ワールドとTSI HD、経営統合を発表 2027年3月1日に共同株式移転の予定
株式会社ワールドと株式会社TSIホールディングス(以下、TSI HD)は2026年10月14日、2027年3月1日(予定)をもって、共同株式移転(以下、本株式移転)の方法により両社の完全親会社となる株式会社インフィニティ・ユナイテッドを設立すること(以下、本経営統合)に合意したことを発表した。
両社の取締役会決議に基づき、同日付で、対等の精神に基づく本経営統合に関する経営統合契約を締結するとともに、本株式移転に関する株式移転計画を共同で作成した。
両社の特徴を持ち寄ることでシナジーを発揮
ワールドグループ(ワールド並びにその子会社及び持分法適用関連会社)は、顧客が求めるファッションに関わる多種多様な商品やサービスを生み出し続ける価値創造企業グループとして、1992年の「SPARCS(スパークス)構想」の発表以来、常にテクノロジーを競争力の源泉としてビジネスモデルを変革し続け、ロス・ムダのない「世界に唯一無二のファッション・エコシステム」の構築を目指してきた。
一方、TSI HDは2011年に、株式会社東京スタイルと株式会社サンエー・インターナショナルが経営統合して誕生して以降、ブランドの自主性を重視し、個性を活かした成長を目指してきた。
ワールドとTSI HDの経営陣は、両社の歴史や価値観を共有しつつ、互いの事業ポートフォリオが重複の少なさから相互補完的であり、1つの会社として事業を展開することによって、そこから得られるスケールメリットの大きさを互いに理解してきた。
また、両社のブランドポートフォリオは顧客層、販路、商材・価格などでほとんど重複しないうえ、TSIグループ(TSI HD並びにその子会社及び持分法適用関連会社)のストリートやアメカジへ広がるブランド創造力と、ワールドグループの外販実績あるプラットフォームや独自色の強いサーキュラーなどの事業基盤が補完関係にあり、それぞれの特長を持ち寄ることで、より大きなシナジーを発揮できると判断した。
課題解決と企業価値向上に資すると確信
ワールドとTSI HDは両社を取り巻く事業環境について、以下の3点について共通認識を持っていた。
◆国内ファッション市場の過当競争と産業最適化の機会
◆顧客の変化と新たなクリエイティヴの可能性
◆従来ファッションの限界と新たなビジネスモデルへの転換の必要性
上記のような共通の現状認識や問題意識に基づき、両社は2026年6月頃より経営統合を実行した場合に、これらの課題の解決につながるか、両社の企業価値向上に資するか、という観点から協議を継続してきた。
その結果、本経営統合が課題の解決と企業価値の向上につながると判断。今回の経営統合契約の締結に至った、と説明している。
企業、株主価値のさらなる向上を目指す
両社は、本経営統合により、両社独自のノウハウの有効活用や経営リソース及び事業基盤の融合を図り、以下のような相乗効果の発現を想定しており、両社の企業価値並びに株主価値のさらなる向上を目指すとした。
◆事業インフラでのスケールメリットの追求
▷情報システムや物流などに代表される投資規模の大きな業務インフラや、コーポレート機能などの間接サービスは、テクノロジーを活用しながら、共通事業インフラとして「多重」「個別」「管理」を廃したスケールメリットを追求する。
◆相互のノウハウやリソースの一体的運用による潜在成長余力の実現
▷両社のブランド及び事業が持つ大切な資産である顧客情報の統合によるデジタルマーケティングの拡充や、両社の顧客接点の相互補完によるOMOを前提とした販路戦略の進化、両社の商品コンテンツの相互供給や地方・海外を含む販売チャネル共同開発によるマーチャンダイジング戦略の拡張などを通じて、成長機会の拡充を図る。
◆質と量の両面で拡充される成長・人材投資の実行による新たな価値の創造
▷規模の経済性に伴う投資余力の拡大を背景に、M&Aや海外などの成長・開発投資、長期的な産業投資を拡大。「投下資本利益率の追求」と「長期競争力の蓄積」という二律双生を図り、規律ある参入・撤退基準も明確にして、慎重かつ大胆に実行する。
なお、本経営統合及び本株式移転の実施は、両社の株主総会の承認及び関係当局の承認等を前提としている。
アパレル業界のEC領域における大手同士の統合となる。今後の取り組み、展開に期待が寄せられる。


