エスビー食品株式会社（以下：エスビー）は、アップサイクル事業の第1弾として、商品の製造過程で有効に活用しきれていない鶏の部位を使用した「本鶏だし」を新発売する。

レトルト食品製造過程の「もったいない」から誕生

今回発売される「本鶏だし」は、エスビー従業員の「もったいない」という想いから誕生。通常、レトルト食品の製造過程は、家畜や野菜などの素材の一部が廃棄されてしまうという現状がある。そこで、未活用の親鶏の部位を使用し、調味料を使わずに鶏由来のおいしい商品を作りたいという気持ちがこのアップサイクル企画に繋がったという。

◆品名：本鶏だし
◆内容量・荷姿：100g(1袋) ×8袋入
◆販売価格：2000円（税別・送料込）
◆販売開始日：2024年3月下旬予定

なお、販売チャネルはエスビー公式通販サイト、楽天、Yahoo!が予定されている。

◆商品の使用一例

これひとつで味が決まるくらいの完成度

「本鶏だし」では、挽肉加工時に残る親鶏の骨や筋とその周りの肉、鶏がら、丸鶏を使用している。親鶏は産卵を経験している鶏のことを指し、身がしまり程よい歯ごたえと凝縮された旨みとコクが魅力の素材だ。

「本鶏だし」について肴菜や藤の店主、藤平徹治氏は以下のようにコメントしている。

「『本鶏だし』は非常に濃厚で、これひとつで味が決まるくらいの完成度だと感じました。鶏がもっているゼラチン質によって口にまとわりついて濃厚なコクや深みを感じやすいのだと思います。鶏素材のみで、他の材料は一切使用されていないのに臭みがないことにも本当に驚きました。実際にお店で『本鶏だし』を使った料理を提供した際、『おだしがおいしいね』とお客さまからの反応がとても良かったんです」。

応援購入にて先行購入が可能

現在、以下期間にて「本鶏だし」のクラウドファンディング（応援購入）が実施されており、ECサイトでの販売に先行した購入が可能となっている。

◆プロジェクト期間：2024年2月9日～3月17日

アップサイクルとは「本来捨てられるはずの製品などに、新たな価値を加えて再生させる」ことを意味している。今回の「本鶏だし」はまさにアップサイクルを代表する商品だといえるだろう。

現在は「大量製造」「大量消費」といった流れから「良いものを長く」や「持続可能」といったキーワードに移行しつつある。レトルト食品の製造過程における可能性はまだまだあると考えられる。エスビーの取り組みを含め、食品業界全体の動向に注目したい。