「SDGsに前向きな企業」2年連続で減少、「運輸・倉庫業界」は3.5ポイント増加 TDB調査

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ECのミカタ編集部

SDGsに関する企業の意識調査(2026年)

株式会社帝国データバンク(以下、TDB)は2026年7月23日、SDGsに関する企業の意識調査(2026年)の結果を発表した。

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調査概要

◆調査期間:2026年6月17日~6月30日
◆調査方法:インターネット調査
◆調査対象:全国2万2572社
◆有効回答企業数:1万413社(回答率46.1%)
◆出典:SDGsに関する企業の意識調査(2026年)(株式会社帝国データバンク)

「SDGsに前向き」な企業は2年連続で減少

自社におけるSDGsへの理解や取り組みについてたずねたところ、「意味および重要性を理解し、取り組んでいる」企業は前年比0.1ポイント増の30.3%だった。2020年の調査開始以降、最高を更新した。

一方、「意味もしくは重要性を理解し、取り組みたいと思っている」は同0.8ポイント減の22.3%に。「SDGsに前向き」な企業は同0.7ポイント減の52.6%となり、2年連続で減少した。

◆SDGsへの理解や取り組み

企業からは「公共的な役割から積極的に展開しているが、周囲にはSDGs疲れがみられる」(放送、北海道)との指摘や、「SDGsの理念や必要性は理解しているが、企業としてのメリットを感じにくい」(情報サービス、山形県)などの声が挙がっている。取り組みの成果を実感できていない企業も、少なくないことがうかがえる。

一方、取り組みが定着している企業では「会社のメインテーマが、未利用資源の有効活用になっている」(飲食料品・飼料製造、静岡県)、「CO₂排出量の抑制と障害者雇用に力を入れている」(運輸・倉庫、栃木県)といった声が挙がっている。

業界別では「運輸・倉庫」が3.5ポイント増加

業界別に「意味および重要性を理解し、取り組んでいる」企業の割合をみると「金融」41.8%(前年41.7%)、「製造」37.8%(同37.7%)と引き続き高い水準を維持した。

前年から上昇幅が最も大きかったのは「運輸・倉庫」で、3.5ポイント増加した。

「CO₂の排出量抑制および障害者雇用に力を入れている」(運輸・倉庫、栃木県)との声があがったほか、「SDGsが叫ばれる以前から取り組みを行っており、業務への支障は特に出ていない」(運輸・倉庫、神奈川県)とする企業もあった。環境負荷の軽減に加え、雇用など幅広いテーマを日常の事業活動に取り込む企業がみられる。

◆SDGsに取り組んでいる企業の割合(業界別)

いずれかのSDGs目標に力を入れている企業の割合は72.0%となり、前年の73.2%から1.2ポイント低下した。推移をみると、2020年の57.3%から2021年に67.9%へ大幅に上昇。その後も緩やかな上昇傾向をたどってきたが、2026年は調査開始以降初めて低下に転じた。

TDBはこの結果について「いずれかのSDGs目標に力を入れている企業は、企業規模を問わず、引き続き7割を超えて推移している。一方で、今回の結果からは、企業における取り組みの広がりは一服した様子も表れている」とコメントしている。

◆いずれかのSDGs目標に力を入れている企業推移(規模別)

SDGsに取り組む企業の約5割が成果を実感

いずれかのSDGs目標に力を入れている企業に取り組みによる成果をたずねたところ、「成果あり」の企業は47.8%を占めた。

具体的な成果では上位3項目は、人材や組織運営に関する成果となった。「従業員満足度が向上した」(16.4%)と「従業員の定着率が上がった」(8.9%)が挙がっている。SDGsへの取り組みが、働きやすい職場環境の整備や従業員の意識、定着など、社内の変化として表れている様子がうかがえる。

◆SDGsへの取り組みによる成果(上位10項目)(複数回答)

TDBは本調査結果について、次のようにコメントしている。

「今後は、SDGsを独立した社会貢献活動として掲げるのではなく、人材確保、生産性向上、省エネルギー、コスト削減、取引拡大など、各社の経営課題に組み込めるかが焦点といえる。また、活動と事業の接続、効果測定、社内共有には改善余地がある。(中略)経営資源が限られる中小企業では、既存業務をSDGsの観点から整理し、負担の小さい施策から始めることが現実的といえる。理念を掲げるだけではなく、経営課題の解決と社会的成果を同時に追える実行体制を築くことが必要となろう」

EC事業者としても自社の経営課題と結び付けながら、無理のない範囲でSDGsへの取り組みを意識していきたい。