市場が縮小しても、価値まで失われるわけではない――和ろうそく 大與が語る「次の感覚」の見つけ方

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ECのミカタ編集部

長く受け継がれてきた商品や技術であっても、生活様式や社会環境が変われば、これまでと同じ売り方だけで市場を維持することは難しい。特に伝統工芸の分野では、「需要が縮小している」「商品の『良さ』を消費者に伝えきれない」「価格競争に巻き込まれる」といった課題に直面している企業も少なくないだろう。

こうした状況で必要なのは、やみくもに販売チャネルを増やすことではない。自社の商品が持つ本質的な価値を見つめ直し、現代の暮らしの中でどのような意味を持つのかを再編集することが、新たな需要を生み出す起点となる。

ECのミカタが9月17日に大阪・梅田で開催する「EC Growth Conference in 関西」では、100年以上にわたって和ろうそくの製造・販売 を手がける有限会社大與 代表取締役 大西巧氏が登壇。「縮小市場の伝統工芸が、『次の感覚』を見つけるまで」をテーマに、和ろうそくの価値を現代へつなぐ同社の取り組みを紹介する。

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https://biz.ecnomikata.com/kansai2026

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「和ろうそくを売る」ことから考えない

和ろうそくは、仏事需要の縮小とともに市場が小さくなってきた伝統工芸の一つ。そうしたなかで大與が向き合っているのは、「和ろうそくをどう売るか」ではなく、火と和ろうそくが持つ価値を、現代の暮らしの中でどう捉え直すかという問いだ。従来の使用シーンや顧客像に商品を閉じ込めるのではなく、灯り (あかり)を見つめる時間や、暮らしとともにある灯りの意味まで掘り下げる。同社はそうした視点に立って、商品・デザイン・国内外への発信に取り組んでいる。

市場が縮小しているからといって、商品の価値そのものが失われたわけではない。顧客にとっての意味や、用いられる暮らしの景色を捉え直すことで、これまでとは異なるニーズや新しい届け方が見えてくる可能性がある。

ECのテクニックではなく、事業の「前提」を問い直す

大與は1914年、滋賀県高島郡(現在の高島市)で創業。100%植物由来の国産原料を用いて、和ろうそくと灯りにまつわる道具を製造・販売している。仏事や茶事で使われる和ろうそくだけでなく、暮らしの中に取り入れられる商品も展開し、国内外へ広く発信してきた。2011年には、大西氏がプロデュースした「お米のろうそく」がグッドデザイン中小企業庁長官賞を受賞している。

伝統を守ることと、昔と同じ商品や売り方を続けることは、必ずしも同じではない。本セッションで語られるのは、広告運用やサイト改善といった個別のテクニック論ではなく、市場環境が変わるなかで、「自社は、生活者にどのような価値を提供できるのか」「伝統ある商品を、現代の暮らしにどう接続するのか」という、事業やブランドの前提に関わるテーマだ。

登壇する大西氏は、100年以上にわたって和ろうそくを手がける大與の四代目。職人として制作に携わる一方、「暮らしと共にある灯り」をコンセプトに、火と人間の関係や生活文化における灯りの意義を探究している。

市場の縮小に課題を感じている事業者や、自社の商品が「選ばれる理由」を探す企業にとって、「次の感覚」をつかむ絶好の機会となるはずだ。

開催概要

●イベント名:EC Growth Conference in 関西
●開催日時:2026年9月17日(木)14:00~19:30
●大與 登壇時間(予定) 15:10~15:40
●会場:NORIBA10 umeda
●アクセス:阪急大阪梅田駅 2階中央改札口を出てすぐ
●定員:70名
●参加費:無料
●対象:EC・通販事業者

講演終了後には、登壇者やEC事業者同士で直接話せる交流会も実施します。なお、本カンファレンスのアーカイブ配信は予定されていません

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