電話窓口「複雑な用件は人間に対応してほしい」6割以上 アイ・エヌ・ジー・ドットコム調査
株式会社アイ・エヌ・ジー・ドットコムは2026年9月9日、「コールセンターのAI対応に関するアンケート調査」の結果を発表した。
調査概要
◆調査テーマ:コールセンターのAI対応に関するアンケート
◆調査対象:全国の男女1597名(産経リサーチ&データ 「くらするーむ」会員)
◆調査期間:2026年8月3日〜8月6日
◆調査方法:インターネット調査
◆調査実施主体:株式会社アイ・エヌ・ジー・ドットコム
◆調査実施機関:株式会社産経リサーチ&データ(「くらするーむ」会員対象)
◆出典:コールセンターのAI対応に関するアンケート調査(株式会社アイ・エヌ・ジー・ドットコム調べ)
以前として電話は「重要な顧客接点」
企業や自治体に連絡する際に主に使う方法をたずねたところ(複数回答)、「メール・問い合わせフォーム(77.8%)」に次いで「電話(69.7%)」が多い結果となった。デジタル化が進む現在でも、電話が主要な連絡手段の1つとなっていることが明らかとなった。

企業に電話をかける用件としては(複数回答)、「故障・トラブル・不具合を相談したいとき(55.9%)」「契約の申し込み・変更・解約をしたいとき(45.5%)」が上位を占めた。
自己解決が難しく、かつ重要性・即時性が求められる場面で電話窓口が選ばれている様子がうかがえる。

AI対応「評価が定まっていない層」が目立つ
企業へ電話をかけるときに求めることは(複数回答)、「すぐにつながって、待たされないこと(83.7%)」が突出して高く、次いで「答えが正確なこと(68.5%)」が続いた。

待ち時間の解消策として、電話窓口へのAI導入も進むなか、AIに対応された経験がある人に感想を聞いたところ「満足(5.6%)」「やや満足(17.4%)」の合計は23.0%だった。一方、「不満(17.6%)」「やや不満(18.7%)」の合計は36.3%に。現状のAI対応に、不満を感じている層のほうが多くなった。
一方、「どちらともいえない」と回答した層は40.6%と最も多かった。
アイ・エヌ・ジー・ドットコムはこの結果について「評価が定まっていない層が一定のボリュームを占めています。AI対応は、その設計や運用次第で評価が大きく振れる段階にあると考えられます」と分析している。

用件に応じて対応の担い手を分ける
AIによる回答をどの程度信用できるかを質問。「信用できる」「ある程度信用できる」の合計は59.6%を占めた。
AIそのものを拒絶しているわけではなく、一定の信頼を寄せたうえで、用件に応じて対応の担い手を分けている実態がうかがえる。

アイ・エヌ・ジー・ドットコムは本調査結果について、次のようにコメントしている。
「顧客が電話窓口に最も求めているのは『すぐにつながり、待たされないこと』であることが分かりました。この課題を解決する手段としてAIの導入が進む一方、現状のAI対応には不満を抱く顧客が満足層を上回っており、『複雑な用件』や『緊急時』には人のオペレーターが求められています。同時に、AIの回答を一定程度は信用する層が約6割を占め、評価を保留している層も4割前後にのぼります。顧客はAIを一律に拒んでいるのではなく、その使いどころを見極めていると言えるでしょう」
AI対応への評価にはばらつきが見られる一方、回答を一定程度信用する層も多い。AIと人の役割分担が、今後のコールセンター運営における課題といえるだろう。


