ECサイトでの疑問の未解決「購入をやめる」4割以上 ecbeing調査
株式会社ecbeingは2026年6月9日、チャットボット・AIチャットの利用実態に関するアンケート調査の結果を発表した。
調査概要
◆調査名:ECサイトにおけるチャットボットの利用実態調査
◆調査対象:ECサイトを利用したことがある20歳以上の男女
◆調査人数:254名
◆調査期間:2026年5月
◆調査方法:Freeasyを使用したオンラインアンケート
◆調査主体:株式会社ecbeing
◆出典:ECサイトにおけるチャットボットの利用実態調査(株式会社ecbeing)
過半数が何らかの理由で「問い合わせを断念」
「ECサイトや企業サイトで疑問や困りごとが生じたとき、最初にどのような方法で解決しようとしますか?(単一回答・N=254)」という質問に対して、最初に「サイト内のFAQ・ヘルプページを探す」と回答した人は55.5%だった。過半数の消費者が、自己解決を試みていることが明らかとなった。
一方、「チャットボット・AIチャットに質問する」と回答した人は11.0%にとどまった。また、「そのまま諦める・別のサービスへ移動する」と回答した人は8.3%だった。疑問を抱えたままサイトを離脱する消費者が、一定数いることがうかがえる。

「ECサイトで問い合わせようとしたが、諦めた経験はありますか?その理由を教えてください。(複数回答・N=254)」については、何らかの理由で問い合わせを断念した経験がある人が65.7%にのぼった。
理由として最も多かったのは「そもそも問い合わせが面倒だった」の22.8%。問い合わせをするという「行為そのもの」に、心理的なハードルを感じている消費者が多いことが見受けられる。
この結果についてecbeingは「購入検討中の疑問は時間が経つほど購入意欲の低下につながる可能性があるため、即時に回答できるチャネルの整備が求められます」とコメントしている。

4割以上が「購入をやめる」
ECサイトで疑問が解決できなかった際の行動として、44.5%が「購入をやめた」と回答した。また、18.1%が「他のECサイト・競合サービスに乗り換えた」と回答しており、疑問の未解決が購入離脱や競合流出につながっている可能性が示された。

ECサイトのチャットボット・AIチャットを利用したことがある人のうち、88.7%が「何らかの不満を感じたことがある」と回答。
不満の理由としては「回答が的外れ・不正確だった」と「質問の意図が正しく伝わらなかった」が、いずれも41.1%で最多となった。
チャット窓口を設置するだけでなく、消費者の文脈や意図を理解し、正確な情報に基づいて回答できるAIチャットの活用が重要になると考えられる。

約6割が「購入前に相談したい」と回答
ECサイトで商品を購入する前に、チャットボットやAIに相談してみたい場面について聞いたところ、約6割が何らかの相談意向を示した。
商品比較、配送・返品確認、レビュー確認、サイズ選びといった項目は、いずれも購入意思決定の直前に生じやすい疑問となる。こうした疑問を即時に解消できる接客体験は、ECサイトにおける購入完了率の向上や顧客満足度の改善につながる可能性がある。

ecbeingは本調査結果について、次のようにコメントしている。
「今後のECサイトには、消費者の質問意図を理解し、正確な情報をもとに即時回答できるAIチャットの活用が求められます。また、AIだけで完結しない問い合わせについては有人対応へスムーズに切り替えることで、消費者の不安を取り残さない接客体験の構築が重要です」
ECサイトにおける疑問の未解決は、購入離脱・競合流出・問い合わせ機会の損失につながる可能性がある。自社のチャットツールが「ユーザーの離脱原因」になっていないか、まずは現在の導線や回答精度を見直したい。


