東急がインバウンドをターゲットにした複合サービスの実証実験を仙台空港で開始 ECで購入した商品を帰国時に受け取れる

ECのミカタ編集部

東急株式会社 (以下、「東急」)とWAmazing株式会社(以下、WAmazing社)、および仙台国際空港株式会社は、WAmazing社が提供する訪日外国人旅行者向けプラットフォームサービス「WAmazing」の会員を対象にから仙台空港で「空港受取型免税ECサービス」の実証実験を実施することを公表した。

購入した商品を帰国時に受け取れる

東急と2017年度東急アクセラレートプログラムの最優秀賞に相当する、東急賞受賞企業であるWAmazing社および仙台国際空港株式会社は、WAmazing社が提供する訪日外国人旅行者向けプラットフォームサービス「WAmazing」の会員を対象に、2019年10月29日(火)から仙台空港で「空港受取型免税ECサービス」の実証実験を実施することを公表した。

同実証実験は、訪日前・訪日中の外国人旅行者を対象にサービス上で商品を消費税免税価格で販売し、購入した商品を帰国時に仙台空港の専用カウンターで受け取れるサービスだ。

宿泊・観光・交通の予約もワンストップで

宿泊・観光・交通の予約もワンストップで

同サービスでは訪日外国人旅行者が訪日前や訪日中に専用のウェブサイトなどで宿泊施設や観光アクティビティ・訪日外国人旅行者向け交通フリーパスの予約や決済までワンストップで行うことができるという。

ほかにも専用アプリをダウンロードし、旅行者が訪日前に無料の会員登録をすることで日本滞在中に15日間無料でインターネット通信が500MBまで使えるSIMカードを日本の主要空港で受け取ることができる。

主に台湾・香港・中国からの訪日外国人旅行者をターゲットとしており、現在26万人(2019年7月末時点)の会員を有しているそうだ。

日本国内での消費活性化も目指す

今回の実証実験ではサービスのWeChatミニプログラム「玩尽日本免税站(中国で利用されているアプリWeChat内でWAmazing社が提供する免税価格で商品の購入・受取り予約が可能な免税ECサービス)」や、専用ウェブサイト上で新たに訪日外国人旅行者の購入品の上位を占める日本ブランドの化粧品類約200品が販売される。

これまで訪日外国人旅行者にとって手間になっていた店舗ごとの免税手続きや、購入した商品をホテルやロッカーに預け入れたり手にしたまま観光する必要がなくなり、観光のための時間を増やすことができることになる。

今後は菓子・食品といった地域産品など、日本でしか購入できない商品を中心に段階的に他ジャンルの商品販売も検討し、日本での消費活性化も目指すとしている。また東急とWAmazing社は今後も旅行前・旅行中・旅行後のいずれのタイミングでも訪日外国人旅行者にアプローチできる同サービスの特性を生かし、買い物だけでなく交通や宿泊など旅行中の利便性を高めることで、地域の交流人口拡大に取り組んでいく方針だ。

いまだ根強い日本へのインバウンド需要。特に中国人観光客がコスメなど日本製品に向ける視線は熱いものがある。今回の実証実験ではインバウンドに関連する幅広くかつコアなニーズにワンストップで対応するものであり、さらなる需要喚起に期待がかかるところだ。


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