国内初のコマース領域特化VCファンドが始動、小売・流通のDX加速を目指す

ECのミカタ編集部

New Commerce Ventures株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役:松山馨太・大久保洸平、以下NCV)は、国内初のコマース領域特化VCファンド「New Commerce Explosion投資事業有限責任組合」を組成し、コマース領域のスタートアップ支援とスタートアップと事業会社をつなぐコミュニティ活動を開始したと発表した。

NCVは、領域特化の強みを活かしたスタートアップ支援と事業会社のオープンイノベーション支援により、小売・流通業界全体の発展に貢献するという。

DXが遅れている日本の小売・流通業界

DXが遅れている日本の小売・流通業界

昨今、小売・流通業界には、消費者ニーズに合わせたEC化・オムニチャネル化、人手不足解消のための自動化や省人化、環境問題対策のためのカーボンニュートラル・サーキュラーエコノミー対応などデジタルトランスフォーメーション(DX)やサステナビリティトランスフォーメーション(SX)が求められている。

ところが、日本の小売・流通業界のDXは海外に比べ遅れているのが現状だ。EC化率は8.1%と先進諸国に比べ低く、デジタル競争力は世界27位と低迷を続けている。

国内初のコマース領域特化VC

国内初のコマース領域特化VC

海外では、小売・流通をDXするスタートアップとの協業により事業会社のDXが加速している。このオープンイノベーションの創出において一翼を担っているのが領域特化VCだ。

領域特化VCは、領域特化による専門性の高いノウハウやネットワークにより、スタートアップを支援。スタートアップと事業会社をつなぐことで、事業会社のDXを支援している。

国内においても領域特化VCは多く誕生しているが、小売・流通領域(=コマース領域)に特化したVCは存在しない。そこで、NCVは国内初のコマース領域特化VCとして、スタートアップの支援、スタートアップと事業会社をつなぐコミュニティにより、小売・流通業界のDXに貢献する。

スタートアップに対する支援内容

スタートアップに対する支援内容

領域特化ならではの価値提供により、小売・流通をDXするコマース領域のスタートアップの事業成長を支援する。

① ベンチャーキャピタル
コマース領域のブランド・マーケットプレイス・イネーブラーを対象としてシード~アーリーを中心にオールステージのスタートアップに出資する。

② ノウハウ
コマース領域のプロフェッショナルであるNCVパートナーによる勉強会や相談会、支援プログラムにより事業成長を支援する。

③ ネットワーキング
スタートアップと事業会社をつなぐピッチイベントや交流会を開催。POC・導入・協業・資金調達の機会提供により事業成長を支援する。

④ コワーキング
NCVパートナーとの協業により、倉庫・配送・撮影スタジオを備えたEC事業者向けコワーキングスペースを開設。販売件数の増加に伴う倉庫移転のコスト削減により、事業成長を支援する(2023年度開始予定)。

⑤ 売上連動型融資
NCVパートナーとの協業により、売上実績を基にした融資プログラムを提供。事業成長に伴う資金繰りニーズに対応することにより、事業成長を支援する(2023年度開始予定)。

事業会社に対する支援内容

スタートアップと事業会社をつなぐコミュニティ活動を通じて、事業会社のオープンイノベーションを支援する。

① ネットワーキング
スタートアップと事業会社を繋ぐピッチイベントや交流会を開催。POC・導入・協業の機会提供によりオープンイノベーションを支援する。

② コンサルティング
ご要望に応じた調査レポートやオープンイノベーションプログラムの企画、スタートアップとの協業提案を通じて、オープンイノベーションの実現を支援する。

③ メディア
海外・国内の業界トレンドや最新スタートアップ情報、オープンイノベーション事例などオープンイノベーションに有益な情報を提供する。

NCVのパートナーには、株式会社ギフティ、株式会社いつも、株式会社大広、ユナイテッド株式会社、株式会社アドウェイズなどが名を連ねている。

超高齢化や人口減少、サステナブルなど、小売・流通業界がさまざまな変化への対応を迫られる中、NCVの誕生によって業界のDXに弾みがつくことを期待したい。

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