AI利用者の約3人に1人「購買行動の際にAIに相談」 電通デジタル調査
株式会社電通デジタルは2026年7月23日、AIの普及に伴う生活者インサイトや行動の変化を研究する社内専門組織「with AIラボ」を設立した。本ラボの活動の第1弾として、生活者の購買行動におけるAI活用の実態を捉えるため、独自調査「生活者のAI活用実態調査 2026.7」の結果を発表した。
調査概要
◆タイトル:生活者のAI活用実態調査 2026.7
◆調査手法:インターネット調査
◆調査時期
▷スクリーニング調査:2026年5月8日~5月14日
▷本調査:2026年5月15日~5月18日、7月3~6日
◆調査エリア:全国
◆調査対象:15~69歳の男女
◆有効回答数:スクリーニング調査:1万サンプル、本調査:3300サンプル(プライベートで生成AIサービスを現在利用している層を対象に実施)
◆調査企画:株式会社電通デジタル
◆調査委託先:株式会社電通マクロミルインサイト
◆出典:生活者のAI活用実態調査 2026.7(株式会社電通デジタル)
AI利用者の約3人に1人「購買時にAIに相談」
プライベートでAIを利用している人のうち、直近半年以内の買い物についてAIに相談した割合は、全商品カテゴリーで30%以上に達した。
特に「旅行計画/宿泊予約」(57%)や「金融商品/保険」(56%)のように、スペックや機能価値、金額などを踏まえた入念な比較検討が起きやすい高関与カテゴリーで高い傾向が確認されている。
一方、「食品/飲料/お酒」(31%)や「日用品(洗剤等)」(32%)のように直感や習慣で選ばれやすい低関与カテゴリーは、比較的低い傾向であることが明らかとなった。

AIの選択を「そのまま採用する層」は2~3%
全商品カテゴリーを通じて、現状は「AIの回答を参考に自分で決める」「AIは補助的に少しだけ使う」といった活用が大半を占めた。
一方、「AIの回答をそのまま採用する」と回答した割合も2~3%と現時点では限定的であるものの、一定数存在し始めていることが明らかとなった。
※「プライベートで生成AIサービスを現在利用している」かつ「各商品カテゴリーへの購買意欲がある」層を対象。
購買ファネル全体でのAI利用意向においては、認知(存在認知70.9%・特徴認知74.9%)や比較検討(78.8%)など情報収集の段階と、購買後の疑問やトラブル対応(72.5%)で高い傾向が確認された。
一方、最終的な購入決定の段階ではAI利用意向が他の段階に比べて低く(49.6%)、自身で判断したい層が過半数を占めていることが明らかとなった。

情報設計と体験設計の両立が重要
電通デジタルは本調査結果について、次のようにコメントしている。
「購買ファネル全体で捉えると、認知および比較検討、購買後の段階でAI活用が着実に広がる一方、最終決定においては、他の段階に比べて人が判断する割合が依然として高い状態です。これからの企業のマーケティングにおいては、AIの検索や推奨に選ばれるための情報設計と、生活者自身の最終判断に影響を与える体験設計の両立が重要になると考えられます」
「with AIラボ」では生活者のAI利用状況の変化を捉える定点調査をはじめ、特定の世代やコミュニティ、商品にフォーカス。with AI時代における生活者インサイトや行動の変化とその予兆を把握する活動を通じて、クライアントのマーケティング活動を支援するとしている。
AI時代の生活者インサイトを研究する新専門組織として、今後の動向に注目したい。


