インフィード広告についての市場動向調査で分かる、これからの広告のあり方

ECのミカタ編集部

 株式会社サイバーエージェント(本社:東京都渋谷区)は、株式会社 デジタルインファクト(本社:東京都文京区)と共同で、国内インフィード広告の市場動向調査を行い、調査結果を公表した。

 ユーザーの生活と、スマートフォンとの関係性はますます密接になり、メディアサービスはデバイスに寄り添った形へと変化を続けている。スマートフォン向けに提供されている多くのメディアは、その最適な表示方法としてインフィード形式を採用し、昨今ではスタンダードになりつつある。

 スマートフォンに寄り添ったメディアの成長とともに、インフィード広告需要は広告主およびユーザーからの高い支持を受け、2017年も需要拡大が進んだ。今回の調査では、インターネットを通して配信されるインフィード広告の年間広告出稿額を推計し市場規模予測を算出している。

インフィード広告に対する市場調査結果

インフィード広告に対する市場調査結果

 2017年のインフィード広告市場は、昨対比36%増の1,903億円、うちスマートフォン比率は全体の97%に達した。Webプロモーション目的75%で、アプリプロモーション目的は25%の割合だった。2023年の市場規模は2017年比210%の3,921億円に達すると予測されている。

 2017年のアプリプロモーション需要は、ゲーム系広告主による底堅い需要のほか、EC系・金融系・フリマ系など、ゲーム以外の多様なアプリプロモーション需要が特に伸びている。一方で、Webプロモーションにおいては、通販、金融系の企業によるダイレクトレスポンス需要が大きく、またナショナルクライアントによるブランディングを目的とする出稿も大きく増加した。

 インフィード広告市場の成長は、昨年に引き続きソーシャルメディアがけん引し、2017年は昨対比148%成長を遂げ、その需要は市場全体の約7割を占めた。2015年から2016年にかけて新たに広告商品の提供を開始したソーシャルメディアの広告需要増加が大きく寄与している。

 その他メディアにおいては、インフィード広告の着実な広がりがみられ、Webメディアにおいても引き続きインフィード広告フォーマットの導入が進み、今後も、配信先におけるインフィード広告拡大の継続が予想される。

 インフィード広告における動画フォーマットの利用は、アプリインストール目的やWeb上での商品・サービス申し込みの獲得を目的とする出稿において定着し、また大手広告主によるブランディングを目的とする出稿も増加している。この結果、インフィード広告市場における動画フォーマット比率は昨対比260%成長し、市場全体の25%を占め、大幅に上昇した。

 広告主においては、配信先の媒体ごとに利用する動画をクリエイティブやフォーマットの種類を使い分けるなどの取り組みが進み、また媒体においては、特色のある動画フォーマットが生まれ、従来よりも豊かな表現力を可能にする動画フォーマットなど、新しい広告商品の提供が進んだことで、市場全体で動画利用の高度化が加速している。

インフィード広告は今後主流となる

 インフィード広告は、ユーザーから幅広い支持を受けるメディアやコンテンツが、今後変化する過程においても、コンテンツに寄り添った広告効果の高いフォーマットとして広告主からの支持を受け、今後も普及が進むと予想される。

 いずれにせよインフィード広告がここまで普及してきているということは、「いかに目立たせるか」という広告から「いかに馴染ませるか」という広告に切り替わってきているということだと思う。ネイティブ広告は一時的なトレンドではなく、むしろ今後の主流となる広告手法だろう。ユーザー目線に立つ広告であることを忘れず取り入れ、しっかりと成果を上げてほしい。

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