2026年上半期、日本の「マルウェア攻撃」世界10位 NordVPNレポート
NordVPNは2026年9月10日、2026年1月から6月までの脅威インテリジェンスデータを分析した初の消費者向けサイバーセキュリティレポート「Consumer Cybersecurity Report: Dismantling the Evolving Threat Landscape(消費者向けサイバーセキュリティレポート:変化するサイバー脅威の実態を読み解く)」を発表した。
フィッシング接続の99%が「ブランドのなりすまし」
NordVPNは、2026年上半期に440万件を超えるフィッシング接続をブロックした。
そのうち99%が、わずか300の「ブランドのなりすまし」だったことが確認されている。ブランド別では、Microsoftへのなりすましが16.12%と最も高く、Robloxが12.32%、Googleが9.94%、Netflixが5.99%と続く。
NordVPNはこの結果について「フィッシングが『知らない相手』から届く不審な連絡だけではなく、日常的に利用するブランドを装うことで、認証情報や個人情報を入力させる手口として広がっていることを示しています」とコメントしている。
また、NordVPNのダークウェブモニタリングツールでは、わずか90日間で840万件の情報漏えいに関連するアカウントが発見された。サイバー犯罪の産業化に伴って、流出データの規模も拡大している。
生成AIで「違和感から見抜く」ことが困難に
本レポートが示す2026年の大きな変化は、サイバー犯罪の手口が大量配信型で粗い攻撃から、より精巧で標的を絞った攻撃へと移行していることである。
生成AIの進歩により、自然な文章などのコンテンツを短時間で作成できるようになっている。従来の検知方法だけでは、その生成スピードや品質に対応することが難しくなっている。
さらに、すぐに利用できる「詐欺キット」や制限の少ないAIモデルの登場によって、高度な専門知識や大きな資金を持たない攻撃者でも詐欺を仕掛けやすくなっている。
NordVPNは、こうした変化によって「技術的な脆弱性だけでなく、緊急性、焦り、身近なブランドへの信頼といった人の心理そのものが、攻撃に利用されるようになっている」と指摘している。
日本のマルウェア攻撃は世界10位
マルウェアは、今回のレポートで確認された脅威の中でも件数が最も多いカテゴリーとなった。
2026年1月には、NordVPNが500万件を超えるマルウェア攻撃をブロック。国別では米国が489万件超、英国が200万件超。日本は26.8万件で10位だった。
こうした状況を受け、NordVPNは生活者に対して以下の対策を推奨している。
◆緊急性をあおるメッセージほど、すぐに行動しない
◆送信元の名前だけで信用しない
◆パスワードの使い回しを避け、多要素認証を利用する
◆OS、ブラウザ、アプリを最新の状態に保つ
◆不審なサイトや流出情報を検知するセキュリティ機能を活用する
世界的にもフィッシングや個人情報の流出など、消費者を取り巻くさまざまなサイバー脅威が確認されている。フィッシングやマルウェアなど消費者を狙ったサイバー脅威が多様化する中、EC事業者にもセキュリティ対策や消費者への注意喚起が求められる。


