セブン銀行で「現金受取サービス」が開始。口座不要で24時間365日いつでも利用可能

　セブン銀行が新たなサービスを発表した。銀行口座を介さずに、企業から個人に宛てた送金をセブン銀行のATMとセブンイレブンのレジで受取ることができる「現金受取サービス」を、2018年5月7日（月）より開始した。

　この「現金受取サービス」は、働き方の多様化やシェアリングエコノミーの普及、ネット通販の広がりに伴う返品返金など、企業から個人への送金機会が増えているなかで、より簡単に現金を送金したい、また、いつでも受取りたいというニーズの増加を受け、取扱いを開始するものだ。

　個人のユーザーは、電子メールなどで企業から送付される番号をセブン銀行ATMに入力するだけで、いつでも現金を受取ることが可能となる。紙幣はATMで、硬貨はセブンイレブンのレジでそれぞれ受取ることができる。また、硬貨の受取方法は、ユーザーの「nanaco」へチャージすることも可能。また「セブンイレブン記念財団」への募金を選択することも可能だ。

企業から個人への送金「銀行口座を使わず」に実現

　この「現金受取サービス」は、銀行口座を介さないため、企業によるユーザー情報の収集・管理が不要になるなど、企業とユーザー双方の利便性が格段に向上する。

　企業から個人への送金を、ATMとレジで受け取るというサービスは日本初だ。個人から企業への送金のほうが圧倒的に多い中でリリースされたこのサービス。一体どういった狙いがあるのだろうか。

　まず、送金手数料については、企業側が負担することになるので、コスト削減という面では大きな効果は無いだろう。となると「銀行口座を使わない」という点が一番大きなメリットとなる。つまり情報管理の簡略化による事務負担の軽減を促すためのものだ。

　サービス契約企業の一覧を見ると、ネットショップでの返金や払い戻し、キャッシュバックなどが多い。今後はフリーランサーなど個人事業主に支払われる報酬のやり取りにも使われそうだ。

お金や物はシームレスにやり取りされる時代に

　お金の受け渡しや、そのやりとりもインターネットを通じてどんどん簡略化されてきている。今回のように実店舗にあるATMなどを連動させることでそのハードルはますます下がっていく。LINE Payなども金銭の授受を大きく変えてくれている。これが結果的にお金の循環に大きく貢献してくれるのだ。

　また、なるべく人を介さないことで「対応時間の制限」などからも開放される。24時間365日使えるというメリットは非常に大きい。お金や物はインターネットとリアルをシームレスに行き来できる時代が到来しようとしている。次はどう時代が動いていくのか。楽しみでならない。