Zendesk、国内2拠点目となる大阪のデータセンターを本格稼働
株式会社Zendesk(以下:Zendesk)は2024年7月31日、2023年10月に設立した大阪のデータセンターの本格稼働を発表。東京のデータセンターに次ぐ国内2拠点目のデータハブであり、日本のユーザーに対して、より幅広いデータホスティングオプションを提供することを目的としている。また、Amazon Web Services(AWS)およびAnthropicとの連携を強化し、より高速で効果的かつ精度の高いAI機能の提供を開始することもあわせて発表した。
データバックアップ機能を提供
本格稼働が公表された大阪のデータセンターは、東京に次ぐ国内2拠点目のデータハブであり、日本のユーザーのデータローカリティへの要望の高まりに応えるものとなっている。
このデータハブは、日本市場におけるZendeskのさらなるコミットメントとして、2023年10月に発表。日本は、Zendeskが米国以外に2拠点以上のデータセンターを持つ最初の国となった。
大阪のデータセンターでは、日本のZendeskユーザーが国内でデータをバックアップするための機能を提供。2拠点目のデータハブを開設することでクラウド機能が拡張され、ユーザーは安全な環境下におけるセキュリティ対策とレジリエンス(障害発生時の回復力)を強化し、高いパフォーマンスを発揮できるようになるだろう。
AI活用による次世代型CXを実現
Zendeskは大阪のデータセンターの本格稼働に合わせて、生成AIアプリケーションの構築および拡張を可能にする「Amazon Bedrock」と、業界のリーディングソリューションとして知られるAnthropicの「Claude 3」モデルファミリーを採用することを発表。
Zendeskのユーザー企業は、高度なLLM(大規模言語モデル)を個々の顧客対応に合わせて展開することが可能となった。
Zendeskは、AIを活用することで、顧客の問い合わせに瞬時に的確な回答を提供する次世代型のCXを実現するとともに、コーディングや高価なモデル開発のための時間とコストを省略。AIツールが反復的なタスクを自動化することでサポート担当者は、より複雑で価値のある顧客対応に集中できるようになるとした。
脅威やその他の懸念に対処する
株式会社Zendesk社長である冨永健氏は、本件について以下のようにコメントしている。
「国内2拠点目の大阪のデータハブは、東京のデータセンターを補完し、事業の継続や組織の信頼性維持に影響を与えかねない脅威やその他の懸念に対処することを目的としています。お客様に信頼されるパートナーとして、当社はその責任を真剣に受け止めています。本日、その責務を全うするための取り組みの一環として、2拠点目のデータセンターの本格稼働の開始を発表できたことを嬉しく思います」
Zendeskは、AIを活用したソリューションを幅広く提供していることから、データセキュリティへの信頼性はユーザーにとっての最優先事項であることを認識している。今回のデータローカリティの強化は、公共機関や金融サービスなど、厳しい規制の下で運用を行うユーザーニーズに応えるものとして期待が集まるはずだ。