購入先はEC?店頭?ユーザーが抱くイメージをアンケート調査から導く〜GfKジャパン調べ〜

ECのミカタ編集部

 GfKジャパン(所在地:東京都中野区)は消費者の買い物に対する考え方や行動を把握する「GfK FutureBuy 2017」調査の結果から、インターネットおよび店頭における購買行動について発表した。

 ショッピングをする際に、商品の検討から購入に至るまでの一連のフローとして、インターネットと店頭の双方を活用する人が世界的に増加している。日本でも同様の傾向がみられ、特にファッション用品やおもちゃでは過去半年のショッピングにおいて、店頭とネットの双方を活用した人の割合が前年の調査から約1割増加し、過半に達したという。

 こうした中、最終的にインターネットと店頭のどちらで購入するかを決定する際にどのような要素が鍵となっているのかを、グローバル(35カ国)の消費者35,000名にアンケートを行った調査結果が出ている。

 日本の結果をみると、 インターネットでの購入理由の上位3項目は、「お金の節約になる(お得な価格、特典)」、「品揃えが良い」、「買い物に時間がかからない」となった。

 一方、店頭での購入理由の上位3項目は、「すぐに商品が手に入る」、「購入前に商品を見ることができる」、「買い物しやすい」だった。

 価格や商品を検索したり比較したりすることが重要な際はインターネット、即時に使用できることや実際に試すことが重要な場合は店頭が選択されていることが示された。

 前年の調査結果と比較すると、インターネット・店頭ともに上位の購入理由がより重視されるようになり、一方で「日常的にその店舗で買い物している」が理由として選ばれることが少なくなった。こうしたことから、今後はチャネルの利点と商品特性を照らし合わせて、購入チャネルを使い分ける傾向が強まると考えられるという。

日本の高度なインフラが可能にした「ECでもすぐ届く」という感覚

 本調査では、日本の消費者の特徴も明らかになっている。日本では、「すぐに商品が手に入る」から店頭で購入するとの回答は53%に上り、調査35カ国中で飛び抜けて高い結果となった。

 営業時間やアクセスなどにおいて小売店の利便性が高い環境にあることも一因と考えられるが、インターネット購入においても「すぐに商品が手に入る」の重視率は35カ国中トップであり、日本の消費者は世界で最もショッピングにおける即時性を重視している、裏を返せば、すぐに手に入らないと我慢できない傾向にある、といえるだろう。

 日本のインフラ精度の高さがもたらした「日本人特有の欲求」なのかもしれない。最近ではECを利用した場合でも「明日には届くだろう」というイメージを持っているユーザーも少なくない。他国からすれば驚きの環境なのだが、忙しい日本人の特性を理解するということもEC事業者にとって必要な情報であるように感じた。

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