ZETAとフォリオが業務提携、クチコミデータなどを活用したリテールメディアテック事業等を検討

ZETA株式会社（本社：東京都世田谷区）は、ブロックチェーンを用いた認証基盤の開発実績などを持つ株式会社フォリオ（本社：東京都港区）と業務提携契約を締結したと発表した。

本提携により、Web3時代を見据えた今後の事業ロードマップ構想として、クチコミデータなどを活用したリテールメディアテック事業およびポストクッキー時代を想定した事業への取り組みを検討しているという。

リテールメディアの果たす役割が急速に変化

クチコミなどの活用によりコマースがソーシャル化し、情報発信の中心が企業から個人へとシフトしていくトレンドにおいて、リテールメディアの果たす役割は急速に変貌を遂げようとしている。すでに欧米においては、AmazonやWalmartを始めとする巨大ECサイトが、サイト内の検索連動型広告などを活用してリテールメディアビジネスを拡大しつつある。

また、ポストクッキー時代の到来により今後ユーザーデータを取り扱うテクノロジーは、集中型から分散型へと一層シフトしていく可能性が高いとみられる。

ZETAは、フォリオの持つテクノロジーのノウハウ、またフォリオの創業者であり日本初の検索連動型広告事業会社であるジェイ・リスティング創業者でもある西窪氏の知見は、サイジニア、デクワス株式会社（本社：東京都港区）とZETAが進めようとしている今後の事業展開とのシナジー効果が高いと考えているという。

ユーザー体験の最適化と売上拡大を目指す

ZETA株式会社は、EC向け商品検索エンジン・レビュー・OMO・レコメンド・広告最適化・DMPなど、消費者の購買体験に向けた包括的なマーケティングを実現する「ZETA CX シリーズ」を開発・提供している。

カスタマイズ性の高さ・安定性・データ連携の柔軟性を兼ね備え、大規模かつ高負荷のサイトに対応しているほか、リアル店舗との連携でユーザーにシームレスな購買体験を提供するマーケティングソリューションをシリーズ化して提供することで、ユーザー体験の最適化と売上拡大を目指す。

ブロックチェーンの社会実装に取り組む

株式会社フォリオは、2018年よりブロックチェーン分野に進出し、日本最大のユーザー規模を有するメディア関連事業会社の認証基盤を開発するなど、ブロックチェーンの社会実装に向けたさまざまな取り組みを行っている。

昨今、クチコミをはじめとするUGGの台頭やサードパーティーCookieの廃止など、さまざまな変化により、従来の広告施策やコミュニケーション手法が機能しなくなってきている。両社の強みを掛け合わせることにより、顧客体験の向上とEC事業者の売上向上を同時に実現するようなサービス、プロダクトが生まれることを期待したい。