【Shopifyxランサーズ】フリーランスのスキルが地方創生DXに貢献

ECのミカタ編集部 [PR]

Shopify Japan株式会社の徳満泰彰氏(右)とランサーズ株式会社の後藤信彦氏(左)

地方のDXを加速させる。
その想いをもとに立ち上がったプロジェクトは、大きな反響を呼んだ。

Shopify Japan株式会社が実施したパートナー養成オンラインプログラムにランサーズ株式会社のLancersに登録するフリーランスがプログラムに参加してから半年以上。この取り組みは日本全国の事業者にどのように貢献し、EC業界にどのような影響をもたらしたのか。プログラム誕生の経緯から、それによって生まれた結果までを、Shopify Japan株式会社の徳満泰彰氏、ランサーズ株式会社の後藤信彦氏に話を伺った。

フリーランスがShopifyパートナー養成オンラインプログラムに参加することでで、全国のDXを推進

フリーランスがShopifyパートナー養成オンラインプログラムに参加することでで、全国のDXを推進Shopify Japan株式会社の徳満泰彰氏

――Shopify Japanとランサーズが連携して、パートナー養成プログラムを実施した経緯を教えてください。

徳満氏: Shopify Japanでは“地方創生”をひとつのテーマとして掲げています。新型コロナウイルス感染症の影響がある中、日本全国のDXを推進していくために、ECサイト構築ができる人材を各地で増やしていく必要がありました。そこでランサーズと連携しました。

後藤氏: ランサーズは中小企業のDXをサポートしていくという戦略を、ひとつの柱としています。特に“売上を挙げるためのDX”であるECのニーズは高まっています。ただ、新しくECを始めたい企業は増えている一方で、デジタルに強い人材は足りていません。特に地方はその傾向が強いのが現状です。Shopifyでサイトを構築できる人材が増えることは、ECのマーケットを拡大することにつながります。

フリーランス側の視点でいえば、これから主流になるであろうShopifyのスキルを身に付けることで成長し、仕事の幅を広げる機会が得られます。そういった意味でも今回のプログラムへ参加した意義があると思っています。


――Shopifyパートナー養成オンラインプログラムの内容について教えてください。

徳満氏: 参加者の方には、Shopify Japan独自の、オンラインプログラム「Shopify Partner Boot Camp」を受講していただきます。前半の3週間でECサイトの構築方法、テーマ・ストアフロントのカスタマイズ方法、Shopifyアプリの作り方などの基礎から実践的な詳細知識を習得します。後半の3週間は実践編です。実際にストアやアプリを作ってもらい、成果物を提出して修了となります。

修了した方には修了証が授与され、その修了証を持つランサーはランサーズのWEBサイト上で修了が分かるバッジが表示されるので、事業者がフリーランスを探す際に、必要なスキルセットの目安とすることができます。

プログラムは2020年~2021年の上半期にかけて全5回実施し、延べ500名以上のランサーズに登録するフリーランスが参加しました。ちなみに参加者の属性はさまざまで、首都圏だけでなく、日本全国からの参加がありました。

前回実施した「Shopify Partner Boot Camp」のランディングページ

――プログラムを実施した効果はありましたか?

徳満氏: 当社としては、地方のDXを促進させるための基盤が整えられました。Shopifyというブランド自体の認知も高まり、実際に地方のマーチャント(Shopifyを利用するEC事業者)も増えました。各地にShopifyのSNSのコミュニティが立ち上がっていて、日本でも大きな流れになってきていることを実感します。

後藤氏: プラットフォームとしてのランサーズから見れば、数百名という規模でShopify構築に対応できる体制を作れたのは大きいですね。地方の中小企業でもエリアを問わず、「フリーランスに依頼する」という選択肢を提供できるようになりました。

日本中に「Shopify×フリーランス」の選択肢を提供

日本中に「Shopify×フリーランス」の選択肢を提供育成プログラムを修了したランサーにはShopifyのアイコンがつく(ランサーズサービスページからキャプチャ)

――今回のプログラムを通じて実を結んだ、具体的な事例があれば教えてください。

後藤氏: 福岡県在住の20代のフリーランスの方が、プログラムを修了して約半年の間に多くの実績を積んで、地方での自由な働き方を実現しました。このプログラムがきっかけでShopifyが売上の中心になり、現在ではShopifyエキスパート(Shopify公認の上級制作者)の認定を受け、時間単価も一気に上がりました。

事業者目線の事例でいうと、同じ福岡県の大宰府にある老舗の和菓子屋さんですね。こちらはECサイトを構築したいというニーズは以前からあったものの、なかなか制作者が見つからない状況でした。そんな中、ランサーズ経由でフリーランスに委託して、Shopifyの自社ECサイトを立ち上げ、売上も徐々にアップしているそうです。

このような事例は次々と生まれており、直近では金融機関とパートナーシップを結んで、ShopifyでECサイトを構築したい企業にフリーランスを紹介する取り組みも始まっています。これまでランサーズと接点のなかった企業にも活用いただく機会が増えています。

徳満氏: 地方に行くほど、対面でのコミュニケーションを求める傾向は強いです。これまで金融機関は自分たちの地域を盛り上げるために、地元の制作会社を紹介したい想いはありましたが、なかなか見つからない状態でした。地方に頼れるフリーランスが増えたことで、その課題は解消されてきています。

後藤氏: その一方で、コロナ禍の影響もあり「オンラインで発注する」という考え方も少しずつ浸透してきています。地方の企業からすれば、地元の制作会社から遠くに住むフリーランスまで、自分たちのニーズに合わせて、より幅広い選択肢から選べるようになりました。


――プログラム受講者からの声は、どのようなものがありましたか?

徳満氏: 「新しいスキルを得られた」「案件を獲得できた」などのポジティブな声をいただきました。プログラムで学んだ方たちが、自分の属するコミュニティ内で自発的に勉強会を開いてくれたりと、小さなグループが続々と立ち上がっていて、新しいエコシステムの広がりを感じています。

自由度の高いビジネスの形を創造

自由度の高いビジネスの形を創造ランサーズ株式会社の後藤信彦氏

――ここからはShopifyとランサーズの“親和性”についてお聞きしていきたいと思います。両社が連携する前に抱えていた課題は何でしたか?

後藤氏: ランサーズでマッチングしていたWEB制作関連の案件は、ロゴやバナーのデザイン、WordPressでのサイト制作などが多く、ECサイトの構築はポテンシャルはあるものの、大きく伸ばせていませんでした。Shopifyのようなソリューションと組んでECサイトを作れる人材を育成できれば、より多くの市場ニーズに応えられると考えていました。これからShopifyは間違いなく拡大していくと思っていたので、ニーズが高まればフリーランス自身の価値も上がるし、プラットフォームとしての成長も見込めます。

徳満氏: 以前のShopifyはパートナー(ShopifyのECサイト制作者)もマーチャントも首都圏に集中していました。全国に商圏を広げるために各地の制作会社と連携を進めていましたが、なかなかスケールしていかない状態でした。また、中小企業の多くは予算が限られていて、制作会社に発注するのでは費用感が合わないケースが多く、そこで、コストを抑えられるフリーランスに着目しました。


――Shopifyから見て、フリーランスという選択肢にはどのような可能性があると思いますか?

徳満氏: まずコストやフットワークの軽さという意味で非常に優れています。あとは多様性ですね。全領域を一人で対応する方、複数人でプロジェクトチームを組む方、副業をしながらキャリアアップを図る方、独立して法人化を目指す方など、フリーランスと一言でいっても、多彩な人材がいます。事業者にとっては、従来の会社組織のやり方に縛られない、より自由度の高い仕事の進め方を実現できる可能性があると考えています。


――ランサーズから見て、Shopifyと相性が良いと感じる点を教えてください。

後藤氏: ノーコードの構築も高度なカスタマイズもできる柔軟な仕様、さらには構築後の運用や集客、デザインのアップデートなども行いやすく、Shopifyは機動力のあるフリーランスに向いているプラットフォームです。

また、Shopifyは企業をサポートしていく体制を整えやすいと思います。ECサイトはローンチした後もさまざまな課題が発生します。予算が限られがちな事業者なら、人を採用するまでもないようなボリュームの業務はフリーランスに外注するのが良いでしょう。

信頼できるフリーランスが見つかれば、ローンチ後のメンテナンスまで継続して依頼できますし、そのフリーランスがハブになって、また違ったスキルを持った人材を紹介することも。Shopifyとフリーランスを活用すれば、足りないピースを埋めていくようなイメージで、ビジネスを伸ばすことができます。

徳満氏: 今後はサイトを構築できる人材だけでなく、マーケティングやフルフィルメントの領域をカバーする人材も求められます。専門性の高いフリーランスを事業者がいかに有効活用できるかは、これから重要になってくるでしょう。

後工程も大手企業もカバーする全方位のDXへ

後工程も大手企業もカバーする全方位のDXへ

――ランサーズはこれからShopifyにどのようなことを期待していますか?

後藤氏: 一緒に取り組んでいる地方創生の動きを、さらに加速させていきたいです。地方の企業は苦しんでいます。人の動きが止まり、リアル店舗の売上がなくなり、オンラインでの販路開拓を目指す企業は多いです。当社はそんな企業のチャレンジをサポートするとともに、人材不足は大手企業でも顕在化しているので、より幅広い事業者に、柔軟性に優れたフリーランスという選択肢を提供できる環境を整えていきたいですね。


――Shopifyはランサーズにどのようなことを期待していますか?

徳満氏: 現在Shopifyをご利用いただいている事業者は増えています。それもあって、今は先述の構築後の工程について課題感を持っています。ランサーズと一緒に、どうやってその領域の質と量を高めていくかを考えています。そのために、例えばパートナー、マーチャント向けのWEB広告に関するセミナーを開催するなど、Shopifyがグローバル規模で持っている知見を活かしていきたいです。

また、当社ではエンタープライズ向けのプラン「Shopify Plus」の普及にも注力しています。事業者の規模にとらわれない“全方位”のDXを推進する目的でも、今回のプログラムで強化できた全国のパートナーとのシナジーに期待しています。

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