ペイパル杉江氏に聞く!新たな一手「チャイナ・コネクト」

石郷“145”マナブ

同プログラムは銀聯カード等が持つ会員ネットワークを通じて、ペイパルを利用する世界中のショップやブランドと、中国消費者を結びつける
中国における日本の商品に関しての関心は深い
ペイパルは一度、使ってその良さを実感すれば、お客様にとって、使い続ける価値が十分ある

ペイパルの持つネットワークが、日本のECと中国の購入者を繋ぐ足がかりに

 PayPal Pte. Ltd.(以下「ペイパル」)は、このほど、「ペイパル・チャイナ・コネクト」プログラムを日本でも開始した。「ペイパル・チャイナ・コネクト」とは何だろうか。同プログラムは銀聯カード、中国建設銀行、SMZDM.com等が持つ会員ネットワークを通じて、ペイパルを利用する世界中のショップやブランドと、中国消費者を結びつける仕組みで、これが、日本でもサービスが始まった、というわけだ。銀聯カードは、日本でいえば、ATMのキャッシュカードであり、中国で住んでいる人は誰もが持っている。例えば、それらのネットワークを通じて、メールを配信するなどすれば、中国の方々に日本のECを知ってもらう格好の機会となり、それは簡単に銀聯カードの決済を受けられるペイパルを使う機会が増えることも意味する。

 思うに、ペイパルと言えば「決済」のイメージが強い。が、「ペイパル・チャイナ・コネクト」などを通して、銀聯カードの利用者などに、商品の認知や購入そのものを促す、といった決済にとどまらない動きをしていることは、ペイパルを利用する企業にとって朗報と言えるだろう。それは、銀聯カードにとっても、日本の有力なEC店舗を伝えることは、良質な日本の商品を知ることになり、また、訪日観光客が目に止まった商品を今一度確認することとなり、同カードを使うことのメリットにもなる。

 そして、このキャンペーンの意味合いを理解する上で、見ておきたいデータがある。ペイパルの調べによれば、中国におけるEコマース全体は、今年5,903億人民元となる見込みで、2016年には7064億人民元となって前年比20%で成長、モバイルでの購入は1352億人民元から2011億人民元へ、前年比49%で成長すると予測されている。経済産業省の「電子商取引に関する市場調査」によれば、特に中国の消費者による海外ネット購入に関しては、実に5人に1人は積極的に海外から購入すると回答している。2014年には日本のECサイトでの購入が前年比55.4%の増加を記録し、訪日観光客の81%増加と呼応した「爆買い」の広まりがネットショッピングにおいても顕著であることを示唆していのだ。ペイパルによれば、購入国別でみても、2014年時点で日本は米国、香港、英国についで4位となっており、人気の購入先として認識されているという。これは、日本の企業がもっと、ペイパルなどを活用して、越境ECにトライするべきことを示しているのではないか。

ペイパルの利便性もあり、それらの施策は効果的に響く

 なにより、ペイパルはIDとパスワードのみで簡単に決済に至ることができるので、中国の方々には使いやすい決済手段であり、24時間、365日、それぞれの言語に対応したコールセンターが完備されている。海外のお客様に限ってのことだが、返品においても、店舗が負担しな場合は、ペイパルが肩代わりする。つまり、ペイパルは一度、使ってその良さを実感すれば、お客様にとって、使い続ける価値が十分あるので、あとは、店舗とお客様をつなぐ橋渡しが、どれだけ重要かということになる。そこで、上記のような「ペイパル・チャイナ・コネクト」があるわけである。

 大いなるネットワーク、そこから発信されるパワー、日本の商品を買うであろうポテンシャルを考えれば、この「ペイパル・チャイナ・コネクト」の意味を感じずにはいられないだろう。日本においては、まだまだ越境ECに飛び込む余地はあるし、もっと多くの店舗がそこにチャレンジするべきだと思う。その意味においては、ペイパルが取り組む「ペイパル・チャイナ・コネクト」の存在価値を感じて欲しい。

 なお、ペイパルは、EC-CUBEにてペイパルの利用を促進する「期間限定!ペイパルでクレジットカード決済導入お試しキャンペーン」についても、開始している。

 今回のキャンペーンは、EC-CUBEで決済モジュールをダウンロードし、キャンペーンに申し込みをした人にペイパルの決済手数料を3ヶ月分実質無料、また、キャンペーンに申し込みをしたお客様限定でさくらインターネットのラピッドSSLの利用料金1年分の値引きと、Cyber Catsのカートホームページ制作サービス3,000円の値引きを提供する、という。

 なお、 3か月決済手数料実質無料キャンペーンは、EC-CUBEモジュールのダウンロードが完了した日より90日間が、手数料無料の対象期間となる。また、決済手数料実質無料期間が終了した月の月末日より、60日以内にペイパルより実質かかった決済手数料分(キャンセル、返金を差し引いた正味分)をペイパルアカウントに返金する。


記者プロフィール

石郷“145”マナブ

キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

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