BEENOS、ベトナム最大級のCtoC EC『Sendo』に複数社と総額約56億円での共同出資で合意

ECのミカタ編集部

BEENOS 株式会社(以下:BEENOS)は、SBIホールディングス株式会社、econtext Asia Limited(香港)、BEENEXT、ソフトバンク・ベンチャーズ・コリア、大和PIパートナーズ株式会社、SKS Ventures(台湾)、FPTグループ(ベトナム)と共同で、ベトナムC2Cマーケットプレイス最大手であるSen Do Technology Joint Stock Company(Sendo)の、総額5,100万米ドル(約56億円)相当の第三者割当増資を引き受けることを合意した。なお今回、Sendoが調達する金額は、ベトナムスタートアップの資金調達としては最大級となる。

調達資金はSendoのさらなる事業成長資金として活用

Sendoは、FPTグループの一事業として2012年のサービス開始以降、個人や中小規模の商店に広く開かれたオンラインマーケットプレイスとして成長を続け、現在ではベトナム63省で約30万人の売り手が1,000万点を越える商品を販売している。年間換算流通総額が3.3億米ドル(約370億円相当)となるベトナム最大手のC2Cマーケットプレイスだ。

現金決済が主流であったベトナムの商慣習に合わせて、開業当初は大手物流業者と組んだ代引決済の仕組みをいち早く取り入れ、また2015年以降はオンライン決済事業免許を保有する子会社のSenPayを活用したモバイルウォレット機能を提供するなど、急速に進歩する各時代に即したサービスを提供することで、地方都市含めたベトナム全土にて広く利用されている。

BEENOSすでに、SBIホールディングス株式会社、econtext Asia Limitedと 2014年12月にSendoに共同出資をし、FPTグループと共にSendoの合弁事業化を実施した。今回のSendoへの出資はBEENOSとしては追加での出資となり、出資比率は追加出資の前後ともに5~10%内になる。

今回の調達資金はSendoのさらなる事業成長資金として活用される見込みだ。同社は今回の調達資金により、既存のC2CマーケットプレイスSendoを拡大するとともに、B2CマーケットプレイスSenMallの立ち上げ、SenPayを通じたオンライン決済サービスの強化を計画する。Sendo社は、同社のプラットフォームでの流通総額を2020年には10億米ドル(約1,110億円)以上にするという中期目標を掲げており、その目標に向けて順調に推移しているとのことだ。

さらに伸び代のあるベトナム市場とSendo

さらに伸び代のあるベトナム市場とSendo

BEENOSは、モノ・人・情報を「日本から海外へ」、「海外から日本へ」と双方向に繋ぐグローバルなビジネス展開を強みとしており、越境EC関連サービスの運営、インバウンド需要を見込んだ日本独自のコンテンツ商材の企画・開発、そして世界11カ国80社以上の企業への出資を行ってきた。

ベトナムの2017年のEC市場は22億米ドル(約2,400億円)で、2026年には300億米ドル(約3.3兆円)になると予想されている(Sendo調べ)。このようなベトナムEC市場の伸びと、Sendoのフィンテックも含めたプラットフォーム上での価値向上の可能性を鑑み、BEENOSは追加出資を決定したのだ。

今後BEENOSは、これまでのECノウハウ・知見を活かし、SendoとのクロスボーダーECを通じた事業連携やECに関連するナレッジ共有・技術連携を含め、株主かつ戦略パートナーとしてサポートしていくとしている。

※()内は、1米ドル=111円換算

勢いを増すベトナムEC市場とSendo

ベトナムは人口約9,300万人を有し、国民性として日本人にも似た勤勉さを持つとの評価も多い。1980年代からの経済改革開放政策であるドイモイは着実な成果をみせ、途中、世界的な金融危機のあおりなどは受けたものの、2010年代以降もGDPの伸び率でみても安定した経済成長を遂げてきた。

そうした勢いのある同国では、購買力のある層が拡大しているとともに、急速なEC化も進み、Sendoのようなマーケットプレイスの成長にもつながっている。今回の共同出資は、そうしたベトナムとそのEC市場、そしてSendoの目を見張る成長性に着眼していることは間違いなく、今後のさらなる価値向上に向け、大きな役割を担うことになるだろう。

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