもらえるきっかけの1つになると期待しています。海外バイヤーにとって、弊社の扱う『梅』は未知のものでもありますので、動画を通じて、どういうシーンで食べたらいいのか、どういう人をターゲットとしているかなどを伝えやすいところに大きな可能性を感じており、今後も活用していきたいと強く思っています」

ECにおいても、企業やブランドと顧客とのロイヤリティ醸成は、エンゲージメントやコンバージョン率を高め、ビジネスを成功に導く上で重要なポイントとなる。そのロイヤリティ構築の面で威力を発揮するのが動画だ。動画は、情報量が多く、企業そのものや製品が生み出されるそのバックグラウンドを直感的かつ鮮明に消費者に届けることが可能だ。Fireworkは、そうした動画を基軸としたストーリーの展開力で、また新たな成果をもたらしたと言えるだろう。

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