EC業界News1週間まとめ〜UberEATSでマクドナルドを頼んで、ECの未来の勝ち組は何かと考える

石郷“145”マナブ

こんにちは。メディア編集部の石郷です。
今週読まれた記事はこちら。

【やってみた】UberEATSで本日開始のマクドナルドでハンバーガーを注文してみた!
https://ecnomikata.com/ecnews/14783/
【楽天】5月6月の近況まとめ 〜組織から個へ、個から世界へ〜
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キッチン用品のEC購入率は4割。EC調査キッチン編【BWRITE調べ】
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LINEカスタマーコネクト正式版「LOHACO」のマナミさんに搭載
https://ecnomikata.com/ecnews/14757/
ソウルドアウト、マザーズ上場承認。7月12日上場予定
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仕事の概念を因数分解するところに、UberEATSがある。

 今週、最も読まれた記事は、UberEATS関連でした。UberEATSは、食べたいと思った人がいて、その食べ物を売りたいと言っている企業がいて、それを運べるよという人がいる。この三者からなるわけです。すごくシンプルで今まで介在していた全ての仲介を取っ払う破壊力を持っていて、物事を因数分解して、最小でビジネスをするわけです。

 今までというのは、真ん中の運べるよという両者をつなぐ人がいなかったから、それを専業でやる人がいたし、そこに仕事があったわけです。でも、ネットがあることで仲介をそのまま、それを専業でやっている人なしでできちゃうってことなんです。

 身近にいる人が両者をサクッとつなぐ、これって今のビジネスにおける構造を破壊する力を持っているな、と思うわけです。ネットが人々のインフラになり、手元にスマートフォンという小さなテクノロジーを持っていることで、持ち歩けて、その人がいる場所もその人の情報も開示できるから、ここの管理を徹底していれば、確実に、両者をつなぐことができるわけです。

 中には大したことではないという人もいるかもしれないけど、僕が思うのはそのこと自体がどうこう言っているのではなく、これによって潜在的に眠っていた人がビジネスに目覚めるかもしれないというところなんです。この運ぶ人が一般人となり、何かのついでにやることを当たり前にやるとする時代となれば、そのコストは専業でやる人よりもコストがかからないし、一般人のお小遣い稼ぎのあり方も変わってきます。今までにない人たちが今までの当たり前のインフラの中に入ってくるから、その常識は当然音を立てて変わってくるわけです。今まではそれを一定の業者しか囲い込みでできなかったもの、例えていうなら、タクシーがそうであるように、それが一般人に解放されたら、仕事ってなんだろうという、根底から覆される時代になってくるように思うのです。

マッチングからシェアへ。

 最近、ランサーズなども今まではマッチングで良かったわけですが、だけど、彼らもまた、ここに場所という概念を付け加えて、例えば、渋谷区で特定のクリエイティブに長けた人がいて、その能力を必要としている人がいたら、そのまますぐに繋いでしまおうということをしていたりするわけです。これも、UberEATSと同じ発想で、食べたい人と飲食店との関係が、スキル(能力)に置き換わったということになります。AirBnBもそうですよね。泊まっていいよと思う人が泊まりたい人を直で繋げるわけです。

 なにげないことなんですが、あらゆる人に、今までできなかったことをその可能性さえあれば、やれるというのは、あらゆるものをボーダーレスにし、価格の発想も変えて、お金の手に仕方も変えてしまうわけですから、だからこそ、ここが騒がれるのだと思っています。

 【ためしてみた】の記事は、マックが宅配でUberを使ったのね、などと見たら、それは見当違いな気がしていて、そういうふうな世の中をイメージして、読んでいただきたいという意味で書いたものなんです。例えば、夜会社にポツンと4名で会議をしていて、マックでも食べるかと言ったときに、誰かが買いに行くか、そこにいくかしなければいけなかったものが、UberEATSで頼んだら、マックを近くにいる誰かが確実に届けてくれるんです。

 場所という概念を超えて、両者を繋いでくれるから、マックに行く必要もないし、マックで食べることもなく、マックの商品を食べるという発想を生み出していることに価値があるんです。すごく感覚的な話をしていますが、あらゆるものが最小単位になってくる。

そんな時代の中で今できることは??

 EC業界においては、誰でも扱えるものをマスにむかって発信していてはダメなような気がします。そんなのうちには関係ない、なんてはなくて、この答えは、ちゃんとお客様と向き合うということなんです。誰でもライトにいろんなことが頼めて、簡単に手に入る時代に、そこの土壌とまともに向き合っちゃいけないということなんだと思います。店舗においては、そのお客様のことはなんでも知っているくらいのより強固な関係性を築いて初めて、そのお客様がその便利さに頼ることなく、自分を選んでもらえる時代になるように思います。
 
 大きなネームバリューとスケールメリットで利便性や価格で勝負するところと、地道にお客様のケアを徹底し、よりそのお客様との関係性を強化することで、そこに価値を感じて繋がって行く、二手に分かれると思います。最近思うことは、20年前からやられている店舗さんが、必ずしも、優れたUIやデザインの店舗かといえば、そうではなかったりします。でも、それでも、店舗が存在し続けているのには、それをしっかり自分の顧客として囲い込むことができているからなんじゃないかと。

 時代はかわりゆきます。その中で自分たちの進むべき道をしっかり定めて行かないと、急激な変化の中で翻弄されて自分を見失ってしまうと思います。変わりゆく時代の中で、勝ち組を目指していきたいものです。

それでは今日はこの辺で。
笑顔あふれる一週間でありますよう。
また、来週お会いしましょう。


記者プロフィール

石郷“145”マナブ

キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

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