SENSY、ベルーナと連携で人工知能の未来が変わる

利根川 舞

ベルーナが培った接客ノウハウと人工知能SENSYの融合

 カラフル・ボード株式会社(以下「カラフル・ボード」)は、2015年12月に株式会社ベルーナ(以下「ベルーナ」)と資本・業務提携を締結した。

顧客のニーズが多様化している現代において、ユーザー1人1人の好みに合わせた情報提供を追求するベルーナと、ファッション人工知能「SENSY」の技術普及を目指す「カラフル・ボード」の双方のニーズが一致し、資本・業務提携へと至ったという。

ファッション人工知能「SENSY」とは、ユーザーのファッションセンスを学習していく人工知能だ。2014年11月にファッションアプリとしてリリースされた。ユーザーは、表示される提携ブランド(現在2500ブランド以上)の服の「好み」を分類することで、人工知能がそのユーザーのファッションセンス「感性」を学習し、まるで専属のスタイリストのように世界中のECから、ユーザーの感性に沿ったアイテムやコーディネートを提案してくれるAIロボット型のアプリだ。

今年9月には伊勢丹新宿店にて「SENSY」が導入され、店頭の販売スタッフがタブレット端末にインストールされた「SENSY」を利用して接客をするというプロジェクトが開始された。人が接客を行う方が丁寧であることは間違いないが、あえて人工知能である「SENSY」を利用して接客を行うということによって、WEB上での「SENSY」の有能性を裏付けることとなった。

今までのコンピューターは完全一致しかできなかったが、人工知能の登場とともに、コンピューターは自ら学習することを覚えた。つまり、人の“認識”が成長するように、コンビューターもまた、それを人の“認識”の成長自体を機会学習で覚えこませることができるようになった。だからこそ、ベルーナがカタログ通販で培ってきた数々のノウハウなどが、「SENSY」で生き、今までよりも本領発揮、開花することになるかもしれない。

「ベルーナ」と言えば、カタログ通販というイメージが強いが、現在はWEBや実店舗展開を行うなど、オムニチャネル化を進めている。今回の資本・業務提携によって、ベルーナのカタログ通販で培った接客ノウハウが「SENSY」に与える影響も大きそうで、人工知能自体の発展にも繋がりそうだ。期待したい。

人工知能「SENSY」の技術を保有するカラフル・ボードと、「ベルーナネット」や「RyuRyu」などの衣料通信販売業を行うベルーナが業務提携することで、ベルーナで展開するサービスに人工知能「SENSY」を活用し、顧客満足向上と売上拡大を目指すという。



記者プロフィール

利根川 舞

メディア編集部
ロックを聴きつつ平安時代に思いを馳せる文学人間。タイムマシンができたら平安時代に行きたいです。
ライブハウスやフェス会場に出没しては、笑って、泣いて、叫ぶ姿が目撃されている。ACIDMANや10-FEET、ROTTENGRAFFTYが大好き。

サービスやその場の雰囲気がイメージしやすくなるような記事を書いていきたいと思います。

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