若者のネットショッピングでスマホ急成長〜GfKジャパン調べ・ネットショッピング利用状況

ECのミカタ編集部

18歳から24歳のスマホ利用時間比率が大幅上昇

GfKジャパン(以下、GfK)は、消費者の買い物に対する意識調査として行った「GfK FutureBuy 2015」の結果から、日本国内におけるモバイルデバイスを使用したショッピング状況について2月18日に発表した。

GfK(Growth from Knowledge)は、1934年に設立されたドイツを本拠地とする市場調査会社。51か国に120の関連会社を持ち、世界中の市場調査を行う。今回の発表された調査結果は、「GfK FutureBuy 2015」の日本結果から抜粋し、作成されたもので、インターネットショッピング(購入及び情報収集等)における各機器(パソコン・スマートフォン・タブレット)の利用時間率についてまとめられたもの。調査対象は、18歳から68歳の男女で、サンプル数は1,000名となっている。

GfKの発表によると、2015年、インターネットショッピングにおいて最も長い時間使われている機器は、パソコン(85%)。次いでスマートフォン(11%)、タブレット(4%)という結果。2014年に行った調査結果と比較すると全体では各機器の比率に大きな変化は見られなかったが、18歳から24歳に絞ると27%から37%に上昇。これまで調査した中で、最も顕著な上昇を見せたとのこと。

上昇顕著!若者のスマホ利用

 また、過去6か月間にインターネットで製品やサービスを購入した際、最もよく利用した機器で「スマートフォン」と回答した割合が5ポイント上昇し、10%となった。さらに、スマートフォンの利用時間比率が急伸した18歳から24歳では、55%と過半数を占める割合となった。この割合は、35歳から49歳では5%、50歳から68歳では1%と一桁にとどまり、年代で大きな差があることが明らかとなった。スマートフォンの普及は全年代で進み、その利用用途も広がっていると考えられるが、スマートフォンを使ったショッピングや情報収集については、主に若い年代を中心に根付いている習慣であることを示唆する結果となった。

通勤や通学の移動しながら、家でテレビを見ながら、ベッドで寝ながら、お風呂に入りながらなど、「ながら」ショッピングができることが、若者のスマートフォン利用時間率を上昇させているものと思われる。近年のスマートフォンの普及率には目を見張るものがあり、また、スマートフォンの高性能化や価格の低下、操作性の向上、画面サイズのアップなど、若者層以外にも普及していく理由があり、ネットショッピングで利用される機器としては、各年代がこれから伸びを見せていくことになるだろう。

 先日、発表された楽天の決算発表でも、楽天市場のモバイル経由流通総額比率が、2015年度第4四半期の3か月で2.9ポイント上昇、54.2%に達したとある。さらに楽天市場アプリ経由の流通総額は、前年同期比105.1%とスマートフォンを利用するユーザーの流通総額が加速度的に増えている。だから、楽天はスマートフォンユーザーに向けたサービス向上を必須の構えとしている。もちろん、こうした対応は、スマートフォン利用の顕著な上昇が見られる楽天に限って言えることではない。スマートフォン利用を主眼においた施策等の実施は、既にEC界全般における命題となっているのではないだろうか。


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