EC業界News1週間まとめ〜楽天三木谷氏AIを語る!ヤマトDeNA連携で配達の近未来、ポケモンGOとEC

石郷“145”マナブ

EC業界の7/17〜23のNewsをサクッと振り返り

こんにちは、メディア編集部の石郷です。
やってますよ僕も。ポケモンGO。でも、集めて何の意味があるの?という声もあります。
でも言いたいんですよね。「楽しさ」に意味を求めることほど、無意味なことはないと。

さて、1週間まとめの時間です。今週読まれたのは下記です。
DeNA×ヤマト運輸 次世代物流「ロボネコヤマト」始動
https://ecnomikata.com/ecnews/10167/
【試してみた】ヤマト運輸を追え!Yahoo!地図の追跡
https://ecnomikata.com/ecnews/10140/
楽天EXPO潜入!三木谷社長が説く、AIと楽天との関係性
https://ecnomikata.com/ecnews/10176/
アドテクだけじゃない!オフラインの手法を使った通販売上最大化の方法とは!?
https://ecnomikata.com/column/10047/
楽天EXPO潜入!②河野氏が語る楽天市場の「戦略」
https://ecnomikata.com/ecnews/10201/

ポケモンGOくらいの話題性、自分のショップでも作ろうよ!

ポケモンGOくらいの話題性、自分のショップでも作ろうよ!

 冒頭にもお話しした、ポケモンGOも何か近未来を感じさせてくれます。
結構、ネットショップの方々も、アプリをダウンロードしてやられている方も多くて、関心の高さを伺えます。スマホの台頭によりいろんなことができるようになってきており、こうやって、私たちの生活に変化が生まれていることは、少なからず、ネット通販の売り方にも参考になるのではないかと思っています。

 ポケモンGOは、ARと呼ばれるもので、スマホの画面に映した風景にデジタルの情報を重ねるというものです。スマホの目の前に広がる何気ない光景に、ポケモンがいることで世界が変わったように見えてくる。この企画にあたっては、任天堂の岩田前社長が2年にもわたって関わっていたと言われています。

 人が「楽しい」と思うことは、何十年、何百年経とうと、変わることのない普遍的なものですが、技術は変わりゆく。現代を生きる僕らの使命というのは、その「楽しい」と思えることを、今の技術を使って、新しい衝撃とともに創造できるか、ということにあるように思います。

 ゲームを通して、楽しさを伝え続けてきた任天堂が、こんな風にして、新しい切り口で、皆を熱狂させ、楽しいと思える「発明」をした事実、それは拍手を送るべきだと思うのです。

 そして、現実にデジタルを持ち込んで、日常が変わった先には、日常自体を、そこには存在しないものに置き換える、VR(バーチャルリアリティ)の世界だってあるように思います。最近、KABUKIという会社がVRを使ったEコマースをもたらし、話題を集めいています。まさに、これからのECのあり方の一つを示しています。

 ネット通販においても、ポケモンGOは決して関係がない話ではない。お客様をどう熱狂させるか、ということは、同様に、人間を相手にしている以上、意識すべきことだと思うのです。

データが蓄積された今こそ、AIが発揮される時、そして未来へ

データが蓄積された今こそ、AIが発揮される時、そして未来へ

 ネット通販においては、時代の変化を感じさせる出来事が起こっています。最近では、AI=人工知能が話題になっています。WEB接客という言い方で、割と、お客様相手に、こういう行動をした人には、こういう風に魅せることで、お客様の購買意欲があがる、というものです。しかるべきタイミングでクーポンを見せたり、チャットのやりとりで、人間を介することなく、気持ちを奮い立たせる言葉を投げ返すなど、今まで集まってきた、いわゆるビッグデータを蓄積し、学習させて、それに基づく応対をする。

 ちょっと面白かったのは、楽天EXPOへ行き、三木谷社長の講演を聞きながら、ここでも、 AIにまつわる話をしていたことなんですね。知らなかったのですが、AIに関する拠点を、世界の5カ所に設置していて、それこそ、MicrosoftやGoogleとも競り合うくらいの技術を誇っているのが、画像に関してのAIらしいのです。ラクマで、商品をアップするだけで、それを認識して、一番その人にとって相応しいカテゴリーに登録をしてもらえる、などの技術が活用されています。

 単純にここで気づいたのが、ただウェブ接客という観点ではなく、モールの中におけるショップに対してのアプローチにもAIを使うという部分も見られ、フリック操作など、こういう画像遷移であれば、モールの中の他の店舗の傾向からすれば、ベターですよ、と指し示してくれる。そもそもAIがベースとなるのは、それまで培ってきたデータであるわけですから、楽天で言えば、モールの中における店舗の成長という部分のデータに関しては、強みがあるわけです。提供する立場によって、AIが指し示してくれる情報も違ってくるということなんですよね。

楽天、広告効果を開示。それも時代の必然

 さて、楽天EXPOの話題が出たので、もう一つ。楽天はこのEXPOのなかで、楽天市場内の広告に関して、今までは、細かな効果測定に関しては楽天側からは開示していなかったが、今後は、徐々に開示していくという。これにより、ショップはショップ自身の持つ売り上げに加え、それらの効果測定を細かく検証し、的確な広告を判断できるようになる。

 最近は時代の進歩もあり、全世界のECモールで公開されているビックデータを集積することで、同じモールにいる他店の情報まで的確に指し示す「nint」などの存在もある。それらは、いわゆるビッグデータを用いて、ある一定の法則に基づくことで、ありとあらゆるモールの的確なデータが引き出せるようになってきているわけだ。楽天が自ら持つ、このような情報をできるだけ、開示しようとするのは、そういった意味で、先ほど、触れたAIの話しかり、時代の流れであり、必然の動きではないかと思っています。

AIだけはない、IOTの変化もネット通販に革命をもたらす。そのままでいいの?

配送が変わる!ヤマト運輸の問題をDeNAの技術が救う?

配送が変わる!ヤマト運輸の問題をDeNAの技術が救う?

 今週は、そういう意味で、近未来を感じさせるニュースが多かったように思います。実は、ヤマト運輸とDeNAの動きに関してもそうです。DeNAというのは最近、自動車などの自動運転に関しての取り組みに力を入れています。要は、人間の運転なしで、レーダーとか、カメラとかGPS等を使って、自動車が運転できるようにするものなんです。このニュースの前に、DeNAが仏EasyMile社と業務提携して、私有地で無人バスを走らせるという取り組みをするということを発表しましたが、それもある意味、自動運転に対してのDeNAの関心の高さを伺えるニュースです。

 今回は、自動運転をする技術はDeNAの中にありますから、それを活用した交通システムを、ヤマトの物流ルートに使うことで、ヤマトが抱える人材不足などに応えようというわけですね。運転が苦手なドライバー、比較的まだ少ない女性ドライバーをこうした負担を軽減することで、その問題に答えることができる。

 しかも、この自動運転技術を活用することで、オンデマンド配達ができるようになるというのも、注目すべきポイントです。「オンデマンド」という言葉の通り、お客様の支持を通じて、サービスを提供することができ、例えば、お客様がスマホで時間と場所を指定すると、ヤマトの集配所から出発した自動運転車がその指示に従って、荷物を配達するということも可能にしてくれるわけです。

ソフトバンクのIOT意識に学ぶ〜ネット通販にも革命は起こる

ソフトバンクのIOT意識に学ぶ〜ネット通販にも革命は起こる

 より、配達すらも“直感的”になるという感じがします。その状況に応じて、お客様がここに届けて欲しい、といったときに、サッとそこにお届けすることができるようになるわけです。

 先日、ソフトバンクグループが、3.3兆円も出して、ARM社の買収をしたという話がありました。ARMは、IOTといって、あらゆるものにインターネットが活用できるようにする半導体のメーカー。インターネットというのは、スマホやPCのモニターの向こう側に向かって、あらゆるものをボーダレスにして、革命を起こしてきたわけですが、孫正義会長の中にあるのは、身の回りのものに対しても、インターネットという“血管”が流れることで、日常に革命が起きると考えているのですね。スマホで遠隔操作で、鍵を閉められたり、エアコンをつけられたり、はたまた、情報を認識した人形が「今日は雨が降るので、傘を忘れずに」と言ってみたり。

 あらゆるものが“直感的”になるのだと思います。「めざましカーテン」という記者会見に呼ばれていったのですが、スマホアプリの操作で時間設定をしておくと、自然とカーテンが開いて、太陽光が部屋に差し込むというわけですね。

 今回は、ちょっと近未来な話をしましたが、その生活空間の中で、いかに自然にものを買ってもらえるようにするか、という部分に頭を働かせることで、ネット通販はまた新時代を切り開くのではないか、と僕個人は思っています。未来のネット通販、インターネットがもたらす革命の時は、もうまもなくです。

というわけで、今日はこの辺で。
みなさんにとって、笑顔あふれる1週間でありますように。

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記者プロフィール

石郷“145”マナブ

キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

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