ネット広告「表現」「掲載方法」への苦情が過去最多 JARO調査

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ECのミカタ編集部

【JARO】過去最多12589件、コロナ下の2020年度を超える

公益社団法人日本広告審査機構(以下、JARO)は2026年7月23日、2025年度の苦情受付状況の結果を発表した。

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広告・表示への苦情が前年の1.7倍と急増

2025年度はインターネット上の広告・表示への苦情が前年の1.7倍と急増した。特に広告の表現に対するものが2.4倍、手法(掲載方法)が2倍と、他の媒体に比べ極めて高くなっている。

※画像元:2025年度の苦情受付状況 苦情が過去最多1万2589件(公益社団法人日本広告審査機構)

表現への苦情は例年、寄せられるが今期はネット上の広告を中心に「不快」「気持ち悪い」「怖い」という苦情が急増している。

JAROは急増の要因の1つに「2024年度から増加した性的な広告への苦情がある」と指摘する。

レシピサイトなどに性的な広告が掲載されるなど、世間の関心が高まった。6月から7月に報道で取り上げられ、一部の業界団体が自主的な取り組みを行ったことの認知が高まった。その結果、「広告の苦情はJAROに伝えればよい」と再認識され、苦情件数が急増したとみられている。

また、2025年度は不快な表現だけでなく、不快な手法(広告掲載方法)についても苦情が増加。1027件と件数は多くないが、前年比163%と急増。増加したのは、ほぼインターネット上のもので、前年度405件から25年度809件と倍増している。

※画像元:2025年度の苦情受付状況 苦情が過去最多1万2589件(公益社団法人日本広告審査機構)

インターネットが苦情全体の6割を占める

媒体別ではインターネットが急増し、初めて苦情全体の6割(60.9%)を占めた。主に増加したのは「表現」で前年比241.2%となった。

手法(掲載方法など)も件数は多くないが増加しており(同199.8%)、「広告が閉じられない」「オプトアウトしても何度も出る」「チラチラと動くGIFアニメがうっとうしい」などが寄せられた。

※画像元:2025年度の苦情受付状況 苦情が過去最多1万2589件(公益社団法人日本広告審査機構)

2位のテレビも増加し前年比123.2%となった。内訳はクレジットカード324件、電子書籍・ビデオ・音楽配信232件、団体148件、医薬部外品132件、買取・売買128件などが占めた。

※画像元:2025年度の苦情受付状況 苦情が過去最多1万2589件(公益社団法人日本広告審査機構)

掲載方法への不満が増加

苦情は内容により「表示」「表現」「手法」に大別されている。

◆表示:価格・品質・成分・効能効果など、商品やサービスの機能、性能、特徴に対して、虚偽、誇大、まぎらわしい等と主張する苦情。
◆表現:広告の表現物が不快、差別的、社会的・倫理的に問題、子どもへの影響などに意見を表明する苦情。
◆手法:頻度、音量、映像の点滅、表示する仕組みなど広告のやり方に対する苦情。

手法は1027件と件数は多くないが、前年比163.8%と急増しており、その約8割がインターネット上のものとなった。

※画像元:2025年度の苦情受付状況 苦情が過去最多1万2589件(公益社団法人日本広告審査機構)

そのほか、「閉じられない」「強制的に遷移」「誤タップ誘導」「全画面をふさぐ」など、閲覧を妨害するものなども挙げられている。苦情対象は広告主だけでなく、サイト運営者やプラットフォーム事業者などに向けられたものも目立った。

※画像元:2025年度の苦情受付状況 苦情が過去最多1万2589件(公益社団法人日本広告審査機構)

JAROは本件について、次のようにコメントしている。

「広告市場が拡大を続ける一方で、消費者との信頼関係における課題が浮き彫りになっていると考えられます。これは特定のメディアに閉じられた問題ではなく、広告全体に対する忌避感や不信感、ひいては広告を遠ざける消費者の増加へと、これまで以上に急速につながっていく予兆ではないでしょうか」

ネット上の広告で表現や掲載方法への苦情が倍増している。EC事業者として、自社の広告が消費者にどのように受け止められているかを、改めて見直したい。