アリババのTmall が、一大イベント『Tmall 618 Mid-year Shopping Festival』を開催

ECのミカタ編集部

アリババグループは、「Tmall 618 Mid-year Shopping Festival」を開催した。2018 年は「ニューリテール戦略」により、オンラインだけでなくオフライン店舗も積極的にセールに参加することで、オンライン・オフラインともに様々な店舗で、過去最高売り上げを更新しているようだ。また、越境EC における国別の売り上げでは、日本が1位となっている。

2018年はオンラインとオフラインを融合した祭典に

「Tmall・天猫」は、アリババグループ傘下の事業で、2008年にローンチした。現在、多くのグローバルブランドや中国ブランドがTmall上に店舗を構えており、易観国際(Analysis International)が行った2017 年の流通総額の調査によると、Tmallはブランドおよびリテーラー向けにおいて、中国最大規模のECプラットフォームとなっている。

そのアリババグループでは、オンラインとオフラインを融合し、在庫管理や物流、販売形態など、ブランド企業およびユーザーに新たな消費体験を提供する「ニューリテール戦略」を推進している。

「Tmall 618 Mid-year Shopping Festival 」はこれまで、オンラインを中心に開催されていたが、その「ニューリテール戦略」によりオンラインだけでなく、オフラインの店舗も積極的に「Tmall 618 MidyearShopping Festival」へ参加することで、オンラインとオフラインが真の融合を実現したそうだ。

「Tmall 618 Mid-year Shopping Festival」は、『11.11 Global Shopping Festival』に続くショッピングの祭典となっている。『11.11 Global Shopping Festival 2017』では24時間で1,682億元の流通総額を達成している。

1日あたり約7,000万人の消費者、70以上のニューリテール商圏、300以上のブランド、10万店以上のTmallスマート店舗及び銀泰百貨店、大潤発スーパーや盒馬鮮生などアリババ傘下の事業体が2018年の「Tmall 618 MidyearShopping Festival」に参加した。

中国で最大規模のスーパーマーケット「大潤発」も「Tmall 618Mid-year Shopping Festival」に今年初めて参加した。オフライン店舗の商品をアリババのEC プラットフォーム『淘宝』アプリを通じて購入できるよう、100店舗をニューリテールのビジネスモデルに改築し、店舗周辺3キロ以内のユーザーは注文から1時間以内での配送を実現している。さらに、盒馬鮮生では期間中の売上が昨年の7倍にまで成長した。

日本ブランドの売上は、昨年比225%の伸び

日本ブランドの売上は、昨年比225%の伸び

2018年の「Tmall 618 Mid-year Shopping Festival」では物流も強化し、オーダーした製品の当日および翌日配送を基本サービスとしたことで、ユーザー満足度向上に繋げているという。

またニューリテール戦略により増加したオーダーに合わせ、店舗から一定距離であれば、“分刻みでの配送”にも対応。このタイムリーな配送は人気を集め、ピーク時のオーダー数は平均オーダー数より600%増を記録したそうだ。

今回の「Tmall 618 Mid-year Shopping Festival」期間中、コスメやデジタル機器、食品、健康食品の売り上げは前年比100%以上の増加となった模様だ。またラグジュアリーブランドやアパレルは400%以上、美容機器やペットフードは500%以上の売上増を記録した。

日本ブランドに対する中国の消費者からの人気は根強く、「Tmall 618 Mid-year ShoppingFestival」における日本ブランドの売上は昨年より80%増加し、Tmall Global における日本ブランドの売上は、実に昨年より225%増加した。さらに越境EC における国別の売り上げでは、日本が売上高1位を獲得している。

様々な日本ブランドの中でも、美容関連製品、ベビー用品の人気が高く、化粧水カテゴリー全体の売り上げは昨年の8 倍以上増加、おむつの売り上げは2 倍を記録しました。ドクターシーラボは「Tmall618 Mid-year Shopping Festival」期間で前年比184%増を達成。さらにカルビーの海外旗艦店も前年比1229%増となっている。

2018 年から「Tmall 618 Mid-year Shopping Festival」に参加した日本の「タカミ化粧品」は、イベント期間中の売上高が『11.11 Global Shopping Festival 2017』の売上の9.4倍を記録した。

「ニューリテール」がさらに中国市場を加熱する

Tmall 総裁 ジェット・ジン氏は、イベントに際し、次のようにコメントを出している。

「Tmall 618 Mid-year Shopping Festival」はニューリテールによる消費形態の再構築と、オフライン店舗の活性化を通じて、新たな消費体験を生み出しました。Tmall は世界トップクラスのECプラットフォームとして、ニューリテールを推進し、中国市場の消費を向上させていきます。

2018年の『Tmall 618Mid-year Shopping Festival』を実施して、消費者そしてブランドの本セールに対する熱意を強く感じ、Tmall が中国市場から認められていることを実感しました」

中国トップクラスのECプラットフォーム、Tmallのイベントは大盛況となったようだ。特に今年は、オンラインとオフラインの融合があり、また日本ブランドの売上大幅増など、越境ECの面でも大きな成果となっている。

EC先進国である中国の巨大プラットフォームの一大イベントは、ECそのものの「今」とこれからを占う上でも注目に値する。その意味で数字を見るだけでも、それらを表す象徴的な祭典となったと言えるだろう。

 ECノウハウ


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事