ファンケル、物流の2024年問題に対応 送料無料から「送料当社負担」に表示変更へ 

ECのミカタ編集部

「送料無料表示」を見直し、物流2024年問題に対応

株式会社ファンケル(以下:ファンケル)は2024年5月8日より、通信販売サイト「ファンケルオンライン」をはじめ、会報誌・広告などの「送料無料」の表示を見直し、「送料はファンケル負担」もしくは「送料当社負担」へと切り替えることを公表した。

環境負荷低減とドライバーの負担軽減に

今回の表示切替は物流2024年問題に対応したもので、持続可能な物流の実現に寄与することが目的である。

また、2024年4月18日〜6月30日までの期間限定で配送回数削減による、環境負荷低減とドライバーの負担軽減を目的とした取り組みを実施する。

◆通信販売における再配達の減少を目的とした「置き配」の推進
同サービスを選択して注文した顧客に対し、1回当たり10ポイントのファンケルポイント(※1)を付与する。

◆複数回の注文をまとめて配送する「おまとめ配送」の推奨
「ファンケル定期便」を注文する顧客が別製品を注文した際、「ファンケル定期便」の注文製品と一緒に配送。1回当たり通常30ポイントのところ、60ポイントを付与する。

※1:1ポイント=1円として支払い金額(税込・送料除く)から値引きするファンケルのポイントサービス

物流2024年問題に対応

ファンケルは通信販売による注文が年間で約700万件あり、これまでも配送業者と密に連携しながら、顧客へ製品を配送してきた。2023年12月19日の消費者庁による販売事業者への自主的な対応の要請を受け、送料無料の表示を見直すに至ったという。

物流の人手不足が懸念される「物流2024年問題」では、何も対策を講じなければ、2024年度には14%、2030年度には34%の輸送力が不足する可能性があると言われている(※2)。

重要な社会インフラとなっている物流を持続させていくための取り組みとして、「送料無料表示」の見直し、そして「置き配」「おまとめ配送」を推進する姿勢をみせる。今後も通信販売事業者として、荷主企業の責任を果たすべく、物流課題解消のために積極的に取り組むファンケルの動向に注目したい。

※2:我が国の物流の革新に関する関係閣僚会議「物流革新に向けた政策パッケージ」


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