ECサイトの集客方法とは?短期施策・長期施策で解説

ECのミカタ編集部

ECサイトへの集客となると、自社商品やサービスに強いブランド力を持っていたり、認知がされていないと、集客は簡単ではありません。また、ECサイトの集客方法は多岐に渡るため、ECサイトを立ち上げたばかりの方は何から手をつければ良いのか迷うことも多いと思います。

そんな方へ向けて、この記事ではECサイトにおける集客方法の基本をご紹介します。すぐに取り組めるものから中長期で取り組むべきもの、他社の成功事例をご紹介するので参考にしてください。

EC集客のための基本手法3つ

ECサイトで集客する方法として、まず下記の3つが基本となります。
1、SEO対策
2、インターネット広告
3、SNS活用

この3つの方法を自社の商品の特徴や状況に合わせて上手く活用することで、効率的に集客効果を期待することができます。それぞれ詳しく解説します。

集客方法1、SEO対策


SEOとは、Search Engine Optimizationの略であり「検索エンジン最適化」のことを指します。SEO対策は、特定のキーワードで検索された時に検索結果の上位に表示させ、自然検索からコンバージョンに繋げる重要な施策です。

SEO対策は、サイトのHTMLタグ、コンテンツ作成など、サイトの中身を改善する内部施策と呼ばれるものや、外部サイトが自社サイトのリンクを設置し検索結果に良い影響を与える外部施策と呼ばれる2つに分けられます。労力はかかりますが、自社で対応すれば費用は掛からないので上位表示ができれば継続的に集客ができる仕組み作りが可能です。

集客方法2、インターネット広告


インターネット広告には、リスティング広告、ディスプレイ広告、アドネットワーク、動画広告の4種類に大きく分けられますが、ECサイトの集客に効果的なのはリスティング広告です。

リスティング広告とは


リスティング広告とは、検索エンジンの検索結果に応じて連動される広告で、検索連動型広告とも呼ばれます。特定のキーワードが検索されたときに広告を表示させることができ、キーワードを検索している購買意欲の高いユーザーへ認知をしてもらうことができるのでCVが高いと言われており、即日配信することも可能です。

一方、低単価商材を扱っておりリスティング広告を運用する場合は注意が必要です。リスティング広告の費用は、クリック単価×クリックされた回数で決まります。クリック単価はキーワードにより幅広く、1クリック数10円のものもあれば検索ボリュームが多いキーワードだと1,000円〜2,000円が相場なものもあります。

ECサイトで購入される商品の価格は2,000円〜4,000円が平均というデータもあるため、単価が安い商品だと利益も低く、赤字になる可能性があるのでリスティング広告は高単価商材と相性が良いと言われています。
引用:https://ecnomikata.com/ecnews/13449

集客方法3、SNSの活用


今はユーザーの購買行動も多様化しており、SNSで話題になった商品を購入する人や事前に商品の口コミをSNSで調査してから店舗やECサイトで購入するという人が増えています。SNSで集客する主な手法としてはSNS広告、インフルエンサーマーケティングがあります。

SNS広告とは


Instagram、Facebook、Twitter、LINEのSNS上で利用ユーザーの属性や関心でターゲットを絞り配信ができる広告をSNS広告と言います。広告がSNS上のタイムラインに流れるとユーザーは自然と広告と接触するので、自社ブランドや商品を知らないユーザーへも認知してもらえることがメリットです。

インフルエンサーマーケティングとは


インフルエンサーマーケティングは、影響力のある芸能人やインフルエンサーが商品をSNSで紹介することで、ブランドや商品の認知度が高められる集客方法です。またインフルエンサーを支持するフォロワーも購入してくれる可能性も見込めます。

特に健康、美容、グルメなど特定のカテゴリーで発信しているインフルエンサーのフォロワーは、そのカテゴリーに興味があるフォロワーである可能性が高いため質の良いフォロワーにPRすることができます。SNSを使い分ける際は、SNSごとのユーザー属性や商品の特性を踏まえて運用することが重要です。

EC集客のための短期施策・長期施策

ECサイトにおける基本の集客方法をご紹介しました。集客方法にも、すぐに効果が分かる短期施策や、半年〜1年以上続けなければ効果が測れない長期施策があります。

短期施策


WEB広告


短期で集客をしたい場合はWEB広告を活用しましょう。先述したリスティング広告は短期施策に該当します。

すぐに配信することができ、特定したターゲットへ目立つ場所に表示できるので効果がどのようなものか試験的に試すことができます。まず知名度を上げたいのであれば短期的に配信するも良し、試験的に効果を感じられた場合は予算を増やして運用しましょう。

またリスティング効果の次に費用対効果が高いと言われているのはディスプレイ広告のひとつ、リターゲティング広告です。一度ECサイトを訪れて離脱したユーザーを追跡する広告で、購買意欲が高いユーザーに絞って広告を表示することがメリットなので、予算に余裕があるのであれば併せて運用すると良いでしょう。

長期施策


コンテンツマーケティング


コンテンツマーケティングは、SEO対策の内部対策の一つに該当する施策で、自社で運営するブログなどのコンテンツを充実させ自然検索で流入数を増やしていく方法です。コンテンツの内容は、ユーザーにとって価値のある情報やお役立ち情報にしましょう。またコンテンツのお題となるキーワード調査は重要です。

ECサイトの場合、ユーザーがどんなキーワードで検索し商品を購入するまでに至るか仮説を立てて作成することで、ユーザーの検索意図に近づいた価値のあるコンテンツとなります。コンテンツマーケティングが成功すれば、広告費用を割かなくても認知度を高められ、継続的に売上を伸ばせる仕組み作りが出来上がります。

しかし効果が出るまでに最低でも半年〜1年はかかるので、労力が必要ですがコツコツと続けていくことが重要です。

業界別!EC集客成功事例

コロナ禍においてネットショッピングをする人が増えたため、EC市場は右肩上がりです。その中でも特に集客に成功している企業事例を業界別にご紹介します。

アパレル


ファーストリテイリング


ファーストリテイリングが運営するユニクロは、2020年の売上はコロナ禍においても前年比147%を達成しています。成功要因の一つとして、UNIQLO LIVE STATION(ユニクロライブステイション)というライブコマースを採用したことが挙げられます。

自社サイト内とアプリのライブ配信でスタイリストやファッションモデル、バイヤー、スタイリストなどが登場し、ユーザーの質問やコーディネートのポイントをプロの目線から解説し、非対面でありながら密接なコミュニケーションの実現をしたことでユーザーの購買意欲を高めることに繋げました。


家電


ヨドバシカメラ


大手家電メーカーのヨドバシカメラがECサイト成功できた要因は、物流にあります。
ヨドバシカメラの出店エリアは駅前が多かったのですが、大型家電は倉庫から直接配送する仕組みでした。

そのため、コロナ禍で店舗への来店者数が減ってもネット促進の推進をスムーズに行うことができ、さらに注文してから最短2時間半で商品を発送するというヨドバシエクストリーム便は顧客満足度を大きく高めました。

食品


株式会社 伝統デザイン工房


株式会社伝統デザイン工房は、日本各地の醤油を販売している「醤油職人」というサイトでコンテンツマーケティングを成功させている実績があります。醤油に関する知識を深めるためのコンテンツや、普段知る機会が少ない醤油作りの工程や生産者の想いなどのコンテンツが数多く掲載されており、ユーザーも商品の情報を深く知ることができます。このようなユーザーの悩み解決や興味をそそるコンテンツが充実したサイトはCVに繋がる可能性も高くなります。

ECサイト以外の販売手法も組み合わせ次第で集客に効果アリ?

ここまで、自社ECサイトの集客を高める方法をご紹介しました。ご紹介した方法以外にも、集客社売上に効果的なものもあります。それは、ECサイト以外の販売手法を持つということです。基本の集客方法ができるようになった際に、ぜひ取り入れるべき販売手法を併せてご紹介します。


ライブコマース


ユニクロの成功事例で紹介したライブコマースとは、インフルエンサーや会社の社員がライブ動画の中で商品の販売をする新しい販売形態です。日本ではまだなじみはないですが、中国では爆発的に伸びている市場です。

ライブ配信中にユーザーは商品に対して質問などもできるので、ネットショップ特有の「サイトに記載されている情報以外分からない」という不安を解消することができ、購買意欲を上げることができます。

更に芸能人やインフルエンサーとコラボすることで一気に認知度アップを図ることができ、自社サイトへ誘導が可能です。

Facebookショップ


Facebookショップとは、Facebook内で無料オンラインショップを開設できる機能です。アカウントを作成するだけで無料で商品を簡単に登録することができたり、自由にショップのレイアウトを変更できるので時間やリスクを伴わずに集客経路を拡大することが可能です。
海外仕様だとアップデートが行われており、Facebook内で商品の閲覧から決済まで全てワンストップで完結することができます。
日本はまだ決済機能は持っていないので、自社サイトへ移動して決済を行う仕組みですが、いずれ日本でもワンストップで決済が行えるようになる可能性も高いでしょう。
運用リスクがないまま始められるので、活用しない手はありません。

さいごに

ECサイトの基本となる集客方法をご紹介しました。
まずは短期、長期で取り組むことを明確にし予算を組むことから始めましょう。
またトレンドの販売手法を取り入れ組み合わせて運用することで、効果がより期待できます。

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