販売戦略で活きるTwitter分析、見えるユーザー心理

福島 れい

参院選をTwitterで見る、2016年は「若者」がカギ

 TwitterやFacebookなどのSNSを商品PRやトレンドを探るための場として活用されているEC店舗が多いのではないだろうか?SNSをうまく活用すれば、ユーザーの心境や流行が分かり、店舗運営のヒントとなるだろう。そんなSNSを有効活用するための分析ツールも提供されている。

 今回は、その中の1つ、株式会社ブレインパッドが提供するソーシャルリスニング・プラットフォーム「Crimson Hexagon ForSight(TM) Platform(クリムゾンヘキサゴン・フォーサイト・プラットフォーム)」を用いた「第24回参議院議員通常選挙に関するTwitter分析」の結果を見ていく。

 今週末、7月10日に投開票に行われる「第24回参議院議員通常選挙」は選挙権年齢が18歳以上へ引き下げられたことなどから、SNSを利用した選挙活動が本格化しているが、実際にTwitter上ではどのような反応があるのだろうか?前回、2013年の参院選時の結果と比較する。

 まず2013年の参院選のTwitter上の注目度を投稿件数の推移から見ると、選挙公示日に投稿数が増加し1日あたり7万7千件、公示後は1日当たり4万~7万9千件、投票日には73万件以上の投稿があった。今回、2016年の参院選に関する投稿件数を見ると、同じく公示日に投稿数が増えており、公示日で1日あたり8万6千件、公示後は1日当たり5万2千~7万5千件の投稿数となり、前回よりも多くの参院選関連キーワードがつぶやかれていることが分かる結果となった。

 また、どんな言葉が注目を集めているのかを見てみると、2013年の注目ワードは「原発」「ネット」などが挙がり、2016年には「改憲」「若者」などが挙がっている。


 こうして見てみると、Twitterで注目を集めるキーワードやそのタイミングは人々の日常と紐づくものであると共に、考え方やトレンドを反映したものになっていることを改めて感じる。商品のプロモーションにあたっても、ユーザーがどんなシーンでどんな目的で利用するのかがわかれば、より魅力が引き立つプロモーションを打つことができるだろう。

 自ら発信できることは、ネットの利点。SNSはまさにそれを実現する効果的なメディアである。それまで人々の心理は、行動でしか推量れなかったのが、ネットにより人々の胸の内を探れるようになった。人々の発信するメッセージから時代を読み、自らの商売に活かすことも、時代を生きお客様に向き合う、EC店舗を運営する上で忘れてはいけないことではないだろうか。


記者プロフィール

福島 れい

ECのミカタ編集部に所属するバドミントンと和服、旅好きの記者、通称れーちゃん。ミニ特集「アパレルECの未来(https://goo.gl/uFvr2C)」等、これからEC業界がどんな風に発展していくのか。に注目しながら執筆しています。2017年の執筆テーマは、”私にしか書けない記事をタイムリーに”。

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