解析・分析を手助け!現代では欠かせない人工知能の力

ECのミカタ編集部

人によって異なる“味覚”をSENSYが分析

 カラフル・ボード株式会社(以下、カラフルボード)は、三菱食品株式会社(以下、三菱食品)と提携し、感性を学習する1人1台のパーソナル人工知能「SENSY」を活用した食の人工知能プロジェクトを開始した。

 カラフルボードが開発する人工知能「SENSY」は、1人1人異なるパーソナルな感性を抽出する技術(パーソナル感性分析)を核とし、自然言語処理、画像解析技術を組み合わせることで、これまでファッション分野にてサービス展開をしてきた。今回は、これを新たに味覚の分析に応用することで、食分野においても事業展開を目指していく。

 味覚は、定量的に測定することが困難であり、また、人によって味の感じ方や「美味しい」の定義もそれぞれ異なるため、科学的なアプローチが困難だ。そこで、SENSYの持つ「パーソナル完成分析」のアプローチを味覚に応用することで、ユーザーレビュー(飲食後の感想)から1人1人異なる味覚をデジタル化して捉える技術を開発した。これにより、まだ食したことのない食品であっても、味覚を予測して提案することが可能となる。その第一弾の取り組みとして、酒類におけるアプリケーションを開発した。

 ユーザーには3つのワインを試飲してもらい、それぞれのワインに対してどう感じたかをアプリケーションにインプットすることで、人工知能が作成され、事前に用意された複数のワインの中から1人1人の味覚に合わせた最適な1本がセレクトされる。この技術を活用し、今後、三菱食品と原料生産者、加工・製造業者、小売業者、生活者等に向け、様々なソリューションを提案していく。

 人によって感じ方が異なるからこそ、人工知能である「SENSY」を利用する方法は正しい。正確に分析したい時程、アンケートやインタビューをするが、味覚に関しては1人1人違う答えが返ってくることは想像が付く。それよりは、SENSYを利用してデジタル化すると、より正確に分析することができるだろう。今回のように、人工知能は分析や接客など、幅広い分野で活躍している。

ビックデータ解析で不正利益を防止

 現在、大活躍の人工知能技術でビックデータ解析サービスを提供する米国シリコンバレーのAdatos Pte Ltd.(以下、Adatos社)と株式会社ショーケース・ティービー(以下、ショーケース・ティービー)が業務提携をした。Adatos社が提供するソフトウェアならびに分析サービスを、ショーケース・ティービーの金融業界ならびにEC業界を中心とした日本国内顧客への提供を開始する。

 ショーケース・ティービーは、2016年1月に研究開発機構「Showcase Lab.」を設立し、Web情報の分析技術、Web端末認識技術、ビックデータ解析と機械学習(ディープラーニング)をはじめ、AR/VR、O2O、FinTech、ユーザー与信分析、IoT分野に関する研究を実施している。ショーケース・ティービーのメイン顧客である銀行、生保・損保、証券、カードなどの金融関連企業やEC関連企業においては、人工知能を活用したビックデータ解析によって不正利益防止や売上増加、顧客満足度向上を図るニーズが高まっている。ショーケース・ティービーは、米国の知能高等研究計画局(IARPA)によって開発されたプロジェクトに基づく独自の人工知能(AI)技術でビックデータ・分析を行い、米国・シンガポール・オーストラリア・フィリピンで事業を展開しているAdatos社と業務提携、AI技術を使ったソフトウェアや分析サービスの日本における提供ならびに新商品開発のための企画及び研究開発を実施することとなった。

 人間の力では分析することが難しい分析・解析を、人工知能が代わりに行う。全ての分析を人間だけでやることは難しい場合は、人工知能に任せてみると良い。それにより、大幅に時間を削減することができ、かつ、正確な結果を得ることができるだろう。このように、現代では人工知能の存在が必要不可欠となりつつある。


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