【2017年総まとめ】物流・配送のビッグニュースをまとめてみた〜「働き方改革」が共通ポイントか〜

利根川 舞

2017年は「再配達問題」や「基本運賃の値上げ」「労働問題」など、物流業界においては非常に怒涛の1年であった。業界の問題であったこれらの課題が社会問題として明るみになった今年、ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便ら配送会社3社はどのような動きを見せてきたのか。
3社の動きとともに、今年反響のあった物流の話題もピックアップしているので、1年を振り返るきっかけとなれば幸いだ。

ヤマト運輸〜働き方改革を掲げ業界の問題に取り組む〜

ヤマト運輸〜働き方改革を掲げ業界の問題に取り組む〜

■4月24日 再配達受付の締め切り時間を変更
働き方改革推進の一環で最大で1時間20分、再配達受け取りの締切時間が短くなりました。

・ヤマト運輸が配達時間等を変更。その決断の背景とは
http://ecnomikata.com/ecnews/detail.php?id=13966

■4月28日 基本運賃改定を発表
基本運賃の改定は27年振りとなり、サイズに応じて140円から180円が加算される。

・ヤマト運輸、40年目の決断/配送料金値上げを遂に発表〜集配に協力で割引
http://ecnomikata.com/ecnews/detail.php?id=14442

■9月28日 中期経営計画「KAIKAKU 2019 for NEXT100」発表
今回発表された中期経営計画では「デリバリー事業の構造改革」、「非連続成長を実現するための収益・事業構造改革」、「持続的に成長していくためのグループ経営構造改革」の3つの改革の断行を柱に掲げられています。

・ヤマトHDが中期経営計画「KAIKAKU 2019 for NEXT100」を発表。夜間配達専門のドライバーを増員へ
https://ecnomikata.com/ecnews/16004/

■10月 1日 基本運賃改定
基本運賃の改定以外にも、「配達時間帯」の指定枠の変更や当日の再配達受付締切り時間の繰り上げなど、様々な部分の改定が行われた。


■11月20日 ヤマト運輸がAPI公開
ECで商品を購入したクロネコメンバーズのユーザーが、EC事業者のサイトやアプリ内で、荷物を受け取る場所や時間を変更できる機能を提供するため、APIの公開を開始しました。これにより「ECサイト内で完結」が可能となります。

・【ヤマト運輸がAPI公開】さまざまなサイトで荷物の受取り場所や時間を変更できる!
https://ecnomikata.com/ecnews/16737/

佐川急便〜純粋持株会社、SGホールディングス上場〜

佐川急便〜純粋持株会社、SGホールディングス上場〜

■7月26日 運賃等改定を発表
100サイズ以上のもののみ、サイズに応じて60円〜180円が加算される。関東発関東着間、関東発関西発間では100サイズ以上の運賃がヤマト運輸の「宅急便」と並ぶこととなった。

・佐川急便、11月21日より運賃改定。その背景と行く末
https://ecnomikata.com/ecnews/15322/

■11月21日 運賃改定
佐川急便でもやはり、「働き方改革」の実現に向けて従業員の労働環境の改善に努めている。今回の運賃改定もその一環だ。


■11月 6日 SGホールディングス上場
13日に東京証券取引所1部に株式を上場。初値は1900円で、売り出し価格(1620円)を上回った。

・今年最大のIPOとなったSGホールディングスの東証1部上場。初値1900円の好スタート
https://ecnomikata.com/ecnews/17232/

日本郵便〜各所と連携で受取方法の多様化を実現〜

日本郵便〜各所と連携で受取方法の多様化を実現〜

■3月23日 ファミリーマートに宅配ロッカー「はこぽす」設置
当初は「大鳥神社前店 屋内」「二葉三丁目店 屋外」の二カ所であったが、12月25日現在、「世田谷鎌田三丁目店」と「サンシャイン南店屋外」が追加されている。

・日本郵便「はこぽす」がファミリーマートに!設置理由と利用方法
https://ecnomikata.com/ecnews/14067/

■4月 5日 楽天と連携強化
両社は「ラストワンマイル配送サービス」の整備や施策を検討していく予定で、具体的には4つの施策を実施していくという。
(1)拠点受取サービスの拡充(2)指定場所配達サービスの実施(3)通知サービスの充実(4)1回で受け取った際の楽天スーパーポイントの付与

・楽天と日本郵便が連携を強化。配送・受取のさらなる効率化へ
https://ecnomikata.com/ecnews/14215/

■6月20日 5つのフリマアプリ、オークションサイトとシステム連携で「e発送サービス」の提供開始
「フリル」「メルカリ」「モバオク」「ヤフオク!」「ラクマ」、これら5つのサイトとシステム連携し、各個人ECサイト運営者が配送料金の一部を負担した独自の料金設定や店頭での送り状印刷など、便利なサービスを多数利用することができる。

・日本郵便が「メルカリ」「ヤフオク!」等と連携〜e発送サービス開始にみる【ECと物流のこれから】
https://ecnomikata.com/ecnews/14910/

■9月 5日 ゆうパック基本運賃改定を発表
2018年3月1日にゆうパックの基本運賃が改定されることが発表された。運賃は平均で12%程度引きあがるという。

・ゆうパック基本運賃を平均12%程度引き上げへ
https://ecnomikata.com/ecnews/15751/

■10月10日 ポンパレモール、コンビニ受け取り開始
ポンパレモールは日本郵便と共同し、全国約4万8400か所のコンビニや郵便局などで商品を受け取れるサービスを開始した。

・「ポンパレモール」日本郵便と共同で新受け取りサービスを開始。
https://ecnomikata.com/ecnews/15409/

■11月28日 ヤフオク、日本郵便と連携で「匿名配送」開始
ヤフオク!は日本郵便と連携し、出品者・購入者がお互いの個人情報を知らせずに商品を発送できる「匿名配送」を開始した。同時に、落札した商品が満足できない際のサポート制度「商品満足サポート」も提供開始した。

・【安心】あの「ヤフオク!」が日本郵便と連携して個人情報を明かさずに配送可能に
https://ecnomikata.com/ecnews/16878/

■12月 1日 「ZipX」による越境EC事業者向け海外返品配送サービスの開始
越境ECへ参入する際の障壁の一つである「返品」に対する課題を海外転送・返品配送プラットフォーム『ZipX』することで対応していく。

・日本郵便が輸送プラットフォーム『ZipX』を活用し越境ECの「返品問題」に対応
https://ecnomikata.com/ecnews/16934/

2017年 反響の多かった物流/配送ニュースまとめ

2017年 反響の多かった物流/配送ニュースまとめ

■ヤマト運輸、宅配便の荷受量を制限?EC業界への影響と対策(2月24日)
https://ecnomikata.com/ecnews/13644/

■楽天がコンビニ、宅配ロッカー等か自宅一回受取でポイント3倍を発表〜再配達問題第二章(4月14日)
※キャンペーン期間:4月14日(金)10:00〜4月17日(月)09:59
https://ecnomikata.com/ecnews/14297/

■楽天店舗が日本郵便の利用で「特別運賃」その本質〜配送キャリア連携の歴史も(5月10日)
https://ecnomikata.com/ecnews/14502/

■ヤマトとアマゾンで分かれた結論 当日配達は本当に必要なサービスなのか?【ECのミカタリサーチ】(6月26日)
https://ecnomikata.com/ecnews/14966/

■ヤマトVS佐川VS日本郵便3社宅配料金比較 2017秋(9月13日)
https://ecnomikata.com/ecnews/15207/

怒涛は2018年に持ち越しか?

1年を振り返ってみても、物流に関して様々なニュースが飛び交った。何よりも配送会社3社の基本運賃値上げはEC事業者だけでなく、発送代行を行っている物流倉庫にも大きな影響を与えている。ゆうパックの基本運賃が2018年3月の値上げということで、まだ値上げに対する波紋は収まりそうにない。

また、荷物が増えれば増えるほどドライバー不足も深刻になっており、それに関連して労働時間の問題など、課題は山積みだ。各企業がこれらの問題に対して解決策を講じているが、2018年でいかに解決に近づけるかが課題と言えるだろう。

【2017年総まとめ】EC業界の動向を振り返る!

スタートトゥデイ(ZOZOTOWN)ニュースまとめてみた〜アパレル業界唯一無二の存在へ〜

楽天のビックニュースまとめてみた〜記念すべき20周年目を振り返る〜
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記者プロフィール

利根川 舞

ECのミカタ 副編集長

ロックが好きで週末はライブハウスやフェス会場に出現します。
一番好きなバンドはACIDMAN、一番好きなフェスは京都大作戦。

ECを活用した地方創生に注目しています!
EC業界を発展させることをミッションに、様々な情報を発信していきます。

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