「決済代行業の業績」売上高、利益ともに過去6年間最高 東京商工リサーチ調査

最終更新日:

ECのミカタ編集部

決済代行業、業績は過去6年で最高 キャッシュレス決済市場の拡大が背景

株式会社東京商工リサーチは2026年7月22日、2026年「決済代行業」動向調査の結果を発表した。

EC運営のパートナー企業を紹介してもらえるって本当?

調査概要

◆調査対象:東京商工リサーチの企業データベースから扱い品名・営業種目に「決済代行業」「資金移動業者」を含む企業、2025年1月〜2025年12月期を最新期とする6期連続で業績が判明した31社を抽出、分析。
◆出典:2026年「決済代行業」動向調査(東京商工リサーチ TSRデータインサイト)

「決済代行業者の業績」過去6年間で最高

非接触決済への移行やQRコード決済の拡充や、日常的なEC利用などが追い風となり、決済代行業31社の最新期の売上合計は5805億円(前期比21.7%増)、利益合計546億円(同30.7%増)となった。

過去6年間で売上高は約2.5倍、利益は約4.6倍へ拡大。マーケットも、急成長している。

売上高の規模別は、売上高10億円以上50億円未満が14件(構成比45.1%)で最多となった。一方、売上高100億円以上の9社の売上合計は5111億円にのぼり、全体の約9割(同88.0%)を占める。

前年比の増減収は最新期は増収23社(構成比74.1%)、減収8社(同25.8%)だった。増収企業は前年から減少したが、トップラインの拡大は続き、市場拡大を背景に未だ7割以上が増収を維持している。

しかしながら、減収の8社のうち6社は、売上高50億円未満の中小企業。競争環境の厳しさは、下位ほど強まっていることが明らかとなった。

黒字企業が9割超も、4割以上が減益

損益状況は、黒字企業が29社(構成比93.5%)と全体の9割超を占めた。

黒字企業は1期前に続き29社(同93.5%)で、全体の9割を超える高い黒字割合を維持している。

一方、全体の4割以上の13社(同41.9%)は減益となった。

大手企業による、加盟店の囲い込みが激化。これに対抗するため、中小企業は手数料の引き下げ競争を強いられて利益率が低下。収益の二極化が、顕著となっている。

「決済代行業者の倒産」繰り返さない対策が求められる

東京商工リサーチは決済代行について、次のようにコメントしている。

「市場拡大を背景に、主な決済代行業の業績は好調だが、全東信の破産を受けて、経済産業省は関係省庁と連携して決済代行業者の実態調査を検討していることを明らかにした。これまで登録などが不要で、法的規制が曖昧な業界だったが、今後は大きく変わる可能性も出てきた」

2026年7月6日、大阪地裁から破産開始決定を受けた株式会社全東信の倒産をきっかけに、決済代行業が注目を集めている。競合が激化する中での全東信の倒産は、ビジネスモデルの脆弱さを露呈した格好となった。

同社は「業界全体として、コンプライアンス意識やガバナンスの強化は必須で、加盟店や消費者を巻き込む決済代行業者の倒産を繰り返さない対策が求められる」と続けている。

常に最新の動向を注視しながら、柔軟な対応ができる体制を整えていきたい。