【LINEリサーチ】高校生の4割がTikTokを視聴

ECのミカタ編集部

LINE株式会社では、同社が保有する約559万人の国内最大級のアクティブな調査パネルを基盤とした、スマートフォン専用のリサーチプラットフォーム「LINEリサーチ」を運営している。

LINEリサーチは今回、日本全国の高校生を対象に、TikTokを普段使っているか、またどのくらいTikTokを見ているかなどについて調査を実施し、その結果を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見ていく。

調査概要

LINEユーザーを対象にしたスマートフォンWeb調査
調査対象:日本全国の高校1年生~3年生の男女
実施時期:2021年10月25日~2021年10月26日
有効回収数:1053サンプル

※表/グラフ中の数字は小数点以下第一位または第二位を四捨五入しているため、合計しても100%にならなかったり、同じパーセンテージでも見え方が異なったりする場合がある

TikTokを使っている高校生は全体の40%

TikTokを使っている高校生は全体の40%

まずは高校生に、いまTikTokを使っているか、また使っている人はどのように使っているかを聞いている。動画の視聴や投稿など何らかTikTokを使っている高校生は全体で40%いることがわかった。

昨年の同調査では女子高生46%、男子高生30%だったが、今回は女子高生が48%、男子高生が33%と、やや使っている人の割合が増えていた。

昨年同様、男女ともに「動画の視聴のみしている(投稿はしていない)」人がもっとも多く、投稿をしている人(「動画の投稿と視聴の両方をしている」「動画の投稿のみしている」の合計)は全体で7%と少数派だった。男女別では女子高生で8%、男子高生で6%と、やや女子高生の割合が高くなっている。

また、「以前使っていたが、いまは使っていない」と回答した人は全体の2割弱で、こちらも女子高生の割合が高くなっていた。グラフにはないが、学年別では3年生の利用率が低く、「以前使っていたが、いまは使っていない」という割合も1・2年生よりも高めだった。現在TikTokを使っている人も、 1・2年生と比べ3年生の割合が低めとなっていた。

TikTokを使う高校生の6割以上は毎日見ている

TikTokを使う高校生の6割以上は毎日見ている

ふだんTikTokを使っている高校生に、平日・休日をあわせて、ふだんどのくらいTikTokを見ているかを聞いている。全体では、高校生の6割以上がTikTokを「毎日見ている(※)」と答えた。大きな男女差はなく、どちらも6割以上と高い割合に。

見ている時間は、男女ともに「1日に30分~1時間未満」がもっとも多く、女子高生が男子高生よりもやや高く2割強となっていた。女子高生は次いで「1日に1時間~2時間未満」が高く、男子高生は「1日に30分未満」が続いた。なお、「1日に2時間以上」見ているという高校生は1割弱ということがわかった。

※「1日に2時間以上」「1日に1時間~2時間未満」「1日に30分~1時間未満」「1日に30分未満」の合計

高校生に聞くTikTokの魅力やよいと思うところは?

高校生に聞くTikTokの魅力やよいと思うところは?

ふだんTikTokを使っている高校生に、TikTokの魅力やよいと思うところを聞いている。動画の視聴や投稿、コメントの投稿なども含めて答えてもらった。TikTokを使う理由の全体TOP3は、「空いた時間に見るのにちょうどよい」「好みの動画がたくさん出てくる」「面白い動画がたくさん出てくる」で、それぞれ5割超だった。「面白い/ノリがいい」「テンポが良い」は4割台の高校生が感じているようだ。

男女別にみると、女子高生は「好みの動画がたくさん出てくる」、男子高生は「面白い動画がたくさん出てくる」が1位になった。全体的にどの回答も女子高生で回答した人の割合が高いものの、「芸能人/有名人の動画が見られる」「芸能人/有名人のふだん見られない姿が見られる」は、特に男女差が大きくなっている。また「参考になる/役に立つ動画が多い」「長時間、見ていられる」も、女子高生と男子高生では15ポイント差と、やや開きがあった。

高校生が好きなTikTokerは?

高校生が好きなTikTokerは?

ふだんTikTokを使っている高校生に、いちばん好きなTikTokerを聞いている。全体TOPは「なえなの」で5.6%、男女ともにTOPです。全体の2位以降は「ウンパルンパ」「徳川 家康(18)」「BTS」「フォーエイト」が2%台で続きました。2位以降は男女でランキングに違いがみられますが、共通してランクインしたのは「徳川 家康(18)」だった。昨年と比べると、男女ともに今年は新しい顔ぶれが多くみられたが、それぞれ好きな理由について聞いている。

<男女共通1位は「なえなの」>

YouTuber、Instagramer、TikTokerとして活動するインフルエンサーだが、ダンス、ファッション、コーデ、メイク方法などほぼ毎日投稿しており、男女共通してとにかく「かわいい」という声が多く寄せられた。昨年は男子高生4位のみのランクインだったが、今年は男女ともにさらに人気が高まっていることがわかる。

【なえなの】
・フォロワーが多く人気だから(高2男子)
・タイプ(高2男子)
・いろんな動画をほぼ毎日出していてかわいい(高3女子)
・かわいいし、振りが見やすいから(高1女子)

<女子高生編>

女子高生では1位~5位まですべてのTikTokerが昨年とは違う新しい顔ぶれとなっていた。「BTS」「フォーエイト」「すとぷり」「コムドット」といったグループで活躍しているTikTokerが複数ランクインした。女子高生の同率2位は、「最新!若年流行調査 」でも4位にランクインした「BTS」と、8人のクリエイター・モデル・アーティストたちで結成されたYouTubeチャンネルユニット「フォーエイト」という結果に。また、「フォーエイト」では、あみか、アマリザ、永ennのアリスなどのメンバーの名前も挙がっていた。

【bts_official_bighit】
・推しでかっこいいしかわいいから(高1女子)

【@フォーエイト】
・あみかのダンスうまい!48のyoutubeが面白い(高3女子)
・アマリザのトランジションうまくて顔がかっこいい(高2女子)
・永ennのアリスの演技力が高く、カッコイイ系からかわいい系まで完璧にこなしていてすごいと思うから。そして、enn様自身もかわいいから(高2女子)

そのほか、4位に「すとぷり」、また「徳川家康(18)」「ゆら猫」「コムドット」が同率で5位だった。

【すとぷり【公式】】
・元から大好き。YouTubeに投稿してるアニメ動画をちらっと載せてたりするのも好きだし、TikTok限定の踊ってみたなどを投稿してるのもいい!!!(高1女子)
・視聴者さん(リスナーさん)が楽しんでくれるようなかわいくて楽しい動画をたくさん上げてくれるので動画が上がる度うれしい気持ちになります(高1女子)

【徳川 家康(18)】
・かっこよすぎて心を奪われました(高2女子)
・いろんな投稿をしていて面白いから(高1男子)

【ゆら猫】
・表情にこだわっているとこと、かわいくてメイクがタイプだし緑の髪もかわいい(高2女子)

【コムドット】
・オフが見られてうれしい(高3女子)

<男子高生編>

男子高生の同率2位は「ウンパルンパ」「Remitan レミたん」「トメィトゥ」「金子みゆ」となった。「ウンパルンパ」は、サッカーの監督や選手のモノマネが人気で昨年もランクインしている。

【ウンパルンパ】
・モノマネの完成度が高く、面白い(高1男子)
・サッカー系の投稿が面白い(高3男子)

「Remitan レミたん」こと、ハンドボール日本代表の土井レミイ杏利の、ユーモアがある投稿も話題となっているようだ。

【Remitan レミたん】
・顔芸などが面白い(高2男子)

また、現役高校生(2021年現在)の「トメィトゥ」「金子みゆ」は男子高生からかわいいという声が多く寄せられ、「トメィトゥ」は特に高1男子に人気だ。

【トメィトゥ】
・カワ(・∀・)イイ!!(高2男子)
・かわいい面白い(高1男子)

【金子みゆ】
・かわいいから(高1男子)

そのほか「羽衣」「Junya/じゅんや」「プリンセス金魚」が同率でランクインした。

【羽衣】
・個人的顔面国宝だから(高1男子)
・ダンスがうまくかわいい(高2男子)

【Junya/じゅんや】
・元気で勇気をもらえる(高2男子)

【みんなのたかみち(プリンセス金魚)】
・毎回おもしろい(高2男子)

若年層に安定した人気

調査結果にあるように、TikTokを使っている高校生は全体の40%に上り、TikTokを使う高校生の6割以上は毎日見ていることがわかった。またTikTokの魅力やよいと思うところの全体TOP3は、「空いた時間に見るのにちょうどよい」「好みの動画がたくさん出てくる」「面白い動画がたくさん出てくる」で、それぞれ5割超だった。また今の高校生が好きなTikTokerについても明らかにされた。

ショート動画プラットフォームとして、ひと際、存在感を示すTikTok。一般のユーザーが楽しむコンテンツは、従来のテキストや静止画から動画へと一気にシフトして久しいが、これからの市場を担う高校生にTikTokが浸透している様子や、その楽しみ方、そしてリアルな“今”が明らかにされた。SNSや動画プラットフォームはECにおけるプロモーションやマーケティングの面でも重要度が増しており、その意味でも大いに参考にできる調査と言えそうだ。


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事