2026年7月倒産件数、「小売業」が2000年以降で最多 TDB調査
株式会社帝国データバンク(以下、TDB)は2026年8月10日、2026年7月の企業倒産件数(負債1000万円以上の法的整理が対象)について集計。分析結果を発表した。
調査概要
◆集計期間:2026年7月1日~7月31日
◆発表日:2026年8月10日
◆集計対象:負債1000万円以上、法的整理による倒産
◆出典:2026年7月の倒産件数は1037件、2カ月連続の1000件超え リーマン・ショック後の高い水準に(株式会社帝国データバンク)
「小売業」の倒産件数は2000年以降最多に
業種別にみると、主要7業種中5業種で前年を上回った。
「サービス業」(前年同月263件→261件、0.8%減)が最も多く、「小売業」(同184件→234件、27.2%増)、「建設業」(同181件→207件、14.4%増)が200件を超えて続いた。
「小売業」は前年から大幅に増加し、2000年以降で最も多くなった。「飲食料品小売」(前年同月24件→43件)や「飲食店」(同74件→93件)などが全体を押し上げ、「卸売業」では、野菜卸売などの「飲食料品卸売」(同21件→33件)が大幅に増加した。

主因別では「販売不振」が最多
主因別にみると「販売不振」が840件(前年同月778件、8.0%増)で最も多く、7月としては2000年以降で2番目に多かった。「売掛金回収難」(前年同月10件→3件、70.0%減)は9カ月ぶりに前年を下回った。
その他、「業界不振」(同2件→3件、50.0%増)などを含めた「不況型倒産」は847件(同791件、7.1%増)となり、2カ月連続で前年を上回った。

態様別にみると「清算型」倒産は1003件(前年同月914件、9.7%増)となり、東日本大震災が発生した2011年3月(1004件)以来、約15年ぶりに1000件を超えた。
「清算型」では「破産」が951件(前年同月890件、6.9%増)となり、2カ月連続で前年を上回った。「特別清算」は52件(同24件、116.7%増)で、2006年1月(56件)に次いで2000年以降で2番目に多く、件数を押し上げた。

「新興企業」の倒産は2カ月ぶりに前年を下回る
業歴別にみると、「30年以上」が339件(前年同月318件、6.6%増)で最多に。「20年未満」は141件(同98件、43.9%増)と2011年3月(140件)以来15年ぶりに140件台となった。
業歴10年未満の「新興企業」は272件(前年同月285件、4.6%減)となり、2カ月ぶりに前年を下回った。

TDBは今後の見通しについて、次のようにコメントしている。
「国内景気はAI・半導体関連需要が牽引、政府による成長投資も大手企業を中心にプラス材料となっているが、業績の改善に至らない中小企業には、そうした恩恵が及ばず、規模間格差は拡がっている。企業倒産は年後半に向けて高止まりの状態が続く可能性が高いだろう」
物価上昇が進むなかで消費者の節約志向の高まりも想定され、小売や消費者向けサービスを展開する企業にとって厳しい事業環境が続くことが予想される。引き続き、最新の動向を追っていきたい。


