豊島社がインドネシア最大級のファッションECモール『VIP PLAZA』へ出資

ECのミカタ編集部

繊維専門商社の豊島株式会社(代表取締役社長:豊島半七、名古屋市中区錦2-15-15)は自社の運営するCVCファンドを通じ、VIP PLAZA INTERNATIONAL PTE. LTD. (CEO/Co-Founder:Tesong Kim, 以下「VIP PLAZA」) の第三者割当増資の引き受けを行った。

東南アジアへのEC出店スキーム構築でも合意

創業1841年、国内産の綿の仲買から事業を起こし、繊維商社として現在では中国やベトナムをはじめアジア各国で事業を展開する豊島株式会社。その同社が、自社の運営するCVCファンドを通じ、インドネシア最大級のファッションECモールVIP PLAZAの第三者割当増資を引き受けた。

さらに、今回の第三者割当増資に際して両社は、日本のファッションブランドがVIP PLAZAを通して東南アジアへのEC出店を実現できる仕組みを構築し運用することでも合意した。今回の資本業務提携は、同社CVC事業において、初の海外企業との案件となる。

豊島社のCVC事業部は、同社が取り組む取引先への提案力向上・提案領域拡大事業の一つとして2017年1月にファンドを設立したのがスタートになる。商材の開発のためにベンチャー企業の創造力と活力を引き出してシナジー効果を発揮するため、協業可能な国内外のFashion Tech企業への出資を行って来た。

インドネシア最大級のファッション&ビューティーECモール

インドネシア最大級のファッション&ビューティーECモール

その豊島社が、今回ついにインドネシアのVIP PLAZAへの出資を決断した。VIP PLAZAは会員数実に104万人を擁し、現地の1,200に及ぶブランドを扱っているインドネシアで最大級のファッション&ビューティーECモールだ。同国の人口は東南アジア最大の約2億6,000万人にものぼり、近年の経済発展で中間所得層の厚みが増しており、消費市場が急速に拡大している。

同社の分析によれば、現在、伝統的な小売店舗からデパート等近代型店舗へと流通チャネルの転換が進んでおり、今後はインターネット上での購買が急速に伸びていくことが予想されるという。

成長市場への販路拡大を支援

VIP PLAZAでは今回の資金調達により広告宣伝予算を増額し、更なる会員獲得と売上の拡大を見込む。また、インドネシア市場では高品質でファッション性の高い日本の衣料品への関心が高まっている。

そこで両社は、物流や決済等、VIP PLAZAへの出店と運用における負荷を軽減する仕組みを提案し、豊島社の取引先であるファッションブランドの成長市場への販路拡大を支援していく方針だ。

EC市場は世界規模で拡大しているが、その中でもアジア地域の成長には目を見張るものがある。巨大な人口を抱える中国が力強くその成長を牽引しているが、東南アジア地域で最大の人口を抱えるインドネシアでも着実にその果実は実りつつある。特にファッション分野はEC市場を推し進めるエンジンのひとつであり、今回の出資を通した豊島社のさらなるアジアでの展開に視線が集まるところだ。

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