凸版印刷が商品パッケージの校正作業を自動化する『review-it! for Package』の提供開始

ECのミカタ編集部

凸版印刷株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:麿 秀晴、以下「凸版印刷」または「同社」)は、同社が提供するAI活用ソリューション「review-it! (レヴュイット)」について情報発信を行った。

小林製薬も導入

凸版印刷は、AIを活用することで印刷物・デジタル媒体に関する業界・企業特有の表記や専門用語を学習し、企業ごとの基準に合わせて文章の校閲・校正を可能にする「review-it! (レヴュイット)」を2019年10月に投入。これまで金融業界を中心に様々な企業に活用されているという。

今回、校正自動化サービス「review-it!」シリーズの第二弾として、商品パッケージの校正作業を自動化する「review-it! for Package」を開発し、2022年2月中旬より提供を開始することを公表した。

なお同サービスは、小林製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:小林 章浩、以下 小林製薬)に採用され、商品パッケージ制作・校正業務における業務効率化を目的に運用を開始する予定だという。

採用に先だち、凸版印刷と小林製薬は共同で本サービスの実証実験を約半年間実施している。実証実験において、商品パッケージ制作における校正業務に同サービスを活用することにより、作業者の負荷削減やヒューマンエラーの減少などの業務効率化が確認され、有効性が実証されたとしている。

「review-it! for Package」の特徴

「review-it! for Package」の特徴

同社がまとめる「review-it! for Package」の特徴は次の通りだ。

◆原稿とパッケージデータ照合確認の負荷削減

目視確認や読み合わせで確認している表示原稿と、制作中のパッケージのデザインデータとの比較を自動で行い、負荷削減とヒューマンエラー防止を両立する。

◆修正前後の差分、およびデザインと版下の差分確認の負荷削減

2つのPDF間での差分を自動で抽出する。デザインへ修正が入った際の前後版の比較や、入稿データと版下データの差分確認時の目視確認負荷を削減する。

◆校正~回覧業務のオンライン化・効率化

オンライン校正・回覧を実現することで、リモートワークなど時間や場所を選ばない働き方や、業務上のペーパレス化を実現。複数人同時での回覧業務など、業務全体の効率化に貢献する。

2022年度までに50社への導入を目指す

公表に際して同社では次のように述べている。

「これまで、企業の新商品開発や、製品のリニューアルのパッケージ制作時に、記載内容に誤りがないかといった確認作業において、目視による確認負荷やダブルチェックでの体制構築、複数部門での回覧など制作・確認の両部門に大きな負担がかかっていました。また、ニューノーマルな働き方対応やDXの推進をきっかけに、更なる生産性向上が求められています。

これらの課題を受けて、凸版印刷は小林製薬と共同で2021年6月から2021年12月まで、本サービスを用いた実証実験を実施。商品パッケージ記載内容の校正自動化と作業のオンライン化により、確認作業者の負荷削減および複数部門での回覧業務の効率化を実現。制作業務フロー全体の業務効率化と品質向上における有効性が確認され、今回の導入に至りました」

また同社は、「review-it!」シリーズの拡販を進め、2022年度までに50社への導入を目指すとしている。また今後、他の業界に向けて、業界特有のニーズを踏まえたサービス開発を進め、「review-it!」シリーズの展開を加速していくとしており、これからの動きにも注目と言えそうだ。

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