MMD研究所とコロプラの共同調査「スマートフォン利用者実態調査」で考えるこれからのEC

ECのミカタ編集部

MMD研究所とコロプラの共同調査「スマートフォン利用者実態調査」で考えるこれからのEC

 MMD研究所は、株式会社コロプラが提供するスマートフォン向けインターネットリサーチサービス「スマートアンサー」にて共同調査を行い、第17弾として「2017年版:スマートフォン利用者実態調査」を実施した。スマートフォンを所有する15歳~59歳の男女2,780人を対象に調査し、その結果を発表している。

 スマートフォンの普及は、もはやインフラレベルで我々の生活に浸透している。とはいえ、実際にはどれくらい利用されていて、どういったアプリやツール、サイトが利用されているのか。ここを掘り下げていかなければ正しい結果は見えてこない。

 MMD研究所とコロプラは共同で、そういったスマートフォン利用者の実態調査を行っており、このたび第17弾の調査結果をリリースしている。その結果をもとに、スマートフォン利用者とECの関係について触れてみたいと思う。

ECにおけるスマートフォン利用者の実態調査

ECにおけるスマートフォン利用者の実態調査

 「ネットショッピングをするときによく利用するデバイスを全て教えてください」(複数回答可)という問に対して、一番多かった答えがスマートフォンで74.7%となった。次いでPCの38.6%、タブレットの10.6%という結果となった。

 高齢者もスマートフォンを所持する傾向が強まっており、数字はこれからも伸びていくと予想される。高齢者の方がECで利用する金額が高いというデータもあるので、この層がこれからどれほどECに食い込んでくるか、また、取り込んでいけるかがカギとなりそうだ。

 「ネットショッピングをする頻度」はスマートフォン、PC、タブレットともに「月に一回」という回答が一番多かった。次いで「週に一回」という順であった。

 PCに触れる時間はさほど変わらないが、スマートフォンを使用する時間は依然として伸びを見せているという中で、ネットショッピングをする頻度は上がってくるものとみられる。

 「よく利用するネットショッピングサイト・アプリをすべて教えてください」という問で、77.7%を獲得し、圧倒的な支持を得たのがAmazonだ。次いで楽天の53.1%、Yahoo!ショッピングの29.3%、メルカリの15.4%、ZOZOTOWNの12.9%、価格.comの9.6%と並んだ。

 やはり大手ショッピングモールが強い印象を受ける。Amazonはショッピング以外のサービスの充実がユーザーの回遊性を促し、しっかりとECへと繋げることに成功していると感じる。この順位にメルカリが食い込んでいるのが興味深い。価格.comも上位に食い込んでおり、この2社が上位に来ることで「少しでも安く買いたい」という消費者の声が聞こえてくる。

情報や選択肢が増えたEC。この先目指すべき道は

情報や選択肢が増えたEC。この先目指すべき道は

 ECで商品を購入する際、「急いでいるからこのサイトで買おう」、「安く買いたいからここで調べよう」といった目的に沿った手段を選べるようになったことはユーザーにとってありがたいことだろう。スマートフォンの普及によって多くの情報に触れる時間が増えた。SNSなどもその要因の一つだろう。

 そうした溢れるほどの情報の中で、消費者はますます賢い選択をするようになってくる。つまりはECショップにも個性が必要になってくるということではないだろうか。何の特徴もないショップで買う意味は消費者にとって皆無に等しい。

 商品で差別化を図るか、システムで差別化を図るかはセンスが問われるところだが、消費者のニーズをどこまで汲み取って反映していけるか、何を求められているのかは大きく掘り下げなくてはいけない部分だろう。そうした先に、ユーザーの拡大とともに進む未来の明るいECの世界が待っているのではないだろうか。

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