「HitoHana」が切り花の産直事業を開始 生産者のビジネス発展に貢献

ECのミカタ編集部

「HitoHana(ひとはな)」が切り花の産地直送(産直)事業をスタート

株式会社Beer and Techは、フラワー&グリーンの通販サイト「HitoHana(ひとはな)」において、切り花の産地直送事業を開始した。

生産者と一緒に新たな流通経路を開拓する

日本における花の生産者の減少は、人口減少や気候変動といった大きな問題も根深いが、流通の選択肢の少なさも一つの要因としてあげられるだろう。

日本ではほとんどの花が市場を経由することで価格が決定、全国に流通されており、生産者が花の価格決定に関与することは通常おこなわれない。市場の役割は重要で、納品日の制約なく、全国に流通させられるという大きなメリットを持つが、需要に大きな変化があった際、生産者にとって花の価格の決定権がない流通1つに依存していることは大きなリスクである。

株式会社Beer and Techは上記の問題を背景に、すべての花を市場を介して流通させるのではなく、一部は直接流通させることで、生産者にとって安定的なビジネスを構築することができると考えた。

そして、生産者の長期的なビジネス発展を支援することを目的として今回の産地直送事業をスタートした。

産地や農家さんの支えになる

産直の切り花ニーズについて、株式会社Beer and Techは以下のように述べている。

「お客様からも産直商品を求める声が上がっています。HitoHanaで展開している人気サービス「お花の定期便」では、コロナやウクライナ情勢の混乱により開花が遅れたアジサイを抱える産地を救済するために、アジサイの応援販売を行ったところ、SNSなどで多くの反響がありました。また、同じくお花の定期便で先月から開始した「ファーマーズレシピ」では、産地や農家さんにフォーカスしたレシピでお花を組み、産地や農家さんの紹介冊子を同梱してお届けしたところ、通常期よりも多くのご注文をいただきました。お花のある暮らしを楽しみながら、「産地や農家さんの支えになる」というソーシャルグッドな取り組みに賛同したいお客様は大勢いると考えています」

第一弾は「神生バラ園」から摘みたてのバラをお届け

第一弾は「神生バラ園」から摘みたてのバラをお届け

「HitoHana」初の産直商品は、茨城県南部の石岡市にハウスと畑を構える「神生バラ園」とスタート。

「HitoHanaのお花専用ボックス」に入れた季節ごとの旬のバラを、直接顧客の元へ送付する予定だ。

◆神生バラ園

1974年よりバラの生産を行っている神生バラ園は、茨城県南部の石岡市に1,400坪のハウスと2haの畑を構え、年間を通じてバラを中心に栽培・出荷を行っている。

▷産直商品ページ:https://hitohana.tokyo/farmers/kanobaraen

今回の産直にあたり、代表の神生潤一さんは以下のように述べている。

「神生バラ園では、環境負荷の少ない栽培など将来を見据えて常に挑戦する姿勢を大切にしており、新品種の生産にも積極的に取り組んでいます。バラだけでなく、自然本来の”旬”を大切にした生産を行う『花農家』としての可能性を考えていきたいと思っています。新型コロナウィルスの感染拡大時には、需要の変化に対応するため、数日で体制を整え、直販サイトをオープンしました。今回のHitoHanaとの産直商品でも、『花農家』として新しい流通の形を構築していく一歩になると感じています」

「HitoHana」はこれまで、花業界の未来を作るため古い常識に囚われない取り組みを行なってきた。今回の産直事業は、減少が続く生産者はもちろん、旬の花を楽しみたいと考える顧客にとっても素晴らしいサービスとなるだろう。

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