まだ約4割がExcelや紙で在庫管理 倉庫運営の実態とは?【W3 mimosa調査】

ECのミカタ編集部

在庫・倉庫管理システム「W3 mimosa」を提供する株式会社ダイアログ(本社:東京都品川区、代表取締役:方志嘉孝)は、倉庫の在庫管理業務の担当者・経営者・役員189名に対し、エクセルでの在庫管理の実態調査を実施し、その結果を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見ていく。

調査概要

[調査名称]
エクセルでの在庫管理の実態調査

[調査方法]
IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー®」の企画によるインターネット調査

[調査期間]
2022年7月15日〜同年7月25日

[有効回答]
倉庫の在庫管理業務の担当者・経営者・役員189名

※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない。

在庫管理の主な方法、約4割「Excelや紙」

在庫管理の主な方法、約4割「Excelや紙」

「Q1.在庫管理で主に行っている方法・手段を教えてください。」(n=189)と質問したところ、「Excel」が23.9%、「紙」が15.9%という回答となった。

次にQ1で「Excel」と回答した人に、「Q2.Excelを活用した在庫管理における課題を教えてください。(複数回答)」(n=45)と質問したところ、「Excelを作った本人しかわからない」が42.2%、「リアルタイムで更新できない」が35.6%、「データ保存量に限界がある」が26.7%という回答となった。

さらにQ2で「わからない/答えられない」「特にない」以外を回答した人に、「Q3.Q2で回答した以外に、Excelを活用した在庫管理における課題があれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=39)と質問したところ、「拡張性がない」や「計算式が壊れた際、復旧に時間がかかる」など22の回答があった。

<自由回答・一部抜粋>
・53歳:拡張性がない。
・55歳:計算式が壊れた際、復旧に時間がかかる。
・63歳:誰でも使えるExcelにしたい。
・65歳:重複しない編集方法を見つける。
・46歳:パソコンが故障すると非常に困る。
・32歳:バージョンが古い。

半数以上「在庫管理の方法を変える必要性あり」

半数以上「在庫管理の方法を変える必要性あり」

「Q4.現状の在庫管理の方法を変えていく必要性があると思いますか。」(n=189)と質問したところ、「非常にそう思う」が21.2%、「ややそう思う」が33.3%という回答となった。

またQ1で「WMS」以外を回答した人に、「Q5.今後 WMSを中心とした倉庫管理システムを検討する予定はありますか。」(n=175)と質問したところ、「かなり検討している」が6.8%、「やや検討している」が10.9%という回答となった。

さらにQ5で「かなり検討している」「やや検討している」と回答した人に、「Q6.WMSを中心とした倉庫管理システムに求めることを教えてください。(複数回答)」(n=31)と質問したところ、「機能の種類が豊富か」が45.2%、「使用する機能を選択できるかどうか」が41.9%、「拠点増加など、あらゆる需要変動に合わせられるか」が41.9%という回答となった。

次にQ6で「わからない/答えられない」以外を回答した人に、「Q7.Q6で回答した以外に、WMSを中心とした倉庫管理システムに求めることがあれば、自由に教えてください。(自由回答)」(n=30)と質問したところ、「オンラインで受注や在庫量の管理を即時でできること」や「作業効率の向上」など20の回答があった。

<自由回答・一部抜粋>
・33歳:様々なタイミングで在庫量の修正ができること。オンラインで受注や在庫量の管理を即時でできること。
・47歳:作業効率の向上。
・63歳:管理システムの簡素化。
・55歳:在庫の管理精度の向上。
・47歳:安さ。
・31歳:誰が使用しても使いやすいシステムならば良い。

サマリー

調査を受けて同社では次のように述べている。

「今回は、倉庫の在庫管理業務の担当者・経営者・役員189名に対し、エクセルでの在庫管理の実態調査を実施しました。倉庫の在庫管理で主に行っている方法は、約4割が『Excel』や『紙』と回答しており、Excelでの在庫管理では、『Excelを作った本人しかわからない』や『リアルタイムで更新できない』などの課題の声が挙がりました。更には、Excelあるあるとして『計算式が壊れた際、復旧に時間がかかる』という悩みの声も。なお、半数以上が、現状の在庫管理の方法を変えていく必要性を実感しており、今後WMSを中心とした倉庫管理システムを検討する企業も増えているようです。

また、WMS中心の倉庫管理システムに対する期待は高く、『機能種類の充実』や『機能の選択の自由性』、『拠点増加など、あらゆる需要変動への対応』、『様々なデバイスで業務可能か』などの機能が求められていることが分かりました。さまざまな管理方法として『エクセル』が身近で導入費用がかからないと考え、多くの企業に『エクセル』が普及しました。

また、DX化が進む近年ではシステム化が重要視され、『在庫管理』においても『エクセル』や『システム』が同時に検索されていることから、このことから『在庫管理をシステム化したい』というニーズが増加していることが伺えます。一方で、『エクセル』は属人化しやすい傾向があり、誰にでも使いやすい管理方法とは言えない実態もあります。人材不足を課題とする企業においては、在庫管理業務の脱属人化による作業効率化を叶え、作業を標準化させるためにシステム導入の需要が加速しそうです」

ECの生命線とも言えるバックヤード。しかし実際の倉庫運営の現場では、まだまだExcelなど従来のツールに頼っている傾向が強いことが浮き彫りとなった。より高度な倉庫運営を行うには、それに特化したWMSなどのデジタルソリューションを導入することがひとつの解決策ともなるが、導入にあたって資金面や運用フローの面でのハードルも付き物であり、それらをいかにクリアしていくかがカギともなりそうだ。

出典:https://w3mimosa.biz/

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