中国のオンライン化粧品市場で新たな成長をみせるリップケア化粧品

賈 韶蕾

中国のオンライン化粧品市場で新たな成長をみせるリップケア化粧品

リップケア化粧品の売上は、全般的なスキンケア化粧品やメイクアップ化粧品の売上に迫る勢いで著しく成長を遂げています。

Taobao.comとTmall.comの売上データによると、リップクリームを含めたリップケア化粧品の購入者の割合を年代別に比較すると、24歳~35歳にかけて多いことがわかります。これは、リップケア化粧品を使用する場面が多くなったことを示しています。

一方で、23歳以下の若い年代においては、ブランド製品や比較的価格の高い製品を購入する人の割合が、全体の30%を占めています。また、男性の購入者の割合も年々わずかに増加しており、これらは製品の質の高さに関心が高まっている事を示しているといえるでしょう。

23歳以下の購入者の多くは韓国のコスメブランドを好んでいることがわかります。また、年代が上がるにつれ、保湿効果に特徴があるブランドや、国内のブランドを好む傾向があります。

下記のグラフが示すように、リップケア化粧品ブランドの市場競争においては、色やデザイン、種類などアイデアや創造性が重要な役割を果たしていることがわかります。


著者

賈 韶蕾 (SHAOLEI JIA)

中国山西省出身、2010年来日し、2015年に(株)ヴァリューズに入社。
化粧品や日用品のメーカー企業を中心にコンサルティングを行う。
来日後は日本語の勉強をしながら、日本の人気商品を中国で販売するビジネスを3年間行っていたため、
この“転売”経験を活かし、現在は日本市場のマーケティング調査だけではなく、中国市場の分析事業も担当している。

https://www.valuesccg.com/-/china/