Amazonネットスーパーが北海道でも利用可能に! アークスと協業でモール各社のネットスーパーがさらに拡充

ECのミカタ編集部

左から株式会社アークス 代表取締役社長 横山清氏、アマゾンジャパン合同会社 Amazonフレッシュ事業本部 事業本部長 荒川みず恵氏

Amazonは、北海道、東北地方を中心に地域に密着した食品スーパーを運営する株式会社アークス(以下、アークス)との協業を2023年10月3日に発表した。「Yahoo!マート by ASKUL」「楽天西友ネットスーパー」「楽天全国スーパー」など、大手モールにおける「ネットスーパー」がますます勢いを増すなか、どのような存在感を示すようになるのだろうか。

Amazonネットスーパーでアークスの商品が買えるように

北海道や東北地方を中心に展開するアークスの商品が、Amazon.co.jpのWebサイトおよびAmazonショッピングアプリ上の「アークスネットスーパー」で、今冬を目処に購入できるようになる。

Amazonネットスーパーでは「ライフネットスーパー」(関東・関西)、「バローネットスーパー」(東海エリア)、「成城石井ネットスーパー」(関東・東海)が既に展開されている。しかし北海道はこれまで対象エリアに含まれていなかった。

今回の協業で、対象エリアのプライム会員はアークスが実店舗で扱う野菜や果物、鮮魚、精肉などの生鮮食品をはじめ、店舗で作った惣菜、日用品が購入できるようになる。

なおサービスは北海道の札幌エリア(札幌市、北広島市の一部)から開始予定で、配送エリアも順次拡大予定。具体的なサービス開始時期や配送時間、料金に関しては後日発表するとした。

連携の背景として、アマゾンジャパン合同会社Amazonネットスーパー事業本部 事業本部長 荒川みず恵氏(以下、荒川氏)は「Amazonとしては提携ネットスーパービジネスを、品ぞろえ豊富で地域に密着したスーパーマーケットであるアークス様とともに、北海道で展開したいと考えておりました。アークス様ではAmazonのテクノロジーを利用してサービスの利便性を図り、自社のネットスーパーをさらに強化したい意向をお持ちでした」と説明。両社の戦略や方向性が合致し、協業が実現した形だ。

約50万世帯が対象に アークスの拡大するネットスーパー事業

実はアークスでは、自社ネットスーパー(自社EC)がすでにある中でのAmazonネットスーパーへの参入だ。この点に関し、アークス取締役執行役員 猫宮一久氏は、客層の違いに注目したという。

「自社のネットスーパーは実店舗のロイヤリティーが高くないと、売上が上がらないと思っています。そのため、店舗に来ていただいているお客様に対してのサービス提供だと位置づけています。一方、AmazonネットスーパーではAmazonプライム会員様への提供となるため、より多くの客層にアークスの商品を楽しんでいただけると考えております」。

Amazonネットスーパー、今後も業務提携や配送エリアの拡大を目指す

Amazonネットスーパーは、関東エリアを中心とした自社で行う「Amazonフレッシュ」をはじめライフ、バロー、成城石井などと提携し生鮮食品やお惣菜、飲料、酒などを注文から最短約2時間で提供してきた。アークスとの協業で、Amazonとしては初めての北海道エリアでのサービス展開となる。

荒川氏は「より多くのエリアで、Amazonのネットスーパーをご利用いただけるように、各社様との定期を随時強化しております。Amazonとしては、Amazon上で各提携ネットスーパーを展開することで利便性のさらなる向上を図るとともに、より魅力的なサービスをご提供し、プライム会員のお客様の満足度を高めていきたい」と締めた。

各社の自社ネットスーパー、モールのネットスーパーともにいよいよ利用できるエリアも商品も広がりを見せ、サプライヤーにとって「どこで何を売るか」選びがシビアになってきている。今回のAmazonネットスーパーの北海道進出が、EC事業者およびサプライヤーにどのような影響を与えるのか。しっかりと追っていきたいところだ。


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