2024年8月、Qoo10を運営するeBay Japan合同会社（以下：eBay Japan）は一般社団法人若草プロジェクト（以下：若草プロジェクト）との共催で、「ネットショッピングって、どうなっているの？学び体験・見学ツアー」と題した夏休み特別イベントを実施した。同イベントは2022年5月からスタートした社会貢献活動プロジェクト「MOVE（以下：MOVE SDGs）」として初めて取り組んだ学び体験・見学企画である。

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関係者が振り返るイベントの意義と成果

eBay Japan MOVE Division Leaderの丸山恵未氏

イベントには、この企画の趣旨に賛同した若草プロジェクトの事務局メンバー、自立援助ホームを運営するNPO法人で実際に困難に遭遇している少女たちをサポートに携わっている方、そしてeBay Japanからも部門を超えてスタッフが駆け付けた。
参加したeBay Japan MOVE Division Leaderで主にセラーの開拓を担当する丸山恵未氏は、次のように感想を述べた。
「会社ではセラーを増やし、ECに出品される商品が増えれば増えるほど、多様性・パーソナル化（個性化）が進む消費者ニーズに応えることができるという思いで取り組んでいます。今後はこのような取り組みをセラーの人たちにも紹介して、一緒に輪を拡げていきたいと切に思いました。そのことが、セラーを含めたEC全体の社会的価値を高めていくことにつながると考えるからです」（丸山氏）

若草プロジェクトが運営する「TsunAが～る」

共催した若草プロジェクト事務局からは、「TsunAが～る」の運営に携わっている佐藤氏、勝倉氏が参加した。これまでも社会貢献活動「MOVE SDGs」をともに支え、育ててきた仲間だけに、参加者に代わってeBayのスタッフに質問を投げ掛けるなど、参加した高校生たちの背中を押す役割を担ってくれた。
「仕事体験を通じて“まなぶ”ということは、いわゆる勉強とは違って、気付きを得る機会になります。和気あいあいとした雰囲気の中でそのような体験ができたことは、参加した彼女たちにとっても新鮮だったようです。今後もブラッシュアップを図りながら、継続していきたいと考えています」（勝倉氏）

「若草プロジェクトは社会の中に大きな応援団を作ることで、問題解決を図っていこうとしています。その意味で今回のイベントが、とっても素敵な応援だったことは間違いありません。ただ、課題を抱えている人たちが全国にたくさんいることも事実。リアルな体験は貴重ではありますが、より多くの人たちを応援することを考えると、リモートで実施する方法も模索したいと思いました」（佐藤氏）

また、自立援助ホームで少女たちの日常を見守っている前野氏は、「普段見せない顔」を見せてくれたのが印象的だったという。
「お仕事の内容についての話、倉庫見学やお仕事体験をしている時もそうでしたが、特に印象に残ったのはランチタイムで見せていた彼女たちの表情です。初めて会う人たちと同じテーブルで食事をしているにもかかわらず、笑顔でコミュニケーションに加わっていました。これまで知らなかった彼女たちの側面を垣間見ることができて、とてもうれしい気持ちになりました」（前野氏）

「つなぐ」から「まなぶ」を、「ひろめる」の布石へ

昼食後はいよいよ「お仕事体験」。スタッフの指導のもと、返品衣料品の中からピックアップした商品を検品し、撮影用ライトを灯した場所にあるハンガーに掛けて支給されたスマホで撮影し、その写真を出荷業務用PCに送信して登録。さらに発送できるように袋詰め・箱詰め作業までを行った。これらは「TsunAが～る」プラットフォームに登録され、必要とする人たちに届けられる。
α世代だけに、さすがにスマホの扱いは手慣れたもの。また、袋詰め・箱詰め作業では、衣料品を丁寧にたたみ、きれいに包装。まるで、商品が手元に届く人への思いが込められているかのようだった。お仕事体験が無事に終了した時に見せた表情は、充実感に満ちているように感じられた。

「“つながる”、“まなぶ”の次なるテーマは、“ひろめる”。これがなかなか難しいことは、十分に理解しています。それでも共創してくれる仲間や企業を地道に増やしながらチャレンジし続けるしかありません。いずれはエコシステムといわれるようなスキームに育てていきたいと考えています」（eBay Japan広報部長 吉田高夫氏）