ビックカメラグループが導入!実行計画対応に加えグループ3社の会員情報の横断利用を実現したベリトランスの決済ソリューションとは?【ビックカメラ×ベリトランス対談】

須崎 千春 [PR]

左:株式会社ビックカメラ 総務本部システム部 次長 橋本剛志氏
右:ベリトランス株式会社 決済事業部
  加盟店営業第一部 シニアセールスマネージャー 平岩 知恵氏

クレジットカード取引におけるセキュリティ対策の強化に向け、経済産業省から発表されている「クレジットカード取引におけるセキュリティ対策の強化に向けた実行計画」(以下、実行計画)。

今、キャッシュレス化が盛り上がりを見せる中、消費者保護の観点から毎年、段階を踏みながら決済セキュリティが強化されている。そこで今回は、実店舗とECサイト双方を運営し、物販に加えカスタマーサポートを目的とした月額課金サービスなども提供しているビックカメラグループ(以下、ビックカメラ)が導入する決済ソリューションについて事例を取り上げる。ビックカメラシステム部次長 橋本剛志氏とビックカメラグループにソリューションを提供している決済代行サービス会社のベリトランス株式会社(以下、ベリトランス)平岩氏に話を伺った。

数十万人の会員を抱えるビックカメラグループのカード情報非保持化対応。ビックカメラグループが導入したベリトランスの決済ソリューションとは?

数十万人の会員を抱えるビックカメラグループのカード情報非保持化対応。ビックカメラグループが導入したベリトランスの決済ソリューションとは?ソフマップ:https://www.sofmap.com/

――ベリトランスが提供する決済ソリューションを、ビックカメラグループのどの事業に導入されたのでしょうか?

橋本:当社グループをご利用いただく会員様よりお預かりしているクレジットカード情報について、割賦販売法の改正や実行計画にもとづく非保持非通過対応を行うため、グループ会社であるソフマップのECサイトをリニューアルするタイミングで、PSP(決済サービスプロバイダ)を見直すこととなりました。数社候補があった中から、セキュリティ要件に加え、当社グループの「オムニチャネルコマースを強化する」という戦略に一番近いソリューションをご提案いただいたベリトランス様が一番適切だと判断しました。

また、当社グループの会員様に対してポイントカードを発行しているのですが、このポイントカードにクレジットカード情報をご登録いただくと、ご希望の会員様は、PCトラブルに電話&リモートでサポートする「月額安心サポート」(月額790円~)というサービスをご利用いただけます。

ソフマップECサイトの決済代行サービスをベリトランス様へ変更後、この課金サービス事業の強化をグループ全体で推進していくにあたり、事業モデルに合致した各種機能を提案いただいたベリトランス様のクレジットカード決済サービスをビックカメラと、ビックカメラグループのコジマ、ソフマップの3社に導入しました。

ポイントカードとクレジットカード情報の紐付けは店頭、Webサイト、または電話窓口にて受付を行なっていますが、電話受付の際に、オペレーターがカード情報を聞き取りせず、自動音声の案内でお客様ご自身がカード情報を入力できる「IVR決済ソリューション」があることも、導入にあたっての大きな決め手のひとつでしたね。

――では、ベリトランス様側からも改めてビックカメラ様が導入されたサービスについてお話しいただけますか?

平岩:橋本さまのご説明にあった通り、ECサイトでの決済と「月額安心サポート」という課金サービスでの決済、この2軸でベリトランスの決済ソリューションをご利用いただいています。

実行計画では、クレジットカード情報の非保持化のほか不正利用防止も対応施策として掲げられているのですが、ソフマップのECサイトには、非保持化に加え、本人認証サービス「3Dセキュア」等不正防止サービスなど、セキュリティ重視のラインナップでご提案しました。

月額課金サービスは、ソフマップ、コジマ、ビックカメラの3ブランドの顧客情報とクレジットカード情報を紐付けてベリトランスでお預かりする「PayNowID」機能をご提供しています。本機能により、ソフマップでも、コジマでも、ビックカメラでも、ブランドを横断して会員情報の利用が可能になり、お客様の利便性が高まるほか、ビックカメラグループ様での顧客管理の負荷を軽減することが可能です。また、5年に一度くらいのペースでクレジットカードの有効期限が切れますが、有効期限切れのカード情報を更新する(洗替)機能も採用いただいております。これにより有効期限切れによる売上損失を減らすことができますし、会員様はカード情報をご自身で更新しなくて済みます。

PayNowID機能のイメージ

なぜビックカメラは、ベリトランスを選んだのか?採用理由と導入後の声

なぜビックカメラは、ベリトランスを選んだのか?採用理由と導入後の声

――ベリトランスの決済サービスを採用した理由についてお教えください。

橋本:導入実績、セキュリティ面、コストや短期間での移管対応など総合的に評価し採用したのですが、大きな決め手は2点ありました。

当社グループでは、お客様の支払いニーズにお応えするために、新しい決済手段を先駆けて導入しており、ベリトランス様なら新しい多様な決済手段をタイムリーに追加していけるのではないかいう期待がひとつめの理由です。

またふたつめの理由は「IVR決済」です。当社が課金サービスを事業強化する上で、「コールセンターでのサービス提供の強化」も重点施策のひとつでした。当時、音声ガイダンスでのクレジットカード決済の仕組みをご提供できるのは、ベリトランス様だけだったんですよ。

――会員数も膨大ですし、システムの移行は大掛かりになったのでは?

橋本:そうですね。数十万名の会員様がいらっしゃいますので、その情報を速やかに移行しなければならない状況でした。運用フローも何度も打ち合わせをして移行をおこなったため、大きなトラブルもなくシームレスにご対応いただけました。

もちろんシステムを導入した後も安定して運用できています。ここ最近は決済手段も広がりを見せるなど変化が激しいので、柔軟にご対応いただけている点も非常に嬉しいですね。

今後も続く決済市場の変化。ビックカメラとベリトランスの展望とは

今後も続く決済市場の変化。ビックカメラとベリトランスの展望とは

――今後の展開についてお伺いしたいのですが。

橋本:冒頭にお話した通り、今まさにオムニチャネルコマースの強化を進めています。ECを活用してお客様を実店舗に誘導したり、実店舗にご来店いただいたお客様をECでも購入できるようにするのは、非常に重要な戦略だと考えています。

その上で、実店舗は2020年3月にクレジットカード情報の非保持化が義務付けられているので、次はそちらの対応を進めなければなりません。ベリトランス様にも相談をさせていただきながら、今一緒に進めさせていただいているところです。

平岩:2017年からご一緒にお取り組みをさせていただいておりますが、ビックカメラグループ様は社内にシステム部門をお持ちで、システムを熟知されているプロフェッショナルな方たちが多くいらっしゃるので、話の展開も早いですし、ソリューションへのご理解もいただけています。Win-Winの関係で取り組みをさせていただけているのは、本当に嬉しいことですね。

たくさんの会員情報をお持ちなので、カード情報の移行や「PayNowID」サービスの提供なども、新しい試みとなりました。大規模な会員組織を持っていらっしゃる企業様での切替えの先駆けとなったので、私たちベリトランスも、システムも含めて勉強させていただいています。

キャッシュレス化の進展で日々新しい決済手段が登場しています。これからも、市場動向や安全性、安定性などを考慮しながら、新しい決済サービスをご提案していきたいと思います。

また、キャッシュレス化により、残念ながら国内ECでの不正利用は増加傾向にあります。
実店舗だとお客様の顔が見えるので不正が起こりにくいのですが、ECは非対面なので、不正をしやすい環境なのです。

そんな中でも、不正をする人間から見たときに「ソフマップもビックカメラもコジマも、ECサイトでの不正がしにくいんだよなぁ」と思われるようにしたいですね。不正者から狙われにくくするサポートを、ベリトランスにお任せいただければと。例えば、現在導入していただいている3Dセキュアに加え、より高度な不正利用対策として、ユーザーの“見える化”を行うことで不正者かどうかリスク判定を行う「不正検知サービス」などもご検討いただければと考えています。

私たちの仕事の基盤は「どんな環境でもお客様が安心、安全かつ便利に決済が行えるようにすること」です。その付加価値として決済手段の拡充やセキュリティ対策などを加えて、企業様の新しい様々な試みにお役立ちできればと思います。

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記者プロフィール

須崎 千春

1992年生まれ 北海道出身。朝ごはん巡りが大好きなフリーライター。
ビジネス系の書籍やWeb記事の執筆をメインとし、「ECのミカタ」ではECサイトを運営する会社での勤務経験を活かし、企業インタビューを行なっている。

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