電通デジタル、心理学理論とAIで「広告分析」「配信」を高度化するソリューション提供
株式会社電通デジタルと株式会社電通は2026年8月18日、顧客理解や広告のクリエイティブ制作、配信に活用するソリューション「BPTS(Big5 Personality Trait Segment)」の提供を開始した。
広告効果の分析、配信の最適化まで一気通貫で支援
「BPTS」は、個人ではなくグループ単位で性格特性を分析することで、属性データや購買・来店などの行動データだけでは見えにくい「どのような性格の人が、なぜその広告や商品に反応するのか」「自社の顧客はどのような性格なのか」といったより深い顧客理解が可能になる。そのほか、広告効果の分析やコミュニケーションの設計、配信の最適化まで一気通貫で支援するソリューションである。
「BPTS」の活動領域について電通デジタルは、次の内容を挙げている。
◆顧客分析:自社のロイヤル顧客や休眠顧客を、購買履歴だけでなく、性格特性という観点から捉え直し、顧客理解を深める。
◆広告効果分析:どの広告面・クリエイティブが、どのような性格特性を持つ層に反応されやすいかを可視化し、改善の方向性を明らかにする。
◆配信活用:BPTS単体での活用に加え、既存セグメントとの掛け合わせによって精度を高めたセグメントに対する広告配信やCRM(顧客管理)において、性格特性に応じたコミュニケーション設計を実現。また、属性データや興味・関心データとの組み合わせにより、多角的なターゲティングにも対応可能となっている。
◆企画・開発:新商品開発やペルソナ設計、訴求軸の検討などに活用し、「次に誰へ、どんな価値を届けるべきか」を考える手がかりにする。
8つの性格特性を表すキャラクターを開発
「BPTS」の開発には、パーソナリティ心理学を専門とする小塩真司教授(早稲田大学)が監修している。
心理学分野で代表的な「Big5理論」の5因子(「開放性」「誠実性」「外向性」「協調性」「否定的情動性」)に基づく心理尺度に加え、消費行動との関連を分析するため、電通デジタル・電通の独自尺度として「獲得特性」「承認特性」「勇気特性」(※1)の3つを追加。合計8つの尺度から、顧客の性格特性を測る10万人規模の調査を実施した。
この調査結果を数理モデルで評価して、回答のばらつきやバイアスの影響を補正。統計的に安定した潜在的な、性格特性データを抽出した。性格特性の8尺度はそれぞれ独立しており、各尺度において相対的に高い傾向(High)・低い傾向(Low)を示している(※2)。
今回、電通デジタルと電通は、8つの性格特性それぞれの「High」「Low」をイメージしたキャラクターを1体ずつ、計16体開発した。

性格特性に合ったコミュニケーションの最適化を実現
「BPTS」では、どのような性格特性を持つ人がロイヤル顧客になりやすいか、どの広告面やクリエイティブ(広告表現)で効果が出やすいか、といった分析に加え、配信設計にも活用することで、それぞれの性格特性に合ったコミュニケーションの最適化を実現する。
また、LINEヤフー株式会社との共同分析プロジェクト「SynWA project(シンワ プロジェクト)」を通じて、機械学習による解析を行い、広告配信・分析も可能となっている。
第一弾として「LINEヤフー広告」などを対象に本サービスの提供を開始し、今後、他プラットフォームの各媒体へと順次拡大していく予定としている。
◆「協調性」の「High」「Low」をイメージしたキャラクター
※画像元:電通デジタルと電通、心理学理論とAIで顧客群の性格特性を可視化し、広告分析・配信を高度化する「BPTS(Big5 Personality Trait Segment)」を提供開始(株式会社電通デジタル 他)
電通デジタルと電通は今後について「BPTSを通じて、属性や実際の行動データだけでは捉えにくい側面からの顧客理解を深め、クライアントのマーケティング高度化と持続的な事業成長に貢献してまいります」とコメントしている。
より深い顧客理解を支援するソリューションとして、今後の動向に期待が寄せられる。
※1:「獲得特性」「承認特性」「勇気特性」は、パーソナリティ心理学で用いられる「強欲」「特権意識」「勇気」の各尺度をもとにした表現であり、小塩真司教授の監修に基づいている。
※2:「High」と「Low」の高低には優劣はない。また、一人をひとつのタイプに分類するのではなく、同一人物が複数の尺度におけるセグメントに該当することがある。


