【2020年振り返り】Amazonニュースまとめ〜手数料改訂からプライムデーの結果を振り返る〜

西村 勇哉

2020年ももう残すところあと僅か。1年間の振り返りとして、ECのミカタで公開したAmazon関連の情報を編集部でピックアップ。忘れていないかチェックしてみてほしい。

2020年上半期のトピックニュース

2020年上半期のトピックニュース

1月
2019年、日本では初となったAmazonブラックフライデー。さらには初売りの結果をまとめたニュース。ブラックフライデーという言葉の定着度は非常に高いと思いつつ、Amazonでは2019年が日本での初めてのセールだったことに驚きだ。

2019年に開始し、今年2回目となった初売りも去年比から2倍もの注文数となっており、2021年巣篭もりの影響も併せてみるとより多くの注文が入るのではないだろうか。

Amazonが2019-2020ホリデーシーズンの結果を公表 注文数合計が過去最多を記録

また連載企画として、Amazonコンサルティングのアグザルファが投稿したコラムも好評を集めた。最近では減少傾向にあるものの、景品表示法や薬機法など法律に関するルールに抵抗を覚える事業者は多い。しかし、何かあった際には課徴金、最悪の場合だと業務停止命令を受ける場合もある。

是非この機会に目を通し、自社の商品ページや広告表示を見直してみよう。

Amazon出品停止を防ごう!薬機法まとめ 連載第1回|サプリメントの表示・広告のNGルール (基礎編)



2月
Amazonの運営をどうしても停止しなくてはいけない時、どのような手順を踏み、どのような注意事項があるのだろうか。アカウントの引き継ぎなどはできるのか、賢い解約方法はあるのだろうか。

大口出品者向けのコンテンツとなっているので、小口出品者の方はお気をつけください。

Amazonセラーアカウントの上手な解約方法まとめとコツ!

3月 Amazonが期間限定で販売手数料の一部を値下げしたニュースがこちら。商品・商材によって手数料が変わるため自社に適用されるかは注意が必要だ。

Amazonが販売手数料の一部値下げを実施 対象期間は2020年3月~2021年2月末までの1年間

Amazon配送時における標準設定に置き配が追加されたのもこの頃。コロナの影響が日を追うごとに強くなり、対面でのやりとりを最小限に留める効果もあったため、置き配の認知度は普遍的になりつつある。

Amazonがついに「置き配」を配送時の標準に設定 まずは全国30都道府県で実施

4月
Amazonに出品しているEC事業者の多くが活用しているFBA。4月にはこのFBAの利用料金が値上げされた。一方、ただ値上げをするのではなく、特典プログラムの実施や、先述した販売手数料の値下げも実施されている。

Amazon FBA手数料を2020年4月にも再値上げ 販売手数料は一部引き下げ

5月
無印良品がAmazonにて約250商品を出品開始した。コロナの影響で実店舗が営業中止になったことが大きく影響し、多くの企業のEC化、モール進出が進んだ。コロナ以外にも参入理由はあったかと思われるが、企業のデジタル化のスピードを加速させたのは間違いない。

無印良品の生活必需品250商品がAmazonで販売開始

企業のデジタル化が進む一方、悪質な手段で競合を陥れようとするケースも増えている。注目を集めたのが、Amazonで大人気のメーカー、アンカー・ジャパンの商品に大規模なレビュー操作が行われたニュースだ。通常の20倍以上の割合となる★1のカスタマーレビューが投稿され、その文言などは全て同一文言。別アカウントを量産して、投稿したと思われる。ECにおいて口コミの重要性は言わずもがな。事業者が自身を守るために早めの声明を発信することも大事だが、プラットフォーム運営企業の責任も大きいだろう。

通常比20倍以上の★1レビューが投稿される アンカー・ジャパンが同社Amazon掲載商品に不当かつ大規模なレビュー操作があったことを確認

2020年下半期のトピックニュース

2020年下半期のトピックニュース

7月
例年夏に行われることの多かった、Amazonプライムデー。今年はインドが8月6日に先駆けて開催することに。日本含めた19カ国は10月に開催している。セール結果など詳細は下でご紹介する。

巨大市場をとらえるAmazon インドでの2020年Amazonプライムデーの内容を公表

8月
Amazonといえば物流、とイメージが湧くように全国各地に物流拠点を構えているが2020年8月〜10月にかけても4つ新たなセンターを開設した。多くなればなるほどより柔軟で安価な物流サービスを提供できるようになる可能性がある。また地方との連携も強化していくと話しており、今後のAmazonの物流展開は引き続き注目を集めるだろう。

Amazonが、新たに4つのフルフィルメントセンターを開設 コロナ・熱中症対策を行い、ロボットも導入

9月 もともとルールが厳しかったAmazonの商品画像のルール。9月30日以降、さらにルールが厳しくなった。どのような基準でAmazon側からNGを出されてしまうのか、まだ確認していない方は一度チェックすることをお勧めする。

ルール違反は検索対象外!?Amazon出品メイン画像の画像基準強化はじまるよ

10月 10月には日本、インド以外の海外各国でもAmazonプライムデーが開催された。中小事業者支援を前面に押し出し、セール前の2週間で350万人以上のプライム会員が中小事業者を支援し、約300億円の売上を達成した。その他にも売り上げの多かったカテゴリーなども発表しているので、来年の施策を考える上で参考にしてほしい。

Amazon年に一度の「プライムデー」今年は10月13〜14日開催
Amazonプライムデー2020の結果を公表 日本の中小事業者の売上が過去最大、販売個数は約800万個

11月
日本でも定着度が高まったブラックフライデー・サイバーマンデー。Amazonでも11月下旬に大規模なセールが行われた。ただ、プライムデーと2ヶ月連続、消費者ニーズの急増により準備が間に合わなかった、または直前までバタバタしてしまった事業者も多いのでは?来年以降、ブラックフライデー・サイバーマンデー以外のセールにも柔軟に対応するためのチェックリストコラム。余裕を持ってセール対策を進めよう。

セラー向け!「Amazonブラックフライデー」「Amazonサイバーマンデー」直前でも間に合う対策6選!

2021年、Amazonに求めることは

2020年、Amazonの大きな動きとしてはFBAや販売手数料の改定、2ヶ月連続のビッグセールだろうか。コロナの影響で利用者数、事業者参入数も増えていますが、同時に転売も目立つようにもなった。

特に注目を集めたのが、SONYから発売されたPS5が定価の何倍もの価格で販売された時、一時はSNSでトレンドに挙がるほどに多くの人から注目が集まった。Anker社に対して不正な口コミ操作など、ユーザー・事業者だけでは対処できない事案も増えてきている。世界最大のECモールとして、今以上に急激に進化するユーザー需要やEC事業者からの要望、さらには求められる責任や期待に2021年は応えていく必要があるのではないだろうか。

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著者

西村 勇哉 (Nishimura Yuya)

ECのミカタ メディア編集部
見た目はヒョロイが7歳から空手を20年以上続けています。
社会人になってもちょこちょこ練習しています。
他にも水泳、サッカー、野球、弓道の経験有り。
伝統産業や地方創生に興味があります。
連絡先→
nishimura@ecnomikata.co.jp
@EC38569724

ECのミカタ:https://ecnomikata.com/