Yahoo!ショッピングに出店する際の手数料を詳しく解説。無料範囲や手数料の総額は?

ECのミカタ編集部

Yahoo!ショッピングに出店する際の手数料を詳しく解説。無料範囲や手数料の総額は?

Yahoo!ショッピングで出店する際に必要な、手数料。出店を検討する際は、発生する手数料の額や、その他の費用についても押さえておきたいところだろう。今回の記事では、Yahoo!ショッピングに出店する際の費用について、無料範囲と有料範囲に分けて紹介する。手数料の総額やその他有料オプションについても紹介しているので、出店を検討する際の参考にしてほしい。

目次

●Yahoo!ショッピングとは
●Yahoo!ショッピングの出店費用【無料】
●Yahoo!ショッピングの出店費用【有料】
●手数料の総額
●その他の有料オプションについて
●まとめ


Yahoo!ショッピングとは

Yahoo!ショッピングは、ソフトバンク株式会社の傘下にあるZホールディングス株式会社の子会社ヤフー株式会社が運営するモール型ECサイトだ。毎月8,600万人の訪問者数を誇り、日本最大級の出店数ともいわれている。

国内大手ECモールの中でも比較的出店しやすい理由は、売上ごとに費用を支払う成果報酬型を採用しているからだ。他社に比べて出店にかかる費用や出店を継続させるための費用などが抑えられるため、最小限のコストでEC店舗を開設したい場合に適しているだろう。


Yahoo!ショッピングの出店費用【無料】

Yahoo!ショッピングは他社と比べて無料となる費用の範囲が広いといわれている。まずは、費用がかからない主な部分を紹介する。

初期費用


Yahoo!ショッピングは、開設にかかる初期費用が無料だ。他社ではプランにより月額料金が発生したり、全てのプランで初期費用として数万円かかったりと、開設までの初期費用が必要となる場合も多いだろう。開設までのハードルが低くなるため、多くの出店数につながっているといえる。

毎月の固定費


Yahoo!ショッピングでは、毎月の固定費(テナント料)も無料だ。初期費用か月額費用のいずれかを支払うECモールは多いが、Yahoo!ショッピングでは0円となっている。ランニングコストが抑えられるため、初心者や個人でも出店しやすい。

売上ロイヤルティ


Yahoo!ショッピングの売上ロイヤルティは、商標権や著作権などの権利使用料として支払うお金のことだ。通常ECモールに出店する際は、売上ロイヤルティが発生するが、Yahoo!ショッピングではこちらも無料範囲となっている。



Yahoo!ショッピングの出店費用【有料】

無料範囲が広いYahoo!ショッピングだが、低コストなために有料範囲がどの程度なのか気になる方もいるだろう。詳しく見てみよう。

ストアポイント原資負担


ストアポイント原資負担とは、購入者が商品を買った際に獲得できるポイントを店舗側が負担する仕組みのことだ。これは売上手数料のようなもので、店舗側は1%〜15%の範囲内で任意に設定ができる。ただし、1%は必須となっている。ポイントを高く設定することで他店との差別化が図れるため、新規顧客や継続利用者の獲得につながるだろう。

キャンペーン原資負担


キャンペーン原資負担とは、キャンペーンの原資を店舗側が負担することだ。売上の1.5%が必須となるため、これを手数料と考えてもよいだろう。Yahoo!ショッピングでは頻繁にキャンペーンが行われており、ストアポイント原資と合わせて、最低でも実質2.5%を売上手数料として負担することになる。

アフィリエイトパートナー報酬原資


アフィリエイトとは、企業や個人が店舗と顧客の仲介者となって商品を紹介し、商品購入につながると店舗側が仲介者に対してお金を支払う仕組みのことだ。アフィリエイトパートナー報酬原資では、紹介によって商品購入につながった場合に、アフィリエイトパートナーに対して支払う報酬を店舗側が負担する。付与する報酬額は1%~50%(1%は必須)に設定することができ、料率が高いとアフィリエイトを設置してもらいやすいといえる。決済につながらなかった場合は、費用の負担はない。

アフィリエイト手数料


アフィリエイト手数料は、アフィリエイト報酬原資を30%分アフィリエイト運営会社(Yahoo!ショッピングストアはバリューコマース社)に支払う手数料のことだ。こちらもアフィリエイト広告を通して購入につながった場合に発生する。売上に対して30%ではなく、パートナー報酬原資に対しての30%のため、注意しよう。

入金サイクル手数料


Yahoo!ショッピングは、入金サイクルによって入金にかかる手数料が異なる。基本は月1回の30日サイクルで手数料は0%だが、入金回数が増えるほど手数料としてかかる利率は高くなる。

決済サービス個別手数料


Yahoo!ショッピングではさまざまな決済方法を扱っている。しかし、決済方法によって発生する手数料が異なるため、自社の商品やサービス、人材に合った決済方法を選ぶとよいだろう。

※クレジットカード決済の場合:非課税、その他:税別表示
※支払い方法や利用端末によって取り扱い上限額が異なる。
※請求書発行後のキャンセルなどにより別途料金がかかる場合もある。
※銀行振込や現金書留、商品代引きなどの決済方法も設定ができる。決済に必要な口座開設や入金確認は店舗側が行う。


手数料の総額

これまでに紹介した手数料を合計すると、総額でどのくらいになるのだろうか。Yahoo!ショッピングに出店後、月商200万円だった場合に、ひと月にかかる手数料を見てみよう。なお、ストアポイント利用率は100%、アフィリエイト利用率は10%で計算している。

売上200万円の場合にかかる手数料

ひと月の手数料は売上げの6%〜7%程度かかることがわかる。より自社に近い手数料を知るには、Yahoo!ショッピングの公式サイトにある月額費用シミュレーションを試すとよいだろう。

参考記事:Yahoo!ショッピング出店『料金・費用』月額費用シミュレーション

その他の有料オプションについて

Yahoo!ショッピングでは、ストア運営する際の手数料とは別に、効果的に売上げを得るための有料オプションがある。

B-Space・トリプル


B-Spaceやトリプルは、Yahoo!ショッピングが提供しているストアページを改善するツールだ。プランによって月額料金は異なるが、ページをカスタムできる自由度が高まり、デザイン性や機能性の高いストアデザインが可能となる。デザインにこだわりたい方や、ライバルと差を付けたい方におすすめだ。

広告オプション


Yahoo!ショッピング専用の広告アイテムマッチとは、ユーザーが検索したキーワードをもとに表示されるリスティング広告だ。費用の発生は、表示した広告をクリック(タップ)した数のみとなるため、出費を削減しながら広告掲載ができる。

また、Yahoo!ショッピングでは、以下の2つも運用負担なしで導入可能だ。メイン商品を上位表示したり商品を専用の枠表示にしたりできるPRオプション(Yahoo!ショッピングではSTORE's R∞(ストアズ・アールエイト)」を提供中)や、Yahoo!ショッピング以外の広告枠に広告を配信することができるソリューションパッケージなどの広告オプションも設定できる。

一方で、PRオプションやソリューションパッケージは集客効果がとても高いため、ストア運営が一定条件を満たさないうちは使用できない。まずは、アイテムマッチから試してみるとよいだろう。

関連記事:Yahoo!ショッピングのアイテムマッチ広告とは?仕組みや運用方法を解説

まとめ

Yahoo!ショッピングで出店するメリットは、他社に比べてランニングコストが低いことだ。モール型ECサイトへ出店する手数料にもさまざまな種類があるため、無料範囲と有料範囲を把握することが大切となるだろう。自社が求める出店しやすさやメリットなどを、他社と比較してみてはいかがだろうか。



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