24ABC、ezOrderで越境EC支援を強化

ECのミカタ編集部

24ABC株式会社(東京都新宿区、代表取締役社長:管祥紅、以下「24ABC」または「同社」)は、越境EC店舗の開設サービス、卸売りプラットフォーム、個人貨物の発送や通関などを支援する物流SaaSを連携させたezOrderソリューションとしてグローバルに展開していくことを公表した。

初期費用や月額など基本利用料は無料

HOUSEI株式会社(東京都新宿区、代表取締役社長:管祥紅、以下「HOUSEI」)の連結子会社で越境EC事業を手掛ける24ABCは、越境ECソリューションの拡充を図るため、「越境EC店舗の開設サービス・卸売りプラットフォーム・個人貨物の発送や通関などを支援する物流SaaS」を連携させたezOrder(イージーオーダー)ソリューションとしてグローバルに展開する方針であることを公表した。

同社は今回、従来からサービス提供している中国向け越境ECプラットフォーム「24ABC」をグローバルECとしてリニューアルし、名称も「ezOrderShop(イージーオーダーショップ)」と改め、サービスをスタートさせる。サービス利用料について初期費や月額基本料など基本利用料は無料で、ezOrderShop内の決済手数料が収益となるという。

多言語対応し、決済手段も選べる

多言語対応し、決済手段も選べる

従来のサービスでは、中国本土向けに特化していたことから、簡体中国語のみの対応で決済方式もWechatPay、Alipayなど中国人が一般的に利用する決済方式を主体としたものだったが、リニューアルにあたり繁体中国語、日本語、英語にも対応可能となった。

決済方式もVISAやMasterCardなどのクレジットカードが利用できるようになり、地域別に設定した配送費の情報とECカート内商品の重量などから送料を自動計算し、送料を加味した料金を顧客が確認した上で決済できる機能も用意される。今後ezOrderShopを利用すれば、日本国内をはじめ中国や東南アジアなど日本製品の需要が高い地域や英語圏にも越境ECで販売が可能となるとしている。

多言語対応については、ECショップ内の商品名などの表示言語をユーザーの選択により、あらかじめ登録した内容で日本語、中国語簡体、中国語繁体、英語に切り替えが可能だ。また多言語で登録せずともAI機械翻訳での切り替えもできるので、中国語や英語の表記でECサイト運営が行える。商品価格については、当日の為替レートで自動計算し、それぞれの地域ごとの通貨に換算して表示することが可能だ。

また24ABCは、自社の越境EC関連サービスとの連携でこの分野の事業の拡大を図って行く方針とのことだ。ezOrderShopで販売した貨物の中国個人向け発送についてはezOrderExpress(イージーオーダーエクスプレス)を利用する加盟店と連携し、ezOrderShop加盟店の貨物配送を支援する計画だとしている。

越境EC支援を強化

経済産業省の調査によると、2021年に日本から中国へ向け越境ECルートで販売された市場規模は2兆円を超えているが、国内の小規模EC事業者が単独で中国個人向け越境ECに取り組むには言語や運用、決済、国際配送など様々な面で障壁が少なからずある。

比較的大手のメーカー・小売業などが出店や運営面で投資を行い、中国大手マーケットプレイスへ出店するケースや、中国向け専門商社が大量の商品を保税倉庫経由で現地マーケットプレイスに販売しているケースなどの割合が総じて高いというのが現状だ。同社は、ezOrderShopを利用すれば、中国語EC店舗の開設を決済や言語などの面を解決した上で行えるとしている。

中国向け個人貨物発送はまだまだ規制や制約も多く、躊躇する事業者も多いのが現状だが、24ABCはソリューションとして提案することで、その課題に対応するとのことだ。またezOrderShop加盟店の希望があれば、中国中小EC店舗向け卸プラットフォームのezOrderへ加盟店商品情報を連携し、ezOrderの登録バイヤー経由で中国語圏への販売を支援するとのことで、同社の越境EC支援策がさらに進化することになりそうだ。

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