サッポログループとハウス食品が北関東~大阪間で共同輸送を開始 重軽混載輸送により、CO2排出量を年間約18t削減へ

ECのミカタ編集部

サッポログループとハウス食品が北関東~大阪間で共同輸送を開始

サッポロホールディングス株式会社のグループ企業であるサッポログループ物流株式会社(以下:サッポロ)とハウス食品株式会社(以下:ハウス食品)は、2023年12月11日より北関東~大阪間で酒類とスナック菓子を組み合わせたトラック共同輸送を開始する。

CO2排出量を年間18t削減する

今回開始されたトラック共同輸送は、激変する物流環境を見据えて中長期的な課題と対策を整理した「みらい物流(※1)」に基づきロジスティクス改革を進めてきたサッポロと、食品メーカーの垣根を超えた物流統合およびモーダルシフトなどの物流効率化を進めているハウス食品が、物流に関わる諸課題の解決に取り組むことで実現した。

共同輸送を進めるにあたり、両社と実運送会社にとって効率的かつ拘束時間を短縮できる運行計画をサッポロ、ハウス食品と物流会社であるF-LINE株式会社(※2)が立案している。

◆開始日:2023年12月11日
◆輸送区間:サッポロビール群馬工場(群馬県太田市)→ハウス食品関東工場(栃木県佐野市)→ハウス食品関西物流センター(大阪府八尾市)→サッポロビール大阪物流センター(大阪府大阪市)
◆効果(見込):従来の輸送方法と比較し、CO2排出量は年間約18t削減(※3)

※1:2017年にサッポログループのロジスティクス部門が10年後にサッポログループの目指すべき物流施策を「みらい物流」と称して策定
※2:2015年2月に食品メーカー6社によって「F-LINEプロジェクト」が立ち上げられ、2019年4月に食品メーカー5社の出資により誕生した物流会社
※3:両社合計での算定結果

スペースと積載重量の余裕を組み合わせる

トラック共同輸送では、サッポロビールが扱う「こくいも」(甲乙混和焼酎)などの酒類と、ハウス食品のスナック菓子「オー・ザック」を組み合わせて実施される。輸送イメージは以下の通り。

◆実施前

◆実施後

トラックの空車回送区間をなくし輸送効率を高める

サッポロとハウス食品は、ブロックトレイン(※4)を使用したラウンド輸送(※5)のテスト運行を実施している。

これは往路ではサッポロビール千葉工場から大阪物流センターへの輸送を、復路ではハウス食品関西物流センターから埼玉配送センターへ輸送することで、輸送区間の多くを鉄道にモーダルシフトするとともに、トラックの空車回送区間をなくし輸送効率を高める取り組みである。

2024年春以降の定期運行化を目指しており、「物流2024年問題」を見据えたドライバーファーストの取り組みや輸送モードの多様化への解決策として、永続的な物流体制の構築に寄与するとしている。

※4:日本貨物鉄道株式会社(JR貨物)の貨物列車のうち、特定の荷主(貨物利用運送事業者)によって一部またはすべての車両が貸し切りで運転されるもの
※5:トラックに積み込んだ貨物を目的地で降ろした後、別の貨物を積み込んで出発地まで帰ってくることによって、空車回送区間をなくし、車両の輸送効率を高める輸送形態のこと

重軽混載輸送による輸送効率改善

本取り組みでは、サッポロビール群馬工場(群馬県太田市)とハウス食品関東工場(栃木県佐野市)を起点に、重量貨物である焼酎などと軽量貨物であるスナック菓子を積み合わせて輸送することで、重量積載率約98%を実現し、大幅に輸送効率を高めることに成功した。

容積積載率も約13%向上し、両社それぞれで輸送していた従来の方法と比較して、CO2排出量は年間で約18t削減できる見込みとしている。

重軽混載輸送が適応できる事例はまだまだ複数あるだろう。今回のトラック共同輸送は「2024年問題」への対策、物流現場の環境改善など多方面に対してポジティブな影響を与えるはずだ。ラウンド輸送のテスト運行の状況も含め、今後の動向に注目したい。


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