普及に伴い増加傾向のスマホ紛失 なくしやすい人とその特徴とは

国内スマホユーザーの5人に1人が紛失経験者

ルックアウトジャパン株式会社が、日本のスマートフォン保有者1,000名を対象とした調査に基づく新たな報告書「日本のスマートフォン紛失にまつわる事情」を発表した。スマホ普及とともに紛失件数も増加傾向にある昨今の日本において、いつどこでどのようにスマホをなくすのか、回答者の属性による違いなども明らかにしている。回答者の属性で見ると、年齢層と雇用状況により大きな違いが見てとれることがわかる。

紛失地域ワースト1は沖縄

18~24歳の回答者の約45%が紛失経験者であり、これが45~49歳の回答者では約12%にまで下がる。また、就業者の24%、退職者の10%に対し、学生は42%と圧倒的に多い。
紛失場所では、公共交通機関16%、お店やショッピングセンター16%、飲食店14%、この3つの場所がワースト3となっている。時間帯でみると、12時~17時38%、18~21時34%、と、昼過ぎから夜にかけて紛失しているパターンが多い。
地域別ワースト3では、沖縄、東北、関東と続き、最小地域は中国・四国。人口の大小など地域的な隔たりがあるわけではなさそうだ。

以上のデータから導き出す、「最もスマホを紛失しやすい人と場所と時間」を整理すると、

・都市圏に居住する18~24歳の学生が、公共交通機関にいる12~17時

このシチュエーションが一番スマホ紛失の危険性が高いということがわかった。
紛失経験者の約半数が「データ回収できるなら5万円まで支払う」という意見でいることも判明した。

また、MMD研究所がスマホ保有者565名を対象に行った「2014年ネットショッピングに関する利用実態調査」によると、スマホからネットショップを行ったことのあるユーザーは2012年同調査と比較し54.2%増加していることがわかっている。

参考記事
・スマホでのネットショッピング利用経験、2年前比8.3ポイント増/MMD研究所
http://ecnomikata.com/ecnews/detail.php?id=3907

若年層スマホユーザー薄れる危機感?

今や我々の生活に非常に重要な位置を占めているスマートフォン、ポケットの中の端末には個人情報から大切なデータや想い出など、それこそ個人の日常が詰まっているといっても過言ではない。さらに、昨今の企業が練るオムニチャネル戦略によってスマホ上から簡単に決済を済ませられるケースも多く、事実スマホからのネットショップ利用は急勾配で増加傾向にあるという調査結果も出ている。普段から利用頻度の高いECサイトなどの場合、極端に短縮したステップでパスワード入力などを省けることもあるだろう。
万が一、紛失したスマホを悪者に拾得された場合、そこに詰まった個人情報をどれだけ悪用されるかはわからない。紛失傾向の高い公共交通機関にはどんな人間がいるか分からないし、若者の個人データの悪用パターンは枚挙に暇がないほど方方で語られている。
つまり、最もスマホを紛失しやすいシチュエーションは、最悪な結果につながる率も非常に高いということになる。

この結果を受け、普段からPINやパスワードを設定するクセ、自分の持ち物がどこにあるか常に把握するクセなどを付けることが重要になってくるといえる。端末検索アプリをインストールし、遠隔操作で端末の位置確認やロック、最悪の場合に備えデータワイプの準備をしておくなど、生活に当たり前の存在となっているスマホの、メリットに同居するリスクの再確認をおこなってはいかがだろうか。