よく使われているデバイスは?対応が重要!【GfKジャパン調べ】

ECのミカタ編集部

 GfKジャパンは、スマートフォンの普及が他機器の利用や需要に与えている影響を把握するため、今年4月に情報機器を所有している18~69歳の男女1201名を対象に機器の利用実態調査を実施し、その結果を基に機器の組み合わせや連携について発表した。

 今回は、調査結果から明らかになった、情報機器の所有状況やスマートフォンとパソコンの使い分けなどをまとめ、ECサイトはどのように対応するべきか考えていく。

デバイス所有率は?複数所持はどれくらい?

デバイス所有率は?複数所持はどれくらい?

 まずは、デバイスの所有状況だが、総務省の平成27年度版情報通信白書によると、パソコンの世帯普及率は78.0%で、タブレットは26.3%となっている。そして、スマートフォンは64.2%と急速に普及が進んでいるのが現状である。

 では、所有デバイスの組み合わせはどうなっているかというと、複数の情報機器を所有している人は62%で、所有パターンで最も多かったのは、やはり「スマートフォン+パソコン」の組み合わせで、39%を占めたという。また、「スマートフォン+パソコン+タブレット」の全てを所有している人は16%いたということだ。

 年代別だと、「スマートフォン+パソコン」の所有が最も多かったのは18~29歳で、年代が上がるにつれて割合が低下している。そして、若い世代ほど割合が高いという傾向は「スマートフォンのみ」の所有にも通じた。一方で、「パソコンのみ」の割合は年代が上がるにつれて高くなっていくという。

 さらに、現在の所有状況に加え、3年後に必要と考えるデバイスについては「スマートフォンのみ」が増加し、「パソコンのみ」を含めパソコンを組み合わせた所有について必要と考える人は減っているようだ。これは、やはり初めて持つデバイスがスマートフォンという若い層が増えていることにも関係していることが考えられ、今後さらにスマートフォンへの集約が進むとみられる。

複数のデバイスをどう使い分けている?

複数のデバイスをどう使い分けている?

 先ほどの調査結果から明らかになったのは、複数のデバイスを所有し、用途に合わせて使い分けている人が多いということだ。そして、各デバイスの使用状況の調査では、「写真撮影」、「SNS」などの即効性が高い作業はスマートフォン、「住所録管理」などの時間を要したり、「ネットバンキング」などのセキュリティが重要となったりする作業はパソコンが好まれているようだ。ただ、情報の閲覧や検索などは、いずれの機器でも行われているという。

 そして、今回の調査の要である、デバイス間の連携だが、調査によると、9割弱が何らかの連携を利用しているということだ。具体的な調査結果は、上図のとおりである。

 この結果によると、もっとも多かったのが「Webメールを双方の機器から利用する」となった。また、連携利用の状況はOSや機器によって異なるということで、Android搭載スマートフォン使用者では、「Webメールを双方の機器から利用する」が過半数を超え、他項目より圧倒的に多かったという。一方、iOS搭載スマートフォン使用者は、「写真を同期・転送する」がトップとなり、「Webメールを双方の機器から利用する」と「パソコンでスマートフォンのバックアップを取る」も同様に高い割合で行われているということだ。

 この結果からわかることは、総じてiPhoneユーザーが連携利用を盛んに行なっているということである。そして、連携利用の用途からもわかるように、日常的に使用するデバイスがスマートフォンで、データ管理や作業にはパソコンが使われるというに、スマートフォンがメインデバイスになっているということだ。

多様なデバイスに対応するサイト構築が求められる

 スマートフォンやタブレットが出現したことから、自社ECサイトをそれぞれのデバイスに対応させた企業も多いだろう。だが、そこで注意が必要なのは、スマートフォン対応など、特定のデバイスに偏らず、多様なデバイスに自社サイトを対応させなければならないということだ。なぜなら、今回の調査によって明らかになったように、現在は様々なデバイスが利用されているからだ。スマートフォンEC運営におけるマルチスクリーン化などの課題解決や戦略について、株式会社ロックウェーブが9月29日に東京でセミナーを開催するので、ぜひ参加して、他企業と差をつけてほしい。

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