アリババが2018年7-9月期の決算を発表の決算内容を公表

ECのミカタ編集部

Alibaba Groupは、2018年7-9月期の決算を発表の業績を公表した。内容によれば、引き続き同社が高い成長を達成していることと、その背景について述べられている。

第3四半期財務の実績第3四半期財務の実績

今回公表された内容によれば、同社はグループ全体として世界の技術競合他社を上回る54%の急成長を達成したことを高らかに掲げている。

総売上高は前年比54%増の851億人民元(124億米ドル)となり、調整EBITDAは267億人民元(39億米ドル)となった。市場ベースのコア・コマースの調整EBITAは前年比27%増だった。

また普通株主に帰属する当期純利益は、200億人民元(29億米ドル)となり、希薄化後EPS7.62(US $ 1.11)だった。非GAAPフリー・キャッシュ・フローは160億人民元(23億米ドル)だった。さらに同社は、株式について約912万株を買い戻している(総購入価格約13億3000万ドル)。

アリババグループ2018年第3四半期実績のインフォグラフィック(同社資料より)

モバイルMAUは中国の人口の約半数に相当

同社の年間の利用者(購買した人)は、前四半期に比べて2,100万人増の601百万人に達した。モバイルMAUは、2018年6月に3200万人増加して666百万に達し、これは中国の人口のほぼ半分に相当するという。

また機能面では「おすすめのフィード」を追加して新しい淘宝網のアプリユーザーインターフェースを導入したことを公表している。

引き続き好調なコアコマースと関連事業

コアコマース(EC部門)の売上高は725億人民元(106億米ドル)で、前年比56%増となった。Tmallは引き続きシェアを拡大し、B2C市場のリードの幅を広げたとしている。各アイテムは、FMCG、家事改善、アパレルカテゴリーの強さを反映して、GMVを前年比30%増だった。

また中国最大のハイパーマートチェーンであるSun Artは、オンデマンドデリバリー、共同調達、サプライチェーン管理に同社の技術を採用したとのことだ。現在、470店舗のうち350店舗が淘宝網に接続している。

さらに国際商取引小売売上高は45億人民元(6.5億米ドル)に達し、前年比55%増となった。クラウドビジネスの堅調な成長をみせ、クラウド収益は、高付加価値製品の収益構成の改善と顧客の堅調な伸びにより、前年比90%増の57億人民元(8億2500万米ドル)となった。

デジタルメディアおよびエンターテイメントの収益は、前年比24%増の59億人民元(8億6,500万米ドル)だった。ビデオ配信サービスであるYoukuの1日あたりの平均新規加入者数は前年比で100%以上増加し、これはコンテンツへの投資が功を奏した結果だとしている。

「ビジョンの実現を目指す」

今回の公表に際して、アリババグループCEO ダニエル・チャン氏は次のようなコメントを出している。

「アリババは再び急成長を見せた四半期を迎えることができました。特に2018年9月末までの年間アクティブユーザーは2,500万人増加し、6.01億人に達しました。またグループの各事業の相乗効果により、アリババのエコシステムの力を向上させました。

この力は、まもなく開催される『11.11 Global Shopping Festival』でさらに証明されることでしょう。ニューリテール戦略のもと、アリババグループは会社のビジョンの実現を目指しています。

すなわち、グループの持つ技術力と消費者インサイトへの理解を元に、特に伝統的な小売業者の実店舗運営をデジタル化し、再び成長軌道に乗せることを支援しています」

中国市場は安定成長気に入ったと言われて久しいが、アリババグループの成長はこれを意に介さないがごとく、まさに破竹の勢いという言葉がふさわしい状況が続いているようだ。ダニエル・チャン氏のコメントにもある通り、こうした好調な業績を背景に、今後も同社が目指すニューリテール戦略を強力に推し進めるものと見られる。


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